「シー・トレマーズ」感想・レビュー  ~飛翔唐竹割り~

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怪物映画

今回紹介する作品は「シー・トレマーズ」です。

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作品情報・スタッフ・キャスト

「シー・トレマーズ」
製作年:2010年  
製作国:オランダ/ベルギー/フィンランド  
・上映時間:82分 
原題:「AMPHIBIOUS 3D/AMPHIBIOUS CREATURE OF THE」

監督:ブライアン・ユズナ   ・撮影:ミック・ヴァン・ロッサム
製作:サン・フー・マルサ  ・脚本:ブライアン・ユズナ 
出演:マイケル・パレ/ジャナ・ファサート/フランシス・マギー/モニカ・サヤンパティ/フランシス・バスコ/ヴェルディ・ソライマン……etc.

※監督のブライアン・ユズナ「アラクニッド」「死霊のしたたり」とう、B級ホラーを多数撮っている。主演のマイケル・パレもこれまたB級映画の常連。

予告編

「シー・トレマーズ」:あらすじ

「深海から襲いかかる古代生物の恐怖を描く。
海洋生物学者のスカイラーは、チャーターした船でスマトラ沖に調査に向かう。
その途中で海上に建築されたジャマール(漁場)で、強制的に働かされる幼い少年のタマールとその兄を目撃する。
二人の姿に心を痛めたスカイラーは、地元の警察に通報するが警察は動いてくれない。
その頃ジャマールでは深海から現われた巨大な怪物が密漁者たちを襲っていた。

スカイラーは、チャーター船の船長のジャックと共に、タマールの救出に向かうが……」

感想/ネタバレ有

この作品、日本でも劇場公開されたんですよね。
何故か3D対応作品で、特定のクラスタに属する人達の間では話題になってたんですよ。
残念ながら、ブログ主の生活圏内ではやってなかったですが、果たして、この作品を、割高な料金払って3Dで観たかったかどうかはうん、お茶を濁そう(`・ω・´)

本作品の概要

この作品のお話を、超大雑把に説明すると、
舞台はスマトラ沖のどこか。海の上に木で組まれた漁場(※ジャマールと言うらしい)で密漁をしている悪い奴等がいた。
そこで働く兄妹(※妹は男のふりをしている設定)。
ある日兄貴が職場の先輩に殴り殺されてしまう。
怒った妹のタマールは、呪術により巨大なサソリ型モンスターのアンカラ・ムルカを操って密漁団達を襲わせる。
そこに主人公である海洋生物学者のスカイラー(※過去に娘を亡くしている設定)と、チャーター船の船長でスカイラーにホの字のジャックが絡んで来てドタバタスプラッター劇が巻き起こる。
でなんやかんやあって、スカイラーとタマール以外全滅。
後日スカイラーはタマールを引き取る決心をして、彼女のもとを訪れるが、タマールはアンカラ・ムルカとの契約によりアンカラ・ムルカの幼体の”お母さん”になっていた。
スカイラーの目の前でアンカラ・ムルカの幼体を産み落とすタマール。
ドン引きしてスカイラーが逃げ帰るところで映画は終わる。

………誰も救われないバットエンドでゲンナリする(;´Д`)

怪しい世界は隣にある。

物語の最初の方に街の祭りが描かれている。
トランス状態で踊り狂う民衆の間に、スカイラーは今は亡き自分の娘の幻覚を見る。
科学的な物が支配する場所から、呪術と迷信が支配する場所に来てしまった=自分達の常識はもう通じない場所に来てしまった事を表現しているのだと思う。
このテーマは物語中ずっと顔を出し続ける。
白人の大学教授であるスカイラーの、常識は通用しないということを、次々と突き付けられるわけだ。
自分たちの常識では、無理やり働かされる子供達は善良に違いないと思い込む。
しかし、密漁団に属する少年達はもうやさぐれて、ろくでもない人間に育ってる。
正義感で突っ込んできたスカイラーに対して好色な視線を投げてくる始末。
さらに助けようとしたタマールは呪術の使い手ときたもんだから、スカイラーさんのアイデンティティーがピンチ!

かと思いきやこのお姉さん、絶滅した巨大サソリのアンカラ・ムルカを見て科学者魂炸裂。

「〇〇〇期に生息していた△△△科の生物で………。」
「いや、きっと◇◇◇だから✖✖✖のはず!?、いや◎◎かもしれないわ!」

と、密漁団のボスとチンピラ構成員が、唖然とする前で熱い科学的解説をしてくれる。

熱にうなされた様にまくしたてるスカイラーと、???(゚Д゚≡゚д゚)エッ!???といった顔してる密漁団メンバーさんの顔が面白かった。
なんだろうね、この典型的な科学者キャラ

◇密漁団所属の少年達は中学生くらいなのに、刺青してておっかない。
ついでに、言動もかなりアレなんでアンカラ・ムルカに、〇されても全く可哀そうに思えない。
下半身と上半身で分けられたり、大便してたら下から針でグサッとやられたりとけっこう酷い〇され方してるんですよ。
しかし、タマールやスカイラーにかなり酷い事しているから、全く同情出来ない。
ここまで同情出来ない下衆なローティーンの登場キャラクターも珍しいのではないか。

”自分たちの常識で善悪を決めつけて干渉したら、みんな不幸になりました”

そんなお話。

アンから・ムルカ、海サソリ

怪物のアンカラ・ムルカについて。
この作品の目玉。
基本的に海の中から、下の方から襲ってくる。
下から襲ってきては引っ込んでいくので、邦題が『シー・トレマーズ』になったんじゃないかと。
けっこうアニメチックと言うか、分かりやすい漫画的な表情のキャラクター。
太古に生息していた巨大なサソリで隕石の落下が原因で蘇った。
大きさがけっこう場面によって変わってます。
ガバガバな特撮技術のせいかもしれませんが、きっと劇中のスカイラーの恐怖心と連動して大きさが変わっているのかもしれません。
(※多分違います)
もしくは、『男塾三号生筆頭』のあの方みたいな表現の可能性もあり。
(※違います)

なぜか斧で頭割られたり、火を放たれたり、モリで刺されたり、斧で割られた所をナイフでえぐられたりと、やたらとインファイトで酷い目にあう。
このシーンだけ某狩猟ゲームみたいな感じで面白い。

総評・感想まとめ

総評:♡♡♡♡♡♡ 6/10
キャラクター………〇
・キャラクターは立っている。
・この手の映画にしては上手い俳優が多い。

ストーリー………〇
・一捻りある。

カメラ・演出とう………〇
・3Dを意識してか、かなりスタイリッシュなシーン・カットが多い。

怪物……◎
・なかなか気合が入った造形である。

・見せ方に工夫がしてある感じ。

 

 

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