さて夏真っ盛りですね。今回は「夏と言えば海、海と言えばサメ」というインドア派の貴方も、「夏と言えば怪談、怪談と言えば幽霊」というインドア派の貴方も、両方楽しめる作品を紹介したいと思う。
…アウトドア派?海に行く途中で車内で観ればいいんじゃない?
そんな訳で今回紹介する作品は「ゴースト・シャーク」です。
目次
作品情報・スタッフ・キャスト
「ゴースト・シャーク」
・製作年:2013年
・製作国:アメリカ
・上映時間:87分
・原題:「GHOST SHARK」
・監督:グリフ・ファースト
・製作: グリフ・ファースト/ケネス・M・バディッシュ
・脚本:ポール・K・パーケット ・音楽:アンドリュー・モーガン・スミス
・出演:マッケンジー・ロスマン/デイヴ・デイヴィス/スローン・コー/ジャイミー・ボーン/ショーン・C・フィリップス/エイミー・ブラセット……etc.
予告編
「ゴースト・シャーク」:あらすじ
ある夜ボートで釣りを楽しんでいた一行の竿に掛かったのは巨大なサメだった。恐怖のあまりサメを撃ち殺してしまった彼らを、蘇ったサメが襲う!それから数日後、賑わうビーチに青白く光るサメが出現し、人々を襲う!
~Amazon作品紹介より抜粋~
人間に殺されたサメが、ゴーストとして復活。
水のある所ならどこでも出現するゴーストシャークに、街の住人はパニックに陥る。
父親を殺された姉妹は、なんとかゴーストシャークを退治しようとするが……。
「ゴースト・シャーク」:感想/ネタバレ有
そもそもサメが襲って来るなら幽霊要素はいらないはずだし、幽霊が襲って来るなら別にサメ要素はいらないはずだよなぁー,と思いながら観賞を始める。
「サメの幽霊が襲って来る」、凄い字面である。
文字を追って意味は解る。しかし何故そんなことになってるのか、そもそも何故そんな映画を撮ろうと思ったのか、そして何故それにGoサインが出たのか,色々と理解が追い付かない事を,始めに申し上げておく。
……と言いつつ監督が「新アリゲーター 新種襲来」(※ワニを食べたらワニになる)や『シン・ジョーズ』(※放射能火炎を纏ったサメが暴れる)を撮ってるグリフ・ファースト監督で妙に納得。
……お前か!(謎の説得力)
このページを訪れた人はグリフ・ファースト監督の名前を覚えて帰ってねヽ(・ε・)人(・ε・)ノ
「ゴースト・シャーク」ネタバレ:序盤~中盤。
まずはどの様な話かざざっと説明します。
映画開始早々、柄の悪い親子の釣りを邪魔してしまって殺されるサメ。
どうやら高額の賞金がかかっていた釣り大会に参加していたらしく、怒り心頭の親子。銃で撃たれて、さらにボウガンで撃たれて、追い打ちで激辛ソースをかけられて、止めに手榴弾を投げ込まれた
サメは洞窟の様な場所まで泳いで行ってから力尽きる。
その如何にもな場所に、どのような魔力があったのかは知らないが”ゴーストシャーク”として復活。→手始めに親子と親子の乗っていた船の船長を血祭りに上げ、人間への八つ当たり的な殺戮を開始→街はパニック→主人公達が退治に乗り出す流れです。
冒頭のサメさんフルボッコで変な笑いが出る。
前科のありそうな親父と女子プロレスラーみたいな娘の華麗なコンビネーションアタックにサメさんもびっくり。
①銃で撃つ→②ボウガンで撃たれる→③激辛ソースをかけられる→④手榴弾を口の中に放り込まれる、の極悪4連コンボ炸裂。クーラーボックスに激辛ソースと手榴弾を入れてるのはアメリカでは日常の光景なのだろうか?
自分の中でアメリカのイメージがまた物騒な方向へ更新された。
初っ端から、意味不明なギャグサメが人間を恨むべき正当な理由を見せられてしまうと、あまりこのゴーストシャークを憎めなくなるから、このシーンはちょっとやり過ぎて失敗だと思う。
しかし、幽霊になるには怨みを残して死ぬ必要があるため、やっぱりこのシーンは必要なのかもしれない。
そんな悩める視聴者(※管理人)がいる事など知らずに、自由奔放に人を襲う”ゴーストシャーク”。
この後、どうやってゴースト・シャークを退治するのか?
また、あの謎の場所はなんなのか?
