今回紹介する映画は「ゾンビマックス! 怒りのデス・ゾンビ」です。
あの「マッドマックス」を生んだオーストラリアから、またまた意識低い作品がやって来た!
ジャンクなB級グルメ感が強い作品だが、特定の層にはピンポイントで刺さる映画だよ!
目次
作品情報・スタッフ・キャスト
「ゾンビマックス! 怒りのデス・ゾンビ」
・製作年:2014年
・製作国:オーストラリア
・上映時間:98分
・原題:「WYRMWOOD/WYRMWOOD:ROAD OF THE DEAD」
・監督:キア・ローチ・ターナー
・製作:トリスタン・ローチ・ターナー
・音楽:マイケル・ライラ
・脚本:トリスタン・ローチ・ターナー/キア・ローチ・ターナー
・撮影:ティム・ネイグル
・出演:ジェイ・ギャラガー/ビアンカ・ブラッドリー/レオン・バーチル/キース・アギウス/ルーク・マッケンジー……etc.
・予告編
「ゾンビを燃料に車を走らせる」というトンデモ映画。「マッドマックス」に「ゾンビ」を掛け合わせたお手軽B級グルメ感満載の作品。
プロテクターとか、ショートバレルヨットガンとか、色々狙い過ぎである。
……おう、引っかかってやろうじゃねーか!
「ゾンビマックス! 怒りのデス・ゾンビ」:あらすじ
「ある日、世界は終わってしまった。彗星の接近した日、人々が突如として狂い出し、隣人を噛み殺し始めたのだ。
整備工のバリーは、妻と娘と共に、車で郊外に脱出するが、妻と娘が発症してしまう。妻と娘を手にかけたバリーは、同じ境遇の生存者に助けられる。SOSをよこした妹のイブと合流するために、隣町を目指す。
一方、イヴは、防護服をまとった集団に捕らえられて実験体にされてしまう。
バリーは、ゾンビの体液が激しく燃焼する事を発見する。それを燃料に車を動かす計画を思いつくが……」
「ある日、ガソリンやアルコールが燃焼しなくなる。それと同時に発生したゾンビの体液が燃える事を発見。→燃焼機関に利用してやれ……」という、アホなぶっ飛んだアイデアをもとに作られたバカ映画意欲作。
この「ゾンビをエネルギーに動く車」は、われわれ、ホラー映画ファンのメタファーである……「そんな訳あるか!」とつっこもうかと思ったが、そんな気がしてきた。
「ゾンビマックス! 怒りのデス・ゾンビ」:感想/ネタバレ
プロテクターを付けて、改造車をぶっ飛ばし、ショートバレルショットガンをぶっ放す……といった、世の中のボンクラどもに突き刺さる、まごうことなきボンクラ映画。管理人なんか刺さりすぎて、出血多量でゾンビになりそうだ。
さて、「マッドマックス」と「ゾンビ」をミックスしたような、お手軽B級グルメ感が強い本作だが、意外や意外、映画としてよく出来ている。
ぶっ飛んだ設定、無駄に濃いキャラクターに加えて、ゾンビ映画のお約束を守りつつ、ヘンテコリンな設定をちゃんとストーリー構成上にうまく落とし込んでいる稀有な作品である。
ネタみたいな設定がそっこら中に撮っ散らかっている作品と思いきや、上手くまとめてくるからね。
思ったよりも上手くまとまっている作品。
パッケージの「ヒャッハー!」感と、「ゾンビを燃料に車を走らせる」なんてアホな設定の半分も作品で消化してくれれば、御の字だと思いつつ鑑賞開始。
特撮やアクションシーンは低予算なんで、あんまりなんだけど、見せ方がスタイリッシュでカッコイイ。ぶっ飛んだ設定もあるが、序盤からスピーディーに展開していき、引き込まれる。
本作に出てくるゾンビは、体液が燃焼する性質があるため、昼はゆっくりだが夜は動きが速い。気化する温度が高いのだろう、日中は気化する=ゾンビの動きが鈍る&ゾンビの口を燃焼機関に繋いでガソリン代わりに使える。
夜になると、口から気化したガスが取り出せない=燃焼機関が動かない&ゾンビは燃料が漏れないから、動きが早くて危険。
といったように、荒唐無稽なアイデアが、緻密に練られている。
さらには、クライマックスの戦闘では、この性質を利用したピンチの脱出と、ぶっ飛んだ設定を物語に上手く落とし込んでいた。そういった設定利用を、台詞でなく、画で分かるように撮っており、バカ映画なんだけど、「なるほど」って思っちゃう出来。
そういったおバカ&スタイリッシュさが、タランティーノ作品みたいな感じがする。
よく出来たバカ映画。
休日にゴロゴロしながら、お菓子片手に見る分には、全く申し分ない出来です。
総評・感想まとめ
評価:♡♡♡♡♡♡♡ 7/10
●キャラクター……〇
・マッドサイエンティストの医者が非常にいい言動をする。
・主人公の相棒ポジションのアフロもいいキャラだった。
●ストーリー……◎
・作品の根幹をなす設定が変わっている。
・↑クライマックスの展開も含めて、その設定を上手く料理している。
●撮影・音響……〇
・低予算作品なので、映像のクオリティはあんまり高くない。ただし、見せ方はスタイリッシュ。
・↑ただし、全編にわたって、そういうのが気にならない勢いがある。
●怪物……◎
・外見はいつものゾンビです。メイクは及第点。
・↑今作では、エネルギーパックも兼ねてる凄い使われ方だよw
●その他の感想
・無茶苦茶な設定なんだけど勢いがあってgood!
・無骨なプロテクターを装備して改造車を転がすのは、野郎の夢である。
・グロシーンは派手である。血しぶきブシャーってな作品。
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