今回紹介する作品はこれ↓
日本でも劇場公開された作品。映像が綺麗で有名どころが出てますが、肝心の映画の面白さはどうなんでしょかね?
目次
作品情報・スタッフ・キャスト
「10クローバー・フィールド・レーン」
・製作年:2016 ・製作国:アメリカ
・上映時間:103分 ・原題:「10Cloverfield Lane」
・監督:ダン・トラクテンバーク ・製作:J・J・エイブラムス
・製作総指揮:ドリュー・ゴダード ・脚本:ジョッシュ・キャンベル
・出演:ジョン・グッドマン/メアリー・エリザベス・ウィンスデット/ダグラス・M・グリフィン/ジョン・ギャラガー・Jr
予告編
「10クローバー・フィールド・レーン」:あらすじ
「恋人と喧嘩中のミシェルは、夜道を走っている最中に追突事故に遭う。目を覚ますとそこは殺風景な地下室で体を拘束されていた。やがてハワードという男が現れて事故に遭ったミシェルを助けたと言う。家に連絡したいと言うミシェルに対して、ハワードは「外の世界は滅びた」と答える。訳が分からないままミシェルはハワードと、もう一人地下シェルターに逃げ込んだ男(エメット)と奇妙な共同生活を開始するが………」
感想/ネタバレ有
いきなり核心に触れますが、怪物・SF要素はおまけです。
前作の「クローバーフィールド HAKAISHA」でも怪獣映画らしい雰囲気になるまでが長かったですが、今作はさらに酷く最後の10分くらいでやっと地球侵略物らしい雰囲気になります。
それまでは、ヒロインがおっさんに監禁されて……な映画です。
監禁するおっさん役はジョン・グッドマン。「キングコング :髑髏島の巨神」で政府のお偉いさんをやっていたのが記憶に新しい。
監禁される側の女役に、メアリー・エリザベス・ウィンスデット。「遊星からの物体X ファーストコンタクト」でもヒロインを演じていた。
監禁パートがイマイチ緊張感に欠けるわけ。
本作の大部分はヒロイン(メアリー・エリザベス・ウィンスデット)が、おっさん(ジョン・グッドマン)に監禁されるパートである。
それなのに、映画の大半を占める監禁サスペンスパートが、あんまり怖くないというグダグダっぷり。
監禁パートがさっぱり怖くない原因は、ヒロインが強すぎること。
ヒロインが生き残るために周囲のあらゆる状況を利用するタイプのタフな女で、演じているのがメアリー・エリザベス・ウィンスデット。
(※『遊星からの物体X ファーストコンタクト』の主人公や、『ダイハード4.0』、『ダイ・ハード/ラストデイ』でジョン・マクレーンの娘を演じてる女優さんです。)
「あ、この娘絶対大丈夫だな」って思っちゃうもん。
クライマックスでジョン・グッドマン演じる監禁おじさんを自主規制してから地下シェルターから脱出!
↓
外の世界では空に謎の飛行物体が浮かんでる。
↓
地下シェルター爆発。
↓
飛行物体がなんか怪しい生物を投下しながら向かって来た!
↓
ヒロイン、その辺に落ちていた物で武器を作って飛行物体を撃破。
外に出て絶望ENDかと思いきや、あっさり敵を撃破。
「あぁ、やっぱりこの娘ならやるだろうなぁー…」、という感想しか浮かんでこない。
最初から最後まで、ヒロインがたくましすぎる上に、けっこう自分勝手な女なんであまり共感できないし、カタルシスも感じなかった。
なによりもヒロインのたくましさに対して、相手役のジョン・グッドマンがちょっと弱い。偏執狂じみたところがあるが、歳をとったメタボのおっさんであんまり怖くない。
どちらかと言えば「私はまともな人間ですよ」なんて、顔して滅茶苦茶やるヒロインに恐怖を感じる。
個人的に好きな女優さんだが、今作はカメラ映りも悪かった気がする。残念。
本作の怖いところ
映画の全体的な感想としては、生存の為ならどこまでも利己的になれる人間の恐ろしさを描きたかった作品なのかなぁーと思う。しかしこれを「クローバーフィールド」の名前を冠してSFでやる必要があったんですかね?
J.J・エイブラハムお得意の大げさな宣伝文句で人を集めて、オチもなにも着けずに「次回作もよろしくね☆」ってパターンにハメられただけじゃねーのとか言わない(笑)
「いかにも続編があります」って終わり方だったが、次回作も撮るんでしょうかね?
もし撮るならメアリー・エリザベス・ウィンスデット続投で、もっと分かり易い”アクションヒロインVSモンスター”を撮って欲しい。
パッケージの煽り文句で”奴らはあらゆるフォームでやってくる”なんて書いてあるもんだから、てっきり「監禁男も実は宇宙人でした」なんてオチを想像してたら、全くそんなことはなかったぜ。
なんだか全体的にがっかりな出来。その点B級映画は期
待しないで観る分、裏切られる事がなくていいなぁー……(末期症状)
2019/9/20:追記
恐らく「女性が男に監禁される」のを描く事によって、「権利を侵略される女性を通して、地球侵略を描く」をやっているのでは?
本作のほとんどを占める監禁ホラーパートで、間接的に地球が侵略されている様子を描いているのではないだろうか。
ヒロインが最後に反撃に出て、DV男から逃げ出す下りが、地球人が反撃に出ることを示しているのではないかと思う。
そういった観点から見ると、よく考えてあるなーと思うが、絶対予算の都合だよな……と思ってしまう僕は、かなりひねくれている。
いや、絶対予算ケチっただけだろう。
総評・感想まとめ
総評:♡♡♡♡♡♡ 6/10
●キャラクター………〇
・キャラクターの出来と役者は文句なし。
●ストーリー………〇
・悪くはないがSFでやる意図がわからない。
●カメラ・演出とう………〇
・お金がかかっているため(※当ブログ比)その辺は安定している。
●怪物……〇
・出来はいい。出番をもっと増やして欲しい。
●雑多な感想
・ヒロインがやたらとたくましい。
・秘密基地めいた地下シェルターには憧れる。
・怪物はおまけ。
・ダクトテープがあればなんとかなる。
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コメント
ほぼ、全編サスペンスホラーで最後だけバトル。面白かったんだけど前作とは関係なしってなんだろ?監督は前作のモンスターを有名してゴジラやパシフィックリムに出したいようなこと言ってたけどどうするんだろ。
前作とは関係なしってなんだろ?>
「前作と同時系列or少し後だが、物語的に直接つながってない」みたいな感じ?
前作のモンスターを有名してゴジラやパシフィックリムに出したい>
ゴジラやイエーガーに秒殺されそう。いや、されてしまえ。