今回紹介する作品は「グリズリー2010」です。
目次
作品情報・スタッフ・キャスト
「グリズリー2010」
・製作年:2009年
・製作国:アメリカ
・上映時間:85分
・原題:「BEAR」
・監督:ジョン・レベル
・製作:アリシア・マーティン/ロエル・レイネ ・脚本:ロエル・レイネ
・出演:ケイティ・ローズ/ブレンダン・マイケル・コーリン/メアリー・アレクサンドラ・スティーフベイター/ビル・ランプリー/パトリック・スコット・ルイス……etc.
予告編
「グリズリー2010」:あらすじ
「人里離れた森の中を車を飛ばす二組のカップル。しかし森の中で車は立ち往生。
助けを呼ぼうにも他の車は通らず、携帯電話も通じない。途方にくれるサムとクリスティン、ニックとリズの二組のカップル。
そこに、突如として大きな熊が襲ってきて、4人は車の中に逃げ込むが……」
感想/ネタバレ有
原題はそのものずばり「BEAR」。
あの「ウルフ・タウン」の監督ジョン・レベルと脚本家のロエル・エイネがタッグを組んだ過去作品。
モンスターパニック映画と言うよりは、男女の愛憎劇中心の”昼ドラ(ソープオペラ)”です。
ついでに妙に説教臭い(’A`|||)
熊映画は、熊の出