今回紹介する作品はこれ↓
※BITE 噛む、噛みつく、噛んで(穴を)あける、等の意。
なかなかの傑作だと思う。ビックリ箱系のホラーではなく、観ていると徐々に神経をやられるタイプのサイコホラー・サイコスペンスタイプの映画。
わりかしお勧めできるレベルの映画なんで、ネタバレが嫌な人はスルー推奨。
……まぁネタバレしてても、楽しめるタイプの怖さなんで、別にいいかも(笑)
製作年:2015年 製作国:アメリカ 89分 原題:「BITE」
出演:エルマ・ベコビック、ティム・ブラウン、アイラ・レヴィ、マイケル・マクグィーガン、ピーター・ウィリアムソン、ナット・アブラハム
監督:チャド・アーチボルト
●総評:B
●キャラクター………〇、丁寧に描写されている。マザコンイケメンがムカつく。
●ストーリー…………〇、特に新しいことをやっている訳ではないが、構成は上手かった。
●カメラ………………〇、カメラワーク、映像共に綺麗。
●怪物…………………〇、グチョグチョのヌルヌル。ヒロインの人間関係も同じ。
あらすじ:結婚を控えた美女が恐ろしい怪物に変身する、クリーチャーホラー。
結婚を控えたケイシーは、友人のクリスティンとジルと一緒に南米コスタリカに独身最後の旅行に出かける。
地元の人間しか知らない絶景スポットで泳いでいたケイシーは、”何か”に体を噛まれてしまう。旅行から帰ったケイシーの体に徐々に変化がみられて……。
《この作品の印象に残ったところ》
●美女が、徐々にヌルヌルのグチョグチョの怪物に、変身しながら発狂していくところ。
●ドロドロの人間関係。
●映画の締め方が非常に秀逸。
●全体的に変わったことをやっている訳ではないが、高いレベルで綺麗にまとめてある印象を受ける。
※ネタバレ注意↓
《こんなお話です・ちょっと噛まれただけ》
結婚を控えて女同士三人で、独身最後の旅行に南米コスタリカを訪れたケイシー。
独身最後ということで、はめを外してしまい、気づくと知らない男と一夜を共にしていた。婚約指輪も無くしてしまいショックを受けるケイシー。そんなケイシーを元気づけるためジルは地元の人間しかしらないスポットを探してくる。その綺麗な絶景スポットで泳ぐ三人。
しかしケイシーは滝つぼで”何か”に噛まれてしまう。
旅行から帰ってきたケイシーだったが、いまいち憂鬱な気分から抜け出せない。酔っぱらって婚約者のジャレットを裏切ってしまった負い目もあるが、子供を望むジャレットとそうでないケイシー、さらにジャレットの母親には結婚を反対されているのだ。
体調不良を訴えるケイシー。旅行の疲れが出たのかと思っていたが、何かに噛まれた箇所が化膿している事に気づく。さらにやたらと暗示的な夢をみるようになる。
そしてケイシーはやっくりと怪物に変っていき、精神も蝕まれていく。
そんなある、日ケイシーの部屋に押しかけてきたジャレットの母親を、その気はないのに殺してしまう。
もうすでにケイシーは人間ではなくなっていたのだ。
友人のクリスティンは、連絡の取れないケイシーを心配して彼女の元を訪れるが、変わり果てたケイシーと無残な姿のジャレットの母親を発見する。
その気もないのに、ケイシーはクリスティンをも殺してしまう。
一方もう一人の友人のジルは、傷心のジャレットと密会していた。
ジルはジャレットのことが好きで、ケイシーが泥酔し浮気するように仕向けていたのだ…
やがてジルとジャレットもそれぞれケイシーの部屋を訪れてしまい…。
《怪物よりも怖い女の嫉妬》
この映画怪物映画としては凡作なんですが、サイコホラー・サスペンスとしてはなかなかの傑作です。
内容的にはありふれたものなんですが、とにかく演じている役者さんが、みな上手なんで鬼気迫るものがある。
なんとなく『リヴァイアサンX』を彷彿とさせる作品だなぁーと思っていたら、同じ配給会社で予告編も入っていた(笑)
『リヴァイアサンX』も女同士のドロドロしたものがメインとなっておりますが、対して『THE BITE 変身する女』は、横恋慕と嫁姑問題をフィーチャーしております。
美人がゆっくりと発狂していく様が丁寧に描かれており、怪物になって狂ってしまっていても、まだ所々正気が残っているのが、却って怖い。
たいして新しい事や、変わったことはやってないのですが、出演している俳優が皆演技の出来る人ばかりだとこうも作品のクオリティが上がるんですね。
さらに演出と音楽も作品にあっているため、この手のB級ホラーではかなりの完成度かと思う。
映画の締め方がシンプルだが、カチッとハマった感じで良かったよ。
グチョグチョ系が大丈夫の人は、一度観てみることをお勧めします。
予告編はこんな感じ↓
コメント
これは未見のため記事読んだ感想。「とっと病院行ってこい」以上です。
「とっと病院行ってこい」>診察した医者と看護師が全滅するパターンですね、わかります。