まず本日ご紹介する映画は色々と残念な作品です。
そんな断りを最初に入れておきます。
その色々と残念な作品というのがこれ↓
ではなぜそんな面白くもない作品をノリノリで紹介するのか?
映画としては色々と残念な作品なんですが、本編と全く関係ない所が面白かったと言いますか、「これは是非ともツッコンでおかねばならない!」という強い義務感を感じたとかなんとか意味不明の証言をsy…(以下略)
…まぁ昆布茶片手にくつろぎながらでけっこうですので、無駄話にちょいとお付き合い下さい。
2004年、カナダ、販売会社:Art Port カナダ 原題:「The Thing Below/It Waits Below」
出演:ビリー・ワーロック、キアラ・ハンター、キャサリン・ローグ・ハグクィスト、カート・マックス・ランテ、グローリー・アン・ギルバート
監督:ジム・ウィノースキー、『コモド・リターンズ』、『シャーク・プリズン』、『コモドVSキングコブラ』
:ジェイ・アンドリュース、『ジェラティノス』、『スパイダー・パニック2012』
ネットで監督が他にどんな作品を作っているか調べたら、吹き出しそうになった。
その手の映画の専門家ですね。
●総評:E
●キャラクター………〇、キャラが変な方向にたってる。
●ストーリー…………✖、話の流れが少しわかり辛いところあり。どうしても納得できない箇所がいくつかある。
●カメラ………………✖、暗い上にやたらとブレて見辛い。
●設定………………〇、設定は面白いと思う。その活かし方がちょっとアレ。
●怪物………………△、設定は盛りだくさんだがイマイチ活かせてない。特撮は物凄く安っぽいCG。
《この映画で印象に残ったところ》
●萌えよ!パンティ!
※ネタバレ注意↓
まずこの映画のあらすじを大雑把に説明します。
毎度おなじみの米軍の極秘実験。
その実験施設と連絡が取れなくなる。
例によって調査と救出の為のチームが海底油田跡地の実験場に派遣される。
そこで調査チームが事件の原因である怪物に襲撃されるという、まぁよくある王道なストーリーです。
その襲ってくる怪物が、テレパシーで人間に幻覚を見せる能力を持っている。
その人間が望んでいる物を見せて油断させてから襲うわけです。
「本人が望んでいる幻覚を見せる」
その手の能力持ちはフィクションでは度々出てきます。
だいたい見せられる幻覚は、家族、恋人、親友、一輝兄さんと相場が決まっているのだが、この作品ではやや異なる。
《例1、メカ担当のボビー・ギボンズ場合》
まずはメカ担当のボビー・ギボンズを例に挙げてみよう。
このボビーなる男、ポルノ女優のシンディの大ファン。
ボビー曰く『萌えよ!パンティ』は最高傑作のとのこと。
任務にもお守り代わりにシンディの写真を持ち歩くしまつ。
そんなアホな前フリをきっちり回収すべく、無人の油田基地に綺麗な姉ちゃんが唐突に登場。
ここまで不自然な状況を全くおかしく感じないのか、強力な暗示能力があるのか知らないが、ホイホイついていくボビー。
そして唐突に始まるポルノ女優のストリップシーン。
この手の映画のサービスシーンとは一線を画すセクスィ~さである。
2分間ほどやたらと気合の入ったストリップシーンが展開され色々と( ゚д゚)ポカーン
急にアッツは~ン♡な音楽が流れだし視聴者を真顔にする。
気合が入っている上にけっこう長い。
編集もばっちりである。
監督は情熱と製作費をつぎ込む所を間違えている、…いや正しいのか?(錯乱)
この後案の定喰われるのだが、まぁボビーも本望でしょう…。
ちなみにこのポルノ作品『萌えよ!パンティ!No2』と翻されていた。
日本語吹き替えだと分かりにくいが、字幕表示では”燃えよ!”ではなく、”萌えよ!”である。
この映画の制作年月日が2004年なのを踏まえると、なかなか攻めた日本語翻である。
この文字を使うの翻訳者の心意気や善し。
そうなると元の英語でなんと言っているのか気になる
のが人情というもの。
さっそく久方ぶりに本気のヒアリングを試みる。
こんなに本気で英語を理解しようとしたのは大学受験以来である。
ヘッドホンで5回ほど繰り返し聴いた感じだと、
「ブぅリージングぅ~、パンとぅぃ~、ナンバぁ~とぅ~」
管理人にはだいたいこの様に聞こえた。
自分の無知さ加減をさらすのは非常に辛いのだが、英語に関してはサッパリ心得がない。
なんとなーく、Blazeで”炎”の意味だったような気がするが、もしそうならやはり「萌えよ!」ではなく、「燃えよ!」である。
いや日本語での音で「燃えよ!」と「萌えよ!」が一緒である事を今回改めて認識できただけでも我々にとっては大きな収穫だったのではないだろうか?
