※DESTRUCTION=破壊する、殲滅する、(大量)殺人、駆除、撲滅、破棄、などの物騒な意。
製作年:2017年 製作国:アメリカ 85分 原題「ZOMBIES」
監督:ハミット・トラブポー
製作:キャメロン・ロメロ/ルーク・シャッツエル
出演:トニー・トッド/レイナ・ハイン/スティーブン・ルーク、アマンダ・デイ
※監督はキャメロン・ロメロ。この姓を見て「おや?」と思った人(*・ω・)ノ
おっさしの通り、かのジョージ・ロメロ監督の息子です。
【あらすじ】
謎のウィルスによりゾンビが発生した近未来。警察官のルークは、他の生存者と警察署に立て籠もり日夜ゾンビと戦っていた。
そんなある日ルークは生き別れになった恋人のベナと再会する。
再開の喜びに沸く二人だったが、ゾンビの大群が襲って来る。
果たして二人の運命は……。
●キャラクター………◎、キャラは非常に立っている。
●ストーリー…………〇、前半の展開が、後半において嫌な意味で効いてくる。
●カメラ・演出………〇、よい。しかし面白い・凝った撮り方は前半に集中している。
●怪物…………………〇、いつものゾンビです。今回は主人公に「人生塞翁が馬」であると伝えに降臨。
備考:ゾンバイン
※以下ネタバレ注意↓
予告編はこちら↓
《映画の前半・強すぎる主人公》
この映画を語る上で欠かせないのが、主人公達が強すぎる事です。
ゾンビが手強い敵ではなく、「数は多いが、簡単にやっつけられる雑魚」みたいに描かれています。
主人公達がド派手なアクションで、「ゾンビをちぎっては投げ、ちぎっては投げ…」と言った感じで全く緊張感がない。
ゲームの『バイオハザード』で言えば1~3ではなく、4~6のノリです。
「サザエさん一家で説明すると…」みたいなノリで『バイオハザード』を出すのはやめろ!
、…と思われる方も多いと思うので、ここで『バイオハザード』をプレイしたことのない方に、大雑把に説明します。
『バイオハザード1~3』
●弾や回復アイテム、セーブアイテムが限られている。
●ホラー要素が強い・敵が出てくると焦る。
●主人公は戦闘訓練を受けているが、あくまでも等身大の人間。
『バイオハザード4~6』
●敵を倒すと弾や回復アイテムを落としていく。
●アクション要素が強い・「怪物ぶっ〇しゲ―ム」
●主人公達が最早人間をやめている・どっちが怪物かわからない。
『バイオハザード(リメイク)」
●理不尽な怖さと難易度。
●リサたん(*´Д`)ハァハァ
●地下でバリーに置いてかれて本気で殺意が芽生える。
●バールがあればなんとかなる、別名『バール・ハザード』
↑以上が管理人がプレイした大雑把な感想。
この映画の前半は、主人公達のスタイリッシュアクションを楽しむ映画。
高低差や障害物を利用した立ち回りが、画として凄くカッコいい。
ゾンビ相手に、派手なアクションを決めるのは観ていて、スカッとする。
それでいて主人公が暗い地下道を探索するシーンでは、妙にアングルに凝っている。
他の名作ホラー映画・ゲームでみたようなアングルなんだけど、使い方がいい。
あくまでもゾンビ映画なんでしょうが、「カッコいい画を撮ってやろう!」という制作側の気合が伝わってきていいと思う。
個人的には、前半戦だけなら90点ぐらいつけたくなった。
《映画のストーリー後半》
ここからは映画後半の感想です。
映画の前半はアクションシーンの多い、テンションの高い映画だったのに対して、後半や趣きが違って来る。
「いかにもラスボス」なキャラクターが、あっさり退場した辺りから、どうも雲行きが怪しくなってくる。
だんだんと話がシリアスな方向に進んでいき、遂にはとんでもない悲劇が起こる。
予告編を観て、恋人が感染してしまうのは、なんとなく予想がつくと思う。
いわゆるゾンビ映画においての「お約束」の展開だが、この映画ではもう一工夫してあり、それがこの悲劇をさらに悲惨な物にしています。
なんとゾンビは〇〇〇〇だった!
、その〇〇〇〇が、これまでのゾンビ映画でありそうでなかった展開で面白かった。
(※ゾンビ映画は星の数ほどあるので、似たような展開はあります)
その展開によって、主人公達が今まで信じてきた「ゾンビを全滅させて、地球を人類にとりもどす」、という価値観が完膚なきまでに崩れ去る。
並べられたゾンビの死体をみて、主人公が思う事はなんだろうか?
それは同時に、主人公達がゾンビに派手なアクションを決める度に、快哉を上げていた僕たち視聴者の姿でもあるわけです。
確かに思い返せば、伏線らしきものは幾つもあったのですが、最後に思いっきり足払いを掛けられたような気分になります。
派手なアクションと、ベタな悲劇のダブルパンチのこの作品、気になった方はチェックしてみて下さい。
ついでにかの「ジョージ・ロメロの息子」が、どんなゾンビ映画を撮るのか観てみるのもいいんじゃないかな?
【感想まとめ】
●総評:B
●前半90点、後半40点ぐらいの映画。
●前半と後半では映画の質感が違う。
●キャラクターは妙に漫画チック。
●アクションがかっこいい。
●画の撮り方・アングルがいい(※前半のみ)
●たまに意味不明なギャグを挟んでくる。
●道具や機械は正しく使わないと危険である。
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おまけ
この映画の終盤のおもしろシーン。
ゾンビの大群を突っ切って、ブレーカーを上げに納屋まで行かなきゃならない。
そうだ、コンバインに乗って行こう!
【あす楽】クボタ トラクター コンバイン 田植機 プルバックカー 農業機械 豪華3点セット ミニカー 玩具 チョロQ
コンバインの乗り込んで……
脱穀機を回して…(脱穀機の間違った使い方)
”ゾンバイン”
B級映画製作者は『シャークネード』以降、隙あらば変な造語を作ろうとしてないか?
コメント
もうなんていうか…すごく残念…。
しいていえば、戦う時の男がいちいちジャンプするところが面白かったですかね。2回ほどありました。あとは、日本語字幕選択でデカ文字ってのがあって、それが面白かったかな??
てか、ゾンビ弱すぎる。おわり方がもう…。よくわからない。最後は、自分の選択が悪かったで終わる感じが…。
コメントありがとうございます。
>戦う時の男がいちいちジャンプするところが面白かったですかね。
アクションはけっこう頑張っている映画だったと思いますよ。
>日本語字幕選択でデカ文字ってのがあって、
デカ文字はアルバトロスだとよく入ってますよ。
見やすいですが、映画によっては邪魔に感じることもありますね。