というのが、いつものアサイラムクオリティで適当に描かれます。
「ゴースト・シャーク」の特撮。
この”ゴーストシャーク”は青白く光る適当なCGで処理されている。
字幕の”透けるサメ”連呼も相まって、視聴者にはギャグにしか観えない。
しかし、その見た目の面白キャラとは違い、水のある所ならどこでも現れては人を喰い殺す恐ろしい化け物として縦横無尽に暴れまわる……と書くと凄そうに思える。
しかし、悲しいかな予算の都合でショボい特撮である。
そんな訳で、ゴーストシャークが暴れるシーンはほぼギャグシーンである。
(ただしB級の宿命か無駄に血が多い)
個人的に一番面白かったのは、マセガキが車を運転してビキニ洗車に行くシーンかなー(; ̄Д ̄)
ビキニの綺麗なお姉ちゃん達が洗車を始めて、車の中のマセガキが嬉しそうにワクテカしてたら、案の定ゴーストシャークが襲撃。
綺麗なお姉さんが、バケツに折りたたまれて吸い込まれた後は、ワイパーが作動して、血と洗剤を拭き取るお約束のシーンが入る。
(なおマセガキは助かった模様)
もう一つ印象に残ったシーンは、飲んでた水の中にゴーストシャークが紛れ込んでいて、飲んでた警察官の体を真っ二つに裂いて出てくるシーン。
文字に起こすと凄いが、ショボい特撮だからギャグにしか見えない。
『ジョジョの奇妙な冒険』でこんな能力の敵がいたような……。
水のある所にサメ型のスタンドを送り込める奴。第5部でしたっけ?←観ながらそんな事をずっと考えていた。
何も考えずに笑って観られるタイプの映画だが、面白いシーンはほぼ前半に集中してしまい、後半がちょっと退屈なシーンが多かったと思う。
それでも、クライマックスで雨の中、ゴーストシャークが自由自在にワープして襲ってくる展開は笑えた。
水のある所なら自由自在にワープできる特性を、こんな風に活かしてくるなんて……レビューが能力バトル漫画のレビューみたいになってるが、あまり考えてはいけない。
と誰かが言ってた気がする。
ラストは、怪物の正体を何故か丁寧に解説してくれる学者キャラが出て来て、ついでに魔導書(グリモア)まで出てくる始末。
そして解説を終えた途端退場する学者キャラ。
この手の学者キャラの産卵を終えた鮭みたいな扱いで毎回笑ってしまう。
グリモアによると怪物は生前の死因で倒せると分かり、ボウガンの矢で立ち向かうヒロイン。
あれ?銃と激辛ソースと手榴弾は?
矢で刺すも何かが足りない→洞窟を吹っ飛ばす爆破オチ。
困ったら爆破オチは幽霊にも効果があるらしい(←NEW)
バカ映画なのは疑いようがないですが、意外と常識的な内容と言いますか、思ったよりも普通です。
期待していた程、狂った内容ではなく残念。
まぁ「サメの幽霊が襲って来る」、時点でかなりバカバカしいですがね。
設定の活かし方が上手い所と、下手な所の差が大きかったように思えます。
個人的にはサメが幽霊になった原因の下りがまんま『ペットセメタリ―』だったのが一番のツボだったする。
怪物が”サメの幽霊”なのを除けば、けっこうフツーのB級映画なんで気になった人は観て下さい。
(なんだかB級映画の観過ぎで、感性がおかしくなってきた気がする今日この頃…)
総評・感想まとめ
総評:♡♡♡♡♡ 5/10
●キャラクター………△
・一番可愛くて巨乳の子は速攻で死ぬ。
・中盤に出てくるクソガキはいい感じだ。
●ストーリー………△
・あってないようなもの。
・↑この手の映画のテンプレはなぞっている。
●カメラ・演出とう………△
・よくも悪くもB級映画。
・いつものアサイラムクオリティです。
●怪物……○
・意味不明な設定だが面白い。
・↑どんな頭の配線していたらこんな怪物を思いつくのか……。
●その他・印象に残ったところ
・適当な感じの特撮。
・怪物の使い方が面白い。
・怪物の設定に突っ込んだら負け。
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この手の映画の中では有名で、動画サイトでも簡単に見つかる(笑)
コメント
CGはショボいがそれが幽霊ぽっく見えて逆によかったし、ガンガン動いていた。あと、設定がスクアーロのクラッシュみたい。記事の鮭缶は笑った。
CGはショボいがそれが幽霊ぽっく見えて逆によかった>全く同じ意見です。
サメの適当なCGの輪郭を青く光らせてるだけなのに、それが逆に”サメの幽霊”に見える、逆転の発想……書いてて「あれ?俺、疲れてんのかな?」と思わなくもないですが、それがよかった。