もしこの記事を見ている方で英語に自信のある方がいたら、ぜひこの作品を視聴して自分の眼と耳で確かめて頂きたい。
だいたい始まって40分くらいの所で、チャプターで言えば「罠」のところです。
あ、この無駄に気合の入ったサービスシーンを演じていた、グローリー・アン・ギルバートは『コモド・リターンズ』という作品でもその豊満な肉体を惜しげもなく披露してくれています。
《例2、カウボーイに憧れる男キャシディの場合》
続いてカウボーイに憧れている男のキャシディ。
この男テンガロンハットにリボルバー、さらに首にはスカーフといったいで立ち。
ちょっと周囲がドン引きするぐらい西部劇に憧れている。
そんなキャシディの目の前にガンマンの恰好をした男が唐突に現れる。
お前の命を狙うものだ(`・ω・´)キリっ!
そして始まる荒野の決闘……。
キャシディは早撃ち対決には勝利を収めるも、その後怪物に喰われてしまう。
このシーンは日本語吹き替え版だと、声優さんで遊んでいる。
このガンマンの声が、どこかで聞いたことのある声だったが誰だか分からなくてモヤモヤする。
誰だっけなぁ~?
この他にも列車事故で夫と子供を亡くした女性の前に、夫と子供の幻覚が現れる王道な展開もあるが、「萌えよ!パンティ」とガンマンの下りの方が濃いので、ついでの様にしか思えない。
王道よりも色物展開の方を先にやってしまうのは、如何なものだろうか?
そもそもこの怪物小細工なしでも強い。
タコみたいな触手モンスターなんだが、人間を簡単に絞め殺すだけのパワーを持っている。
動きも素早いから飛び掛かっていった方が早くないか?
小細工を使うなら、そんなにフィジカルにステータスを、振らなくてもいいのではないだろうか。
映画としては全く褒められたもんではないが、個人的には妙に心惹かれる場面がある作品。
「萌えよ!パンティNo.2」のシーンだけでお腹いっぱいです。
もしこの映画をご覧になるのなら、日本語吹き替えでけっこう遊んでいるので吹き替えの方がいいかも。
他にもふざけた吹き替えで、唐突に「マロニーちゃん」、「中村玉緒か?」なんてやり取りが出てきたりする。
吹き替えを観た後に、「萌えよ!パンティ!」の下りだけ英語で確かめてくれないだろうか?(真剣)
パンツが燃えたら色々と大変だよなぁ……Σ(´д`;)
予告編はこんな感じ↓
まぁ絶対にお勧めしない映画ですな。
コメント
昔、見たんだが覚えているのはタコの怪物が人間を捕食するシーンくらいかな。あと、作ったのがヘルファイヤープロダションだったような気がする。プロダションにちなんだタイトルなのかなと思った。
作ったのがヘルファイヤープロダション>それは僕も気になりました。ただ、この作品を撮っているのは、あのロジャー・コーマンの愛弟子ジム・ウィノースキーとフレッド・オーレン・レイの二人。おそらく、プロダクション名にたいした意味はないのでは?