今回紹介する映画は「アイス・トレマーズ」です。
”トレマーズ”要素が全く無い事に200ペリカ。
作品情報・キャスト・スタッフ
「アイス・トレマーズ」
・製作年:2011年
・製作国:アメリカ
・上映時間:72分
・原題:「HYPOTHERMIA」
※HYPOTHERMIA=低体温(症)、低体温、冬眠療法の意味
・監督:ジェームズ・フェリックス・マッケニー
・出演:マイケル・ルーカー/ブランチ・ベイカー
予告編
探しても見つからなかったです。
『アイス・トレマーズ』:あらすじ
「家族と共に、アイスフィッシングを楽しみに、家族と一緒に湖を訪れたレイ。
しかし、氷の下には恐ろしい何かが潜んでいた。
逃げ場のない氷上に取り残されたレイ達は……」
最後の方は、モンスターパニックと言うよりは、「赦し」の物語になる。謎の脚本である。
近年流行っている「半魚人の出てくるいい話」の、はしりかもしれない作品である。
感想・ネタバレ有
中古のダイバースーツを、改良して頑張って撮った感が凄い作品だ。もちろん、中に入っているのは、ダグ・ジョーンズではない、違う誰かだ。
(※ダグ・ジョーンズ「シェイプ・オブ・ウォーター」や「ヘル・ボーイ」で半魚人のキャラクターを演じている俳優。「パンズラビリンス」の”牧羊神・パン”もこの人である)
そして、やっぱりあんまり関係ない「トレマーズ」要素と、とりあえず「跳満」ぐらいの強さがある怪物映画だ。
氷の下から正体不明のヤツが来る!!
さて、この作品タイトルに『~トレマーズ』とついている。
ついでに、パッケージのモンスターの構図は「ワニ映画」である。
何がなんだか……。
本作の内容は、
「氷上の穴釣りにきた一家が謎の生き物に襲われる。謎の生き物に襲われた、二組の家族の様子をそれぞれ描く」
という、大変シンプルなあらすじである。
ストーリーに目新しいものはなく、演出等もまぁ、低予算のB級映画である。
この映画で注目する点が二つある。
一つは、怪物の出来であり、こっちは悪い方だろう。
この映画の怪物の造形に、全くやる気が感じられない。
半魚人なんだが、中古のダイバースーツを頑張って改造したような感じだ。
いや、もっと頑張って改造しろよ(笑)
「ショッカーの怪人」という言葉が頭に浮かんだが、あっちは(ショッカーの怪人)そこそこ迫力があるよなー。
それに比べて、こっちはさっぱり迫力がない(笑)
半魚人系が陥りやすい、シュール系モンスターである。
前半は、いつもの通り「はっきり映さない」「暗がりでごまかす」をやっているため、1000歩ゆずって、そんなに気にならないが、後半明るい所に出てくると、もうダメである。
ダイバースーツor黒い全身ラバータイツを穿いた変態がそこにいる。
そんなもんが、氷の下から出てきたら、そりゃ、悲鳴をあげるわ!!
ともかく、怪物の造形は酷かった。これで笑わない方がどうかしている。
次に印象に残るの点は、俳優の演技のうまさである。こっちはいい点である。
個性は俳優である、マイケル・ルーカ―と、「ゴリラ」「シェイク・ダウン」等で知られるブランチ・ベイカーが出演している。
この二人のベテラン俳優の演技がすごくいい。
この二人の演技に救われている感じがするが、そもそもなんでこんな映画に出ているんだろう?
怪物映画としてのショボさと、俳優の演技のうまさが全くマッチしてない変な作品である。
ついでに、最後はちょっと宗教的・哲学的な雰囲気なもんで、全く何が撮りたいのか理解に苦しむ作品である。なんだろう?この無理やり高尚な雰囲気にしようとした感じは。それが、マイケル・ルーカ―と、ブランチ・ベイカーのお陰で若干成功しているのが、何とも言えない脱力感をかもし出す。
当初の予想通り、「トレマーズ」要素はない、いうものパチモンタイトルです。ついでに、出てくる怪物は「ワニ」ではなく、「半魚人」である。いや、「ショボい半魚人」というべきか。
このダイバースーツを改造して作ったような「ショボい半魚人」は、ある意味一見の価値があるが、鑑賞はあんまりお勧めしない。
というか、”トレマーズ”ってなによ?(哲学)
総評・感想まとめ
総評:♡♡♡ 3/10
※↑限りなく♡一つに近いが、マイケル・ルーカーとブランチ・ベイカーが良かったので、おまけで♡3評価。
●キャラクター………〇
・常識人の父親役を演じるのは、個性派俳優のマイケル・ルーカー。
・彼と『ゴリラ』『シェイク・ダウン』等で知られる、ブランチ・ベイカーが出ているので、演技の方はかなりいい。
・B級映画によくいるキャラクター達なんだが、演じている俳優さんは皆上手い。
●ストーリー……△
・あってないようなもん。
・「人里離れた場所に、バカンスに来ていた家族連れが怪物に襲われる」という使い古されたプロット。
・いちおう、最後に一捻りある。
・近年流行っている「半魚人と人間ドラマ」の、はしりかもしれない作品。
(そんな、アホな……)
●怪物……△
・ひとことで言えば「ショッカーの怪人」
・中古のダイバースーツを、改造したかの様なクオリティに涙を禁じ得ない。
・ダグ・ジョーンズは入ってません。あしからず。
●雑多な感想
・「氷の下から、奴が来る!」って感じの映画。(※ただし、迫力はない)
・半魚人のクオリティには笑う
・トレマーズはやっぱり関係なかった。
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