今回紹介する作品は「クワイエット・プレイス」です。
劇場公開されたのを観に行ったが、そういえばブログに書いてなかった。
なんとか今年中に書いておかないと、年が越せない(笑)
大丈夫、歳月は勝手に来て勝手に去る。
年は越せました(笑)
劇場まで見に行ったのなら、なるべくさっさと記事にしちゃえばよかったんですけどね。特にこういった「映画は体験だ」を、地でいく作品は鮮度が命だったんですけどね。
目次
作品情報・スタッフ・キャスト
「クワイエット・プレイス」
・製作年:2017年
・製作国:アメリカ
・上映時間:90分
・原題:「A QUIET PLACE」
・監督:ジョン・クラシンスキー
・製作:マイケル・ベイ/アンドリュー・ホーム/ブラッドリー・フラー
・出演:エミリー・ブランケット/ジョン・クラシンスキー/ミリセント・シモンズ/ノア・ジュープ……etc.
※監督は俳優も務めるジョン・クラシンスキー。劇中で夫婦設定のエミリー・ブランケットとはリアルでも夫婦である。
予告編
「クワイエット・プレイス」:あらすじ
「音に反応して襲って来る”何か”に支配された地球。
生き延びたリー、エブリン夫妻は、子供たちと音を立てない様に生活していた。
ある日街まで、物資の補給に出かけた一家だったが、その帰り道で末っ子を奪われてしまう。
一年後、エブリンは子供を授かり、父親のリーは妻の出産のために様々な工夫を凝らして順位していたが……」
謎の怪物に支配された地球での、とある一家のサバイバル生活と家族の絆を描いた作品。
映画とリンクした「音を立てない」という仕掛けが面白い作品で、本国アメリカでは口コミで大ヒットした映画。
久しぶりに怪物映画でヒット作が生まれたので、本作のタイトルをパロった「クワイエット・〇〇~」なんて邦題のB級作品が最近のトレンドである。
パッケージの構図と「音を立てたら〇〇」の宣伝文句が便利に使われている。
「クワイエット・プレイス」:感想/ネタバレ有
映画館と家庭では評価が違いそう。どうやって集中できる視聴環境を作れるかが鍵。
意外と細かいツッコミどころは多いので、みんなでワイワイ鑑賞すると作品の雰囲気が台無し&ツッコミ大会になってしまう恐れあり。
静まりかえる映画館=A QUIET PLACE
本作品は「音」の使い方が上手い作品だ。環境音のみでハリウッドの大作映画特有の大げさな派手な音楽は一切ない。そのため映画館は静まり返っていた。館内が静かなのに加えて、序盤は全く動きがない。劇中で登場キャラクター達が息を殺す様に合わせて、こちらにも「沈黙」を強制してくる凄い作品だった。
こんな中でスマホのコール音、それが「笑点のテーマ」が鳴り響いた日には……((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
そんな訳で、劇中で、とある一家の息を殺した生活が描かれている。
地面には砂を撒いてその上をはだしで歩く、家の中では床のきしまない場所を調べてしるしをつけておく、会話は手話で行い、音の出る家電は切っておく。
そうやって、細心の注意を払って生活しているシーンを描きだしてからの、冒頭のあのシーン。そしてタイトル。
一年後の世界では奥さんが妊娠し、子供たちは末の弟の事を引きずっている。そんな「息もできない」世界で描かれる家族の絆、技術の伝達、反抗期の娘の葛藤と、前半はヒューマンドラマ中心である。そのドラマ部分が説得力を持って描かれているが、正直ちょっと退屈である。
「音」がほとんどしない上に、「台詞」もないなんて、かなり高度な演技力が要求される作品である。役者の演技がしっかりしているから、なんとか観れるが、いくらなんでも静かすぎる気がする。
その分、後半戦で一気に盛り上がってくる。怪物との死に物狂いの追っかけっこが繰り広げられる。
「音で反応して襲ってくる」ため、怪物映画お約束の武器「銃」が封じられる。「銃」を封じられた状態でいかにしてこの怪物と戦うか?
怪物の「目は見えない」「耳はいい」という設定が上手く料理されていて面白かったです。
個人的には、モンスターが「釘」を踏む展開があってもよかったと思う。
何回も意味ありげに映し出されたから、モンスターを引っ掛けるorもう一人ぐらい踏んづけるかと思ったんですがね。
さすがに、もう一人踏んづけたら、ギャグとして天丼だったような気もしないでもないが、二人続けて血で滑って転ぶ映画があるらしい。
……基本に忠実な大御所らしいとも言える。
考察:この怪物の正体は?
考察:この怪物はなんなのか?
