「エイリアン・パンデミック」感想 ~水分多めの作品~

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怪物映画

今回紹介する作品は「エイリアン・パンデミック」です。

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作品情報・スタッフ・キャスト

「エイリアン・パンデミック」
製作年:2005年  
製作国:アイルランド・イギリス合作  
上映時間:94分 
原題:「ISOLATION」   ISOLATION隔離、分離、孤立とうの意。

監督:ビリー・オブライエン、「エイリアン・プラネット」
製作:エド・ギニー   ・脚本:ビリー・オブライエン   ・撮影:ロビー・ライアン

配給:ライオンズゲート
出演:エシー・デイヴィス/ジョン・リンチ/ショーン・ハリス/マーセル・ユレス/ルース・ネッガ……etc.

予告編

↑日本語予告が見つからなかったので。

映画の予告編は、だいたいよく出来てるもんだが……観てくれ、この凄く怖そうな予告編を!
う~ん、最近真面目にホラーやってる怪物映画って減りましたよね……。

「エイリアン・パンデミック」:あらすじ

「湿地帯にある経営難の農場。
農場主のダンは、資金繰りのためにバイオ企業の実験に協力する。
しかし、難産の末に生まれて来た子牛は臓器が異常に肥大した奇形だった。
さらに、信じられない事にその子牛は妊娠していた。
実験主任のジョンは異常な事態と判断。実験の中止を決定する。
ジョンは、二次災害を防ぐために牧場を封鎖しようとするが………」

感想/ネタバレ有

梅雨でジメジメとした天気が続いていますが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?
ええ、今年は空梅雨なのかあまり雨が降ってないですね。
 

今日ご紹介する映画は、そんな雨の日にぴったりの不愉快さ120%の液体多めムービーの本作「エイリアン・パンデミック」です。

 

クラシックスタイルの、モンスターホラー。

 まず最初に一言。

 エイリアンは関係ないです。
この手のタイトルとパッケージは大人の都合と言いますか、配給会社のお遊びみたいなもんですね。

 宇宙生物ではなく遺伝子実験失敗系のお話です。それもベースは草食動物の牛。一応腹を喰い〇って出てくる成分はありますが、『エイリアン』というよりは『遊星からの物体X』の方に近い雰囲気かなぁ~。

 「この映画面白かった?」と聞かれたら、正直に言ってNo.です。
しかし「この映画気持ち悪かった?」、もしくは「この映画不気味だった?」、と聞かれたらYes.と答える。

そんな映画。

 とにかく最初から最後までず~と気持ち悪くて不気味。
 画面からなんか嫌な感触が伝わってくるタイプの映画。
 監督はこうやったら不気味に見える、こうやったらギョッとする画の撮り方を非常によく理解してらっしゃる。
非常に淡々とした調子で撮っており、ある種の美しさと冷たさが同居する。

 話のスケールが小さいのか大きいのかよく分からない映画。
舞台は寂れた湿地帯の農場。メインの登場人物はたったの5人。
牧場主のダン、実験主任のジョン、獣医師のオーラ、駆け落ちして逃避行中のジェイミーとメアリー。登場人物が少ない分一人一人が丁寧に描かれていたと思う。
 そして一人一人が順番にヌルヌルのグチョグチョのジメジメになっていく(; ̄Д ̄)
そして毎度の事だがこの遺伝子実験が他の生物に対してヤバいことが分かる。
 ついでに接触すると感染する→「汚染が牧場外まで拡大したら人類はお終いだ!」、のノリ。
こじんまりとしたスケールから唐突に人類滅亡まで話が広がってしまい、ちょっと話に入り込めなかったかなぁ~?

 

レッツ液体まみれ!

 この映画とにかく湿っぽい。
いろんな体液と泥水まみれになるのと比べたら、梅雨で雨に濡れるのなんてきっと大したことじゃないのでは。
 やたらとウェットな状態で、暗くて狭くて汚くて危険な場所に入って行くシーンが多く、観ていてゲンナリする。
 なんで妙に感情移入してしまうのか?
 登場人物達の置かれている不愉快な状況が、誰の身にも起こりうることのせいかもしれない。
 なにもブログ主は怪物に追いかけられる日常を、送ってるわけではない。
 例えるなら、暗くて湿っていて埃っぽい、そんな倉庫に一人で行って時間までに備品を取って戻らなくちゃならない、そういった不愉快さ。
 雨の中、外のゴミ捨て場にダンボールを捨てに行き、入口のライトにでっかい虫がぶら下がっている事に気づいてしまった時の嫌な感じ。
 そんな不愉快で生暖かい空気が漂う映画です。
 ある日じめっとした空気が漂う中、恐ろしい出来事が起こる。
 必死で考え行動するがやるとなすこと裏目に出る。
そして居なくなった友人が死体で見つかり、遂に異形の怪物が襲ってくる!……こんな風に書くと面白そうだが全体的に地味~な映画です。
 『遊星よりの物体X』を二回りぐらいスケールダウンした話だと、思ってくれればいいかな?
 怪物の倒し方も非常に地味と言いますかあっけない。
 怪物よりもとち狂った科学者と、腹を括った女の人のが怖いよね、みたいなお話。
 それでも草食動物の牛が、遺伝子実験の失敗で、他の生物に寄生して内臓を喰い荒らす化け物になる下りは面白かったかなー(゚∀゚)

 地味な話ですが、かなり真面目にホラー映画やってて個人的には好き。

 丁寧に作ってある点も評価したい。

総評・感想まとめ

総評:♡♡♡♡♡♡ 6/10
キャラクター………○
・登場人数が少ない分一人一人が濃い。
・演技は安定している。

ストーリー………○
・暗くてこじんまりとしたお話。
・コンパクトだが、よくまとまっている。

カメラ・演出とう………△
・全体的にやや暗い。
・音楽はほとんどないが、非常に嫌な感じが出てる。

怪物……○
・映画の中では徹底的に見せない仕様。
・シンプルな造形だが、生理的に受け付けない感じがグッド。

湿気………〇

・色んな液体、ホルモン成分多め。湿ってて非常に気持ち悪い。

 

雑多な感想
・地味でこじんまりとしているが見せ方が上手い。
・嫌な雰囲気がとてもよく出てる。
・暗くて湿った空気が、最初から最後までずっと漂っている。

 

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