「シー・フィーバー 深海の怪物」紹介&感想(ネタバレ有) ~うなるババアの右ストレート~

スポンサーリンク

今回紹介する映画は「シー・フィーバー 深海の怪物」です。

最近紹介した「アンダーウォーター」とは違い、あんまり深海要素はない。

ちなみに、本編では”シー・フィーバー”=”海洋病”みたいな訳が出て来た。

 

スポンサーリンク

作品情報・スタッフ・キャスト

「シー・フィーバー 深海の怪物」

・製作年:2019年

製作国:アイルランド/スウェーデン

上映時間:93分

原題:「SEA FEAVER」

 

・監督:ニーサ・ハーディマン

音楽:クリストファー・フランゼン     

脚本: ナッサ・ハーディマン    

撮影:ルーリー・オブライエン

出演:ハーマイオニー・コーフィールド/ダグレイ・スコット/コニー・ニールセン/ジャック・ヒッキ―……etc.

 

・予告編

映画 『シー・フィーバー 深海の怪物』 公式予告

↑”スティーブン・キング推薦”である。間違っても”スティーブン・キング原作”ではない。

つーか、スティーブン・キング御大もなんでこんなのに名前貸してるんだか?

やっぱり、大御所作家なりに断れない義理とかあるのかしらん?

それとも、宮崎駿富野由悠季が大ヒットアニメが誕生する度に、なんだか知らないが、批評に巻き込まれる感じだろうか。

 

「シー・フィーバー 深海の怪物」:あらすじ

「慢性的な不漁に悩む漁師のジェラードは、起死回生を賭けて遠洋に出向する。人付き合いの苦手な大学生のシボーンも、大学の調査のために同行する。

漁師の間で縁起が悪いとされる赤毛のシボーンに、迷信深い海の男達は怯える。

シボーンの人付き合いの下手さもあり、気まずい雰囲気が流れる中、気づけば一行は、鯨のための漁業禁止区域に入り込んでしまう。

突然、船体に衝撃がはしり、何かが船底に張り付いている。その何かを引きはがすために、泳ぎの得意なシボーンが、海に潜ると、そこにはイカのような、クラゲのような見たことのない生物が張り付いていた。

なんとか、その生物を引きはがした一行だったが、それは未知の恐怖の始まりでしかなった……」

 

「人里離れた、立ち入り禁止エリアに入り込んでしまった一行が、謎の生物に襲われる」といったプロットに、「寄生生物もの」を合わせた感じの作品。

タイトルに「~深海の怪物」とあるが、深海要素はあんまりない。確かに「深海に棲んでいる」のだが、先日紹介した「アンダーウォーター」「リヴァイアサン」みたいな要素はない。

 

そう、「水圧怖い」タイプの作品じゃない=「深海もの」ではないのである!

「シー・フィーバー 深海の怪物」:感想/ネタバレ

アイルランド/スウェーデン合作の海洋ホラーもの。

提供会社が”インターフィルム”な時点で、だいたいの出来は想像できると思う。例にもれず低予算で、怪物の造形・CGは残念な出来である。

正直あんまり、印象に残らない感じの映画。真面目に作ってある分、ネタにするほどの面白要素もなく、本当にブロガー泣かせの作品である。(おいっ!)

主演の女優の名前がハーマイオニーてなぐらいしか、覚えてなさそう。

後は、中盤ばあちゃんキャラが唐突に放つ、腰の入った見事な右ストレートの下りだけ覚えてそうな気がする(笑)

「うなるババアの右ストレート」ってな感じで、笑ってしまった。

中盤はホラー展開・後半はやっつけ。

う~ん、評価に困ると言いますか、ジャンル分けがしにくい作品だったかなぁ~。

途中までは「エイリアン」のような,”昔懐かしの正統派ホラー”みたいなノリだったんですが、途中から「アビス」(ジェームズ・キャメロン監督)みたいな”未知との遭遇”みたいなノリになってくるの。

それに加えて、ヨーロッパ映画らしい、どことなくアンニュイな哲学と言いますか、思索的な雰囲気にがある。まぁなんなんでしょうね?、ヨーロッパ映画のあの独自の暗さは?

なんか「ヒロインがこうなるのは運命だった」みたいなテーマもありそう。そっちの方でやたらと丁寧な伏線?、暗示的な台詞やシーンが冒頭からいっぱいあるんですよ。

そういった伏線・暗示が、ホラーの方面ではなくて、ヒロインをめぐる運命論的な方にばっかり作用してくる。

そのため、タイトルや、ストーリーから連想するような、”モンスターホラー”や”SFスリラー”を期待して観ているとずっこける。

(管理人は見事にずっこけたw)

べつに「深海の怪物」でもなんでもないですやん! ただの野生生物を発見したら、厄介なもん持ってただけじゃん!

「新しく発見された生物が、その繁殖の過程において人類に対して有害な特性を有していたという話なんですが、途中までホラー映画をやっていたのに、後半から「アビス」みたいな”未知との遭遇”になっていき、まぁなんとも中途半端です。

別に、怪物に悪意も暴力性もないんですよ。怪物の繁殖能力・感染力も凄いけど、この映画の「感染を防ぐのは難しい」の大部分は、「漁師は仕事柄生傷が絶えない」の一言で片付けおり、その強引さには笑ってしまう。

たしかに屋外作業をしていると、気づくと血が出ていたり、痣になってることは多々あるが、それを作品のホラー展開の根っこに使うのか?

有害な性質を持つ怪物なんだけど、生物学者の卵であるヒロインは、怪物の肩を持つんですよ。

(イカとクラゲを合わせたような生物なんで、肩はないけどな)

……いや、その辺はヒロインが、筋金入りの生物学者と言いますか、、筋の通ったエコロジストなんで、そんな風に感じるだけか?

 

40~60分ぐらいのホラー展開は面白かったが、その他のパートが、ちょっとキツイかな。特に後半は、ぶん投げた感じがする、いや「運命論」的な小難しい感じに逃げようとして失敗した感じが強くて退屈だった印象である。

観賞はあんまりお勧めしない。少なくとも、新作ではやめておいた方がいいと思う。

総評・感想まとめ

評価♡♡♡ 3/10

●キャラクター……△

・人間ドラマの描き方は丁寧。 ・モブ男達が誰が誰だか分からん。→分かった途端に死ぬ。

 

●ストーリー……△

・細かい伏線・暗示的な言動は多い。ジャンルがイマイチ分かんないお話。

・コテコテの死亡フラグを立てる奴がいるが、果たして彼の運命は……。

 

●撮影・音響等……○

・最低限の撮影技術や演技力はある。視聴には耐えるが、微妙な出来。

 

怪物……△

・CGとうの特撮は残念なでき。そもそも、ホラー映画の怪物なのか疑問である。

・例によってあんまり出番がない。

 

 

●ご購入はこちら

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました