原題は「BLOODMONKEY」だが、邦題は「エンパイア・オブ・エイプス」=「猿の帝国」ときたもんだ。
(。´・ω・)ん?
『猿の帝国』だと…?、うっ!頭が!
目次
作品情報・スタッフ・キャスト
「エンパイア・オブ・エイプス」
・製作年:2007年
・製作国:アメリカ
・上映時間:93分
・原題:「BLOODMONKEY」
・監督:ロバート・ヤング
・出演:F・マーレイ・エイブラハム/マット・ライアン/エイミー・マンソン/マット・リーブス/ローラ・エイクマン/フレイシア・ボーマンバーラン/セバスチャン・アルメストロ…etc.
予告編
「エンパイア・オブ・エイプス」:あらすじ
セス達6人の学生は、猿の生態調査の為にアフリカの奥地を訪れる。
現地でハミルトン教授と、教授の助手チャンと合流するが、ベースキャンプはもぬけの殻だった。
やがてセス達は、自分がハミルトン教授の研究に、強引な形で巻き込まれた事に感づくが……。
「エンパイア・オブ・エイプス」:感想/ネタバレ有
本作は、俗にいう「ゴリラが暴れまわる映画」だが、珍しくビッグフット以外のゴリラが出てくる映画として、ゴリラ映画ウォッチャーの間では知られている作品です。
ミッシングリンクって何?
この映画で度々出てくる単語<ミッシングリンク>
生物の<古い種>と<新しい種>の間を繋ぐ、失われた<中間種>のことらしいです。
<古い種>=類人猿
↓
<中間種>=? ←ここ
↓
<新しい種>=人類
今作品ではその”失われた中間種”=<ミッシングリンク>の探索に、巻き込まれてしまった学生たちの悲劇を描いている。
■参考→<ミッシングリンク> Wikipedia
<ミッシングリンクの中間種>なんて言ってるが、いつもの血に飢えた強化型残虐獰猛ゴリラです。
このゴリラ的な生物、画面にさっぱり出て来ません。
見た目よりシャイな性格らしい。
(※警戒心が強いとも言う)
今作では、サッパリ出て来ないゴリラの存在を、音やカメラワークで再現。
あとは、モンスターの一人称目線で表現されている。
いわゆる、「獲物を観察するプレデター視線」ですね。
なかなか姿を見せない怪物を、前述の方法で表現している。
使い古されたベタな方法だが、上手く演出されており、けっこうドッキリする。
画の撮り方は、ホラー作品の基本を忠実に守っている感じがした。
そのおかげで、最後まで適度な緊張感がある。
ホラー映画としてはよく出来ているが、怪物に襲われる恐怖よりも、狂人のせいで恐ろしい出来事に巻き込まれる理不尽さを描いた作品である。
若者たちが基本的にいい奴ばっかりで、同情を禁じ得ない。
その点では、かの古典的名作の『悪魔のいけにえ』に近い気がする。
本日のマッドサイエンティストのコーナー!
本日紹介するマッドサイエンティストは、新種の猿の捕獲に血道をあげるハミルトン博士(F・マーレイ・エイブラハム)。
自分の研究の為なら、人が死のうが「科学のためだ!」と言い切る狂信的なお方。
劇中なんでそんな関係になったのかは、サッパリ語られないが、娘ほど年の離れたアジアン美女に尽くされている。
この映画の冒頭で、研究対象に調査チームを全滅させられて困っている所に、学生の来訪を受ける。
ハミルトン教授:類人猿と人類を繋ぐ失われた中間種が、過去に存在しただけではなく、今も生き延びている事を証明したい。
↓
その為には、何としてでも捕獲したい。
↓
しかし、その中間種が考えていた以上に獰猛で、その上頭もよくて手に負えない。
探検隊のメンバーは自分と助手を残して、無残にも引き裂かれてしまった。
↓
う~ん、困った…人手(囮)が足りへんやんけ…。
↓
せや!学生をつこうたら、ええんやん!←今ここ
……なんて、学生からしたら、理不尽極まりない迷惑な人。
劇中では、学生を言葉巧みに危険な探検に同行させる、その学生に発信機をさりげなく仕込む等の狡猾さと、若人を叩きのめす腕っぷしの強さを見せつける。
案の定、研究対象のせいで命を落とすが、命尽きるその瞬間をカメラに記録させ、自らの研究に殉ずる。
妙な信念を持った狂人で質が悪い。
しかし視聴者には、そこがけっこう魅力的に見えるから不思議。
なお慕ってくれる助手には優しかった模様。
演じているのは舞台俳優出身のF・マーレイ・エイブラハム。
(※本作パッケージの真ん中に映ってる渋いおっさん)
ギレルモ・デル・トロ監督の『ミミック』や『13ゴースト』当の作品にも出演している。
その他にも色んな映画に、ちょいちょい出てる。
この映画がB級作品にしては、妙に説得力があるのはこの人のお陰。
他には『パンプキン・ヘッド~禁断の血婚』、に出ていたエイミー・マンソンが女子大生役で出てる。
演者的には、怪物映画・ホラー映画ファンは要チェック。
ただし、怪物はほとんど出て来ません(笑)
総評・感想まとめ
総評:♡♡♡♡♡♡ 6/10
●キャラクター………〇
・キャラクターはたっていた。・キャラクター同士の関係性を、普段のちょっとした仕草で表現するのが上手い。
●ストーリー…………△、可もなく不可もなくといったところだが、個人的にはラストが少々安易に感じた。
●カメラ………………〇、上手い。緊張感を出すために大きな役割を果たしていた。
●怪物…………………△、出番が少ない。
【この映画の感想まとめ】
●演技のレベルは高い。
●細かい伏線の回収が上手い。
●ゴリラのCGの出番は少ないが、それなりの出来。
●狂人>モンスターの恐怖。
●個人的にはマッチョとオタクの友情にぐっときた。
なかなか出て来ないモンスター
●善良でお互いを気にかけている若者達。それが物語の理不尽さを演出している。
●色んな意味で、罠に嵌められる人間が多いこと。
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