石川雅之:「惑わない星」感想・紹介 ~面白く勉強になる、天体ウンチク漫画~

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今回紹介のは「惑わない星」

「モーニング」で連載されている、ジャンル的にはSFなのだろうか?
物理学や、天体に関するウンチク漫画である

作者は「もやしもん」「純潔のマリア」等で知られる 石川 雅之(いしかわ まさゆき)

 

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「惑わない星」:内容紹介

「舞台は遥か未来の地球。人類は、文明社会の栄を極めたが、後に“夏休みの終わり”と、呼ばれる自然環境の荒廃・生存圏の衰退を経験する。各国は、地中にシェルターを作り、辛うじて国としての体裁を保っていた。“萌え”と“フィクション“で溢れかえった日本。アニメ等のフィクションを製作するエリート層「内部」と、地表に防護服を着て作業する「外部」に、別れてしまう。
ある日、S沢3国は、謎の少女を保護するが、彼女はとんでもない秘密を抱えていた!!」

 

「惑わない星」:登場キャラクター

●S沢 3国……「宇宙に手紙を出す仕事」をしている男。番組で紹介された際は、やたらとイケメンとして描かれていたが、オッサン面である。オッサン面だが、実は〇〇歳である。

●及川8月……S沢 3国と同じ職場で働く女性。配属当初は、理想に燃えていたが、今では毎日のルーチン作業を何の感動もなく過ごしている。

●謎の少女……S沢3国と、及川8月が働く職場に転がりこんだ少女。実は、〇〇である。

 

「惑わない星」:感想

作者の石川雅之の過去作品「もやしもん」が、「菌」と、「菌」に関連する「発酵」「カビ」「腐敗」等のウンチク漫画だったのに対して、本作は「天体」「科学」「物理」等のウンチク漫画である。面白く、勉強になるタイプの漫画です。

 漫画内容は、可愛いキャラクターに語らせているが、それなりに難しい。いや、管理人のように学生時代に理数系のテストで、ヒーヒー…、言っていた層には、なかなか専門的に思える。「天体」って、中学生の時テストの平均点が低くなかったかい?

 

 ディストピアもののSF映画の「ソイレント・グリーン」や、フィリップス・K・ディックが描きだしそうな“ディストピア”を舞台に、可愛いらしい女の子たちと、やたらといい顔をしたおっさん(※実はそれほどオッサンではないが…)たちが、科学的なウンチク話をする漫画である。

文字がギッシリ詰まっているタイプの漫画のため、賛否両論ありそう。読み応えがあるとも言える。
個人的には、理解できない内容も多いが、科学のウンチク・雑学漫画としては面白いと思う。何より女の子が可愛いし(笑)

 設定で、「なるほどなぁ~」と、思ったのは漢字について。劇中では、日本人の5人に1人は、漢字が読めなくなっており、かなり前に漢字の使用廃止が決定しているのだ。
 その中でも特に、「植物」「季節」に関する文字は壊滅的だそうだ。なぜなら、地球環境が崩壊し、植物は激減し、四季はなくなったから。なるほど、そりゃ、ないもんは呼びようがないよね。

 そのため、メインキャラクター(ヒロイン枠か?)の、及川 8月なんて名前のキャラクターが出てくる。つまり、本来なら、及川 葉月(おいかわ はづき)だったわけだ。

うん、「もやしもん」及川 葉月ですね。スターシステムですね、わかります。

※参考スターシステムとは?

 個人的な感想だが、女の子は可愛いが、若干キャラクターデザインがと、名前が一致しない事があるかなぁー……。カバーや、カラーページだと凄くよく分かるんだけどね。

 この作者「おっさん」とか「ブ男」描かせたらやたらと上手い気がする。「美形キャラ」以外を描くのって難しいのにね。むしろ、いい顔をして野郎が多い。劇中では、「ブサイク」扱いなんだが、こやつらが非常に魅力的だ。

ついでに、「萌え」「フィクション」に完全に支配・依存している、未来の日本には、漫画といえど、うすら寒いものを感じてしまった。
劇中「知恵も技術も捨てて、萌えとフィクションで、食っていこうと決めたんだよ!」みたいな台詞がある。その辺が、微妙に現実の日本とシンクロしてまうのが、ちょっと笑えないけど、まぁ、笑うしかない

「惑わない星」は、現在雑誌「モーニング」で連載中。

単行本は現在(2019年3月末)③巻きまで発売中です。

 

まとめ・こんな人におすすめ。

●可愛いキャラクターが好きな人。
●科学のウンチク・雑学が好きな人。
●ディストピアものが好きな人。

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