「ザ・アイス」感想・レビュー ~カーチェイスと立て籠もりの二段構え~

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怪物映画

今回紹介する作品は「ザ・アイス」です。

邦題は普通過ぎて、検索でさっぱり引っかからない。あんまりシンプルなのも考えものである。

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作品情報・スタッフ・キャスト

「ザ・アイス」
製作年:2011年  
製作国:アメリカ  
上映時間:90分 
原題:「ICE ROAD TERROR」

監督:テリー・イングラム
製作:チャールズ・ビショップ/ローマ・ロス    
脚本:キース・ショウ  ・音楽:スチュー・ゴールドバーク 
出演:ディラン・ニール/ブレア・グラント/マルコム・スチュワート/メリリン・ガン/マイケル・ホーガン/タイ・オールソン/デビッド・ライル……etc.

予告編

Ice Road Terror – Official Trailer

 

「ザ・アイス」:あらすじ

アラスカのダイヤモンド採掘場で、爆破によって空いた穴から巨大な怪物が現れる。
穴から這い出した怪物は、採掘場の従業員を次々と血祭りに上げる。

一方、トラック運転手のジャックとニールは、環境調査官のレイチェルを、採掘場まで案内する仕事を引き受ける。

しかし、レイチェルを送り届けた採掘場は、滅茶苦茶な状態で……

「ザ・アイズ」:感想/ネタバレ有

プロット自体は「環境破壊で太古の肉食獣が蘇った」という、いたってシンプルなもの。

ただし、映画のシュチュエーションが、前半は「カーチェイス」で、後半は「籠城もの」という、かなりおいしいのだ。

金と手間をかけてやってくれたら、かなり面白い物が出来そうなシュチュエーションである。

前半:怪物VSトラック野郎のカーチェイスもの。

さて本日ご紹介する映画『ザ・アイス』は、非常によくあるタイプ怪物映画です。
人間の、自分勝手な欲望による環境破壊。

その結果、地下の永久凍土の下でひっそりと生き延びていた、太古の巨大肉食恐竜が現代にカムバック。

お約束通りに、次々と人間を血祭りに上げていきます。

(チープなCGです。けれど強気でガンガン出て来ます)

 因みに怪物は劇中にイヌイットの伝説で”ウエンチュ”と呼ばれている生物だと判明する。
 ヒロインのレイチェル曰く、”プリオザウルス”と呼ばれる太古の水棲肉食恐竜と、関係があるかもしれないらしい。

前半は、怪物パニックに巻き込まれてしまった主人公のトラック野郎と、怪物の”カーチェイスもの”といった雰囲気です。
 
主人公の運転するトラックを、巨大な怪物がどこまでも追ってきます。

急ブレーキをかけて振り落とそうとしたり、炎上するトラックから、もう一台のトラックに飛び移ったりと、”お約束”を一通りやってくれます。

そして”お約束”を全部やった後に、案の定適当な理由で廃棄され、フェードアウトしていくトラックに涙を禁じ得ない。

(怪物の移動速度につっこんじゃいけないぜ!)

 そのトラックのカーチェイスシーンが、迫力があるようなないような、微妙な出来です。

カメラのアングルがほとんど変わらず、画面の変化が乏しい。
しかし、映像自体はけっこうまともという、評価に困る仕様。

関係ないけれど、トラックに積んであった危険物って何なんでしょう?
爆薬の一種らしいですが、液体・透明・自然発火物か禁水性物質or自己反応性物質でドラム缶に保存……う~ん、その割にはニトロと記載されていたような?

いや、まぁ、細かい事はいいや(笑)

後半:籠城物+人間の絆。

そして物語は後半の舞台である、レストラン兼ガソリンスタンドへ場所を移す。

(案の定、オーロラの影響で無線はダウン。無線先輩さりげない仕事っぷり)

 一応この店、物語の前半のトラックシーンで「〇〇〇の店まで行って無線を借りるんだ!」、みたいな感じで伏線が張られていた。

ここから前半とは、一変して”籠城もの”+”人間の絆”といった雰囲気となります。

この映画、割と初っ端から怪物が、ガンガン前に出てくるので、正直この辺りで怪物にもう飽きてくる。

後半は、籠城テイストに切り替える事により、視聴者を飽きない工夫をしているんですね。
 (怪物が普通過ぎて飽きるとか、言っちゃダメ!)

扉や窓を塞ぎ、武器を用意して、作戦会議。

そしてお約束の語り合いタイム。
 (律儀に朝まで待ってくれる怪物)

そして色々あってからの、爆破オチと非常にオードソックスな映画だったなぁーてのが、だいたいの感想です。

なんだか、普通過ぎてリアクションに困る作品でした。
CGこそ微妙な出来ですが、カメラワーク、役者の演技、ロケーションは高いレベルで、安心して観ていられます。

音楽?…いかにもB級映画って感じのナイスなやつだったぜ!

ただ、そこが却って「バカ映画」として弱くなってしまい、あんまり書く感想がございません、ハイ。

おまけ

 この映画を観ていて、ふと気づいたんですが、この映画後半の舞台の山小屋みたいなロッジも、怪物映画で非常によく出ている気がする。

(このシーンとか)
 
 う~ん、…この映画→『フィアー・フロム・デプス』でもこの屋根で電流流していたような……。
すみません、誰かモンスター映画マニア且つ、建築物に詳しい人検証をお願いします。
 

総評・感想まとめ

総評:♡♡♡♡♡  5/10
キャラクター………○
・メインキャラクターは皆しっかりと掘り下げていた。
・おっさん二人の友情がいい。

ストーリー………○
・あってないようなものだが、違和感もなく最後まで退屈しない。
・ドラマパートはしっかりしていた。

カメラ・演出とう………△
・映像やカメラワークはまとも。(特撮以外)
・よくも悪くも低予算である。

怪物……○
・怪物とのバトルの仕方は面白かった。
・CGは作られた時代を考慮しても非常にチープである。

その他・印象に残ったところ
・画面に動きが多いのは高評価。
・仲間を見捨てる奴は絶対に死ぬ。
・怪物の強さが場面によって違う。

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