ホラーコメディ映画「キュート・リトル・バニーズ」感想・レビュー ~下品なギャグのオンパレード~

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 今回紹介する作品はこれ↓

製作年:2017年  製作国:イギリス  
上映時間:108分  原題:「CUTE LITTLE BUGGERS」
販売:竹書房 R-15作品

監督:トニー・ジョビア
出演:クリストファー・デイン/キャロライン・マンロー/ハニー・ホームズ
備考:出演者の一人キャロライン・マンローは『バイオクリーチャー・ライジング』に出ていた。
   どんな役だったけ……?

『キュート・リトル・バニーズ』:あらすじ
 エイリアンと合体したキュートなウサギが人類に牙を剥くアニマルホラー・コメディ。
 夏祭りで盛り上がるイギリスデディントン村に、人知れずUFOが飛来。
彼らは、人類の遺伝子を持ち帰るべくやって来た種付け部隊だった。
(「キネマ旬報社」データベースより抜粋)

 年始からとんでもない作品を出してきやがったな!

 年越しをブレット・ケリー作品で迎えたクンフーが、早速役に立つ時が来たようだ。

 初詣で賽銭を入れて、今年の幸運を願うのもいいだろう。
 しかし、こんな風に映画のレビューを書いていられるのは、何よりも近所にレンタル屋があってのことだと思う。
 それならば正月気分の贅沢で、新作を1泊2日で借りてきてもバチはあたるまい。

 自分でも、何故こんな映画を選んでいるかは分からないが…。

●キャラクター………〇、キャラクターの立て方は上手かったと思う。ただちょっと人数が多いかな。
●ストーリー…………◎、『ジョーズ』ベースのあってないような話なんだが、非常に上手くまとめてあった。
●カメラ・映像………〇、映画技術に関しては一定のクオリティに達している。
●怪物…………………〇、雑なCGが却っていい味を出していたと思う。しかし、これをウサギと言い張るの無理がある。

余談だが、ウサギの怪物が襲ってくる作品はだいたい変態度が高い。

以下ネタバレ注意

予告編はこんな感じ↓

《思ったよりもまともな作品だったよ》
 さて新年早々「すわ、今年の優勝候補のおでましか!」と覚悟を決めてDVDをデッキに放り込む。
 上映時間は108分となかなかだ。
 「これは内容如何では途中で耐えられなくなるかもしれない…」と不安に思いながら観賞を始める。

 結論から言えば、思ったよりもまともな作品だった。
 むしろコメディよりの怪物映画では、面白い方に仕分けできそうだ。

 バカ映画なのは最初から分かっていたが、アルバトロス系のバカ映画や、J.V.D系列のトラッシュムービーではなく、『ショーン・オブ・ザ・デッド』『グラバーズ』に連なる映画だと言えば、なんとなく観てない人にも、分かってもらえるのではと思う。

ショーン・オブ・ザ・デッド [Blu-ray]
サイモン・ペッグ
KADOKAWA / 角川書店
2017-07-28


グラバーズ [DVD]
リチャード・コイル
東宝
2013-01-25


 イギリス人が、たまに作るはっちゃけた、「最初から最後まで、アルコールとオッパイとチ〇コ・ウ〇コの下品なギャグ満載」+「ちょっといい話」のタイプの作品。
(ただし、『ショーン・オブ・ザ・デッド』程の完成度ではない)

 CGの出来は、ある意味期待を裏切らない出来だが、そこがこの映画のジャンクな味わいとマッチしていていいと思う。
 ストーリーもこの手の映画ではよくある、『ジョーズ』を下絵に宇宙人の侵略要素を絡めた物だが、最後のもうひとオチも含めて非常に綺麗に纏まっている。

 正直、新年早々Z級映画とスパーリングするつもりでレンタルしてきたのだが、思ったよりもいい出来で肩透かしを喰らった気分である。

 わざと変なパッケージを作っているのだと思うが、パッケージよりは遥かにまともな出来である。

「カッコいいパッケージから、つまらない作品」
(ハードルを上げておいてガッカリさせる)
   ↓
「いかにもZ級のパッケージから、(それなりの)良作」
(ハードルを下げておいてから喜ばせる)

配給会社(竹書房)は戦略を変えたのだろうか?

 個人的には、同じ竹書房配給の『ビーチ・シャーク』よりは遥かに面白かった。

 まともな作品ならまともな作品で、やっぱり色々と言うあたり、管理人はだいぶ毒されている。

……ごめん、まともな映画ではないね、うん。


《ブラック・ジョークの数々》

 さてこの映画108分となかなか長い。
ついでに最初の60分は登場人物同士の関係の説明や、絶滅に瀕している宇宙人の状況説明に費やされる。
 その「パニックの下準備」段階が普通の映画なら少々ダルイのだが、この映画では下品なギャグとブラックジョークのオンパレードで、その隙間を上手く取り持っている。

 開始早々出てくる宇宙人が、やたらと流暢な英語で会話している辺りで相当シュールなのだが、こいつらが宇宙人の立場から、地球人類に対して随分と辛辣な言葉を吐く。

 こいつらが事の黒幕で、当初は「種の保存」が目的なのだが後半で「人類の絶滅」を口走っており、腹が立つがいい味を出しているキャラクターである。
 腹の立つ黒幕なんだが、鑑賞していて「ああ、こいつらはこいつらで大変だな」という事が伝わってきてイマイチ憎み切れない奴らだった。
 
 こういった下品なギャグと、辛辣なブラックジョークが楽しめるかどうかでこの作品の評価が変わってくると思う。

 そういったブラックジョークも物語の伏線で上手く回収しており、作品の出来としてはそれほど不満はないです。

 『ショーン・オブ・ザ・デッド』『グラバーズ』みたいなノリの作品が好きな人は、チェックしておいて損はないかと思います。

【感想まとめ】
総評:C
●Z級映画かと思いきや、それなりの出来のモンスターコメディ作品。
サービスシーンは多い。(本職のポルノ女優が何人か出ているらしい)
●下品なギャグ・ブラックジョーク満載。

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