劇中では詳しい正体は判明しない。ただし、劇中で「メキシコに隕石が」みたいな新聞記事が出てくるから、多分宇宙生物設定だと思う。
目は退化していて、音で獲物を察知して襲ってくる。外皮は鎧のように固く、鋼鉄を切り裂く爪と、強靭な体を持ち、素早く動き回る……といった、なかなかナイスな設定と外見を持ったモンスターである。なんとなく「バイオハザード」シリーズに出てくる”リッカー”に似ていると思う。
モンスター映画ばっかり観ている層としては、正直、怪物映画として面白い作品なら、細かい設定はどうでもいい。ただ、劇中米軍が敗北するぐらい強い設定だが、流石にそれは無茶だろう、と思う。
このモンスター「ネットの炎上」の象徴なんじゃないか?
「音を立てると襲ってくる・素早い」=「ちょっと変な事を書くと速攻でやってくる」
「米軍でも倒せない・銃が使えない」=「リアルでなんとかなる相手・殴れる相手ではない」
「世界中にあっという間に広がり、どこの国も敗北」=「どこにでもいて、制御できない」
そんな風に考えると、モンスター映画やりながら、現代文明批判も兼ねている作品だと思う。
そして、そういったものに反撃する方法が、「父親が娘のために作っていた補聴器のノイズ」
=「人と人との絆」「こちらも声をあげる事」だと解釈したら、ちゃんとメッセージ性があると思う。
ひねくれた見方としては「補聴器のノイズ」からの「銃」=「こちらも意味不明な罵詈雑言を吐いて徹底的にやる」結局は「暴力」でかたをつける、なんて解釈もできるかもしれない。
久しぶりにまともなモンスターホラーが映画館で観れたので、個人的には大満足。
ツッコミどころ多数あり。絶対に音を立ててはいけない、農場2018
本作は、かなりシリアスな作品である。
映画館で観賞すれば、かなりこの「静かな場所」=””A QUIET PLACE”に入っていけるが、家庭でお菓子とジュース片手に観るには、全く向いてない。
※以下本作をまだ鑑賞していない人・本作のシリアスな雰囲気をぶち壊したくない人は注意!
↓↓↓↓
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管理人は映画館で観賞したが、DVDリリースにあたり、もう一度友人と一緒に鑑賞した。
まぁ、ツッコミ大会になっちゃったよ。
・「そんなに砂まくの大変そう」
・「そんな状況でやるな」
・「米軍が壊滅するほど強くないだろう」
・「防音室に籠って暮らせばいいんじゃね?」
・「もう滝の近くに住めよ」
・「釘が痛そう(素)」
・「最後はアタック・オブ・ザ・キラー・トマトorマーズアタック、ネタ?」
・「スティーブン・セガールと戦わせたらいいんじゃね?」
・「知ってる?スティーブン・セガールってプライベートだとお喋りなんだって」
と、まぁ散々である。本作品をご覧なるときは、なるべく深夜部屋を暗くしてから、ヘッドフォンして観て下さい。没入感がないと楽しめない作品です。
間違っても父親(松本)、母親(浜田)、長女(山崎)、長男(遠藤)、怪物(蝶野)なんて頭の中で名付けてはいけないからね!
・「デデーン!親父!アウト!」
怪物の攻撃がラリアットぽい。怪物にしばかれたということは、親父が山崎ポジションか……。
本作の評価が、賛否両論大きいのはなんとなく分かる(笑)
総評・感想まとめ
総評:♡♡♡♡♡♡♡♡♡ 8/10
●キャラクター……〇
・キャラクターの造形・役者の演技はしっかりしていた。
・う~ん…防音室に籠ってしまえばいいんでない? ・こんな状態で反抗期どころじゃないだろ
●ストーリー……〇
・「音に反応して襲ってくる何か」に地球が支配された世界。そういった「音を立てない」世界でどうやって生存者が生活しているか、それをよく考えていた。……と、言いたいとこだが、ツッコミどころはかなりある。
しかし、真面目な雰囲気のせいでツッコミ辛い。
……あれ?やっぱりアサイラムって良心的?(末期症状)
・映画館で観るか、家でテレビで観るかによって没入感が全然違う作品。
●カメラ・演出とう………◎
・まとも。いや、「まとも」という表現もおかしいが、普段見ているB級モンスター映画のクオリティに比べれば、かなりいい。
・特に演技に関しては、声を出さないでほぼ全てを表現しないといけない。かなり難しい事に挑戦していたと思う。
●怪物……◎
・造形、設定、CGとうは全ていい◎。
金のかかっているモンスターはいいな~と。
物語で、きちんと仕事している怪物って案外珍しい。
ラストはまさかの「アタック・オブ・ザ・キラー・トマト」のオマージュである
(※違います)
●雑多な感想
・怪物映画の久々のヒット作品。 ・「釘」に助演男(女)優賞をあげたい。
・デデーーン!親父、アウト!、なんて思いながら鑑賞すると楽しめないので、注意。
●ご購入はこちら↓
◇内容は全く関係ないが、タイトル似ている作品はこちら↓
◇内容は全く関係ないが、タイトルが似ている作品はこちら②↓
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