今回紹介する作品はこれ↓
以前「観なくていい映画」特集と題して、ざざっと紹介しましたが、もうちょっと詳しく感想を書いてみようかと。
本作は『恐怖!キノコ男』と並び、Z級映画のレビューを書いている人が、一度は通る作品として、その筋では有名である。
とりあえず「こころがぴょん○ょん」の検索ワードで、この記事にたどり着いた人へ。
すみません。
ただ、一部のZ級マニアの人には「こころがぴょん○ょん」する作品かもしれない。
(そんな奴は少数!)
目次
【キャスト・スタッフ・データー】
「怪奇!兎男」
・製作年:2004年
・製作国:アメリカ
・上映時間:76分
・原題:「KOTTENTAIL」
・監督:トニー・アーバン
・製作:トニー・アーバン/チップ・ハジェル
・出演:ネーサン・ファウドリー/クリスティン・アボット/パトリシア・ベルモア/ヘザー・ダーリング/ノエル・フランコマノ……etc.
予告編↓
Youtubeとうで「怪奇!兎男」もしくは、「KOTTENTAIL」で検索してください。
『怪奇!兎男』:あらすじ
とある研究所の実験動物のウサギから、悪性のウィルスが見つかる。
ウサギは厳重に管理されていたが、動物実験に反対する環境保護団体メンバーによって、持ち去られてしまう。
ウィルスの事を知らない環境保護団体メンバーはウサギを逃がしてしまう。
運が悪いことに、ある男が、ウサギに噛まれてしまう。
噛まれた男は、自分の体が変化している事に気づくが……。
「怪奇!兎男」:感想/ネタバレ有
なんだか真面目に紹介&感想を書くのもバカバカしいのですが、「怪物映画にはこんな鉄砲玉もありますよ」という一例として紹介します。
「怪奇!兎男」タイトルからして、投げやりな作品とんでもない作品なんだが、内容もやっぱりどうしようもないZ級作品である。
大学の映画研究会が酔っ払た勢いで適当に撮った作品が、なぜかAmazonをはじめとした、世界規模の流通網にのってしまった作品を想像して欲しい。
だいたいそんな作品である。いや、なんで本作が流通しているのか理解に苦しむけどさ。
まぁ、悪ふざけ以外の何物でもないし、これを撮った奴は、おそらくおねーさんにバニーな格好をさせたかっただけなんだと思うよ。
「怪奇!兎男」:はこんなお話。
本作は、初っ端から笑わしてくれる作品だ。とある動物研究所で実験動物として飼われている“フレデリコ”なるウサギが映し出される。
どう見たってヌイグルミです。本当にありがとうございます。
それも、安っぽいヌイグルミである。
このヌイグルミの“フレデリコ”に真剣に演技する役者陣には、頭が下がる。
ヌイグルミのウサギに注射したり噛まれたり、暴れたりと踏んだり蹴ったりなんだが、非常にゆる~い映像となってます。
さらに、このフレデリコが動くのに、糸を使っているのが丸わかりである。糸隠せよ!
監督の開き直りっぷりが分かる。
このウサギが逃がされたのが、研究所の入り口で、奥に揺れてる車、半裸のねーちゃんと、もう何が撮りたいのかイマイチ分からない仕様である。全力で笑いを取りに来ている。
このウサギのフレデリコに噛まれたハンスなる男、耳がはえ、出っ歯になり、飛び跳ねはじめ……と、気づけば「怪奇!兎男」に変身。
どういうわけか、爪で人間を引き裂くという、ウサギ要素皆無な怪物になって、一目で作りものと分かる生首でダンクシュートしたりする。
何人か殺されるけど、殺される理由自体は、なんだか適当(ニンジンがない)だったような気がします。
殺人事件が起こったんで、女性警察官、環境保護団体のメンバー、娼婦、ウサギの研究者、女子大生が協力して、兎男に立ち向かいます。
おびき寄せるために、ニンジンを用意して、バニーガールの格好をする。
……監督は、このおねーさんたちに、バニーな格好をさせたかっただけなんじゃないだろうか?
着替えシーンが無駄に長いは、女性同士でじゃれあうは、非常に分かりやいサービスシーンである。
なんだか、脱いでいる人たちが、妙に生々しいのは、賛否両論ありそう。
つーか、こんな映画でも裸になるプロ意識。
監督もこういったシーンが撮りたいなら、素直にアダルト業界に行った方がいいんじゃないか?
さて、ニンジンとバニーな格好で、兎男と化したハンスをおびき寄せたが、武器を持っていないという舐めた理由でほぼ全滅する。
バカなの?
なんやかんやあって、兎男を倒したが、実は兎男は死んではおらず、油断した二人の生き残りのおねーさんに……で、本作は終わる。
全体的に舐めてんのか?と言いたくなるゆる~い何とも言えない魅力のある作品である。
兎男はバニーガールの夢を見ない。
予告編では、ガッツリ出てくるバニーガールのお姉さん集団「パイパイパイ」の人達は、メインの二人を除いてほぼわき役です。わき役というかお色気要員&殺され役ですね。
やっぱりこの作品、監督がバニーガールを撮りたかっただけなんじゃないでしょうか?
キャラクターの中に「上司にセクハラのあっている婦人警官」なるキャラクターがいるが、一番セクハラしているのは、監督なんじゃないだろうか。
こんな映画でも、体をはってくれる彼女たちに頭が下がる作品です。
本作「怪奇!兎男」は「恐怖!キノコ男」と共に、発売された瞬間はけっこう話題になったものだ。そのムーブメントの残滓は、ネット上に散見される。
置いてあるレンタル店は、今では少なくなったが、もし身近な店で見かけたら借りてみるといい。
全体的に、安っぽくてバカバカしくて、エログロナンセンスに振り切った作品です。
「恐怖!キノコ男」並ぶ、モンスター映画界の”ゆるキャラ”みたいな作品。
こんなふざけた作品でも、市場に出回るいい証拠であり、世の中の懐の深さに驚く事だろう。
総評・感想まとめ
総評:★★★ 3/10
●キャラクター………△
・女優の皆さん、本当にご苦労様です。<(_ _)>
●ストーリー…………✖
・全体的に、酔っ払いながら書いてそうな話。
●カメラ………………✖
・撮影は雑。 ・カットにアメコミっぽい漫画を使っているのは面白かった。
●怪物…………………△
・全体的ゆるい、迫力がない。モンスター映画界の”ゆるキャラ”である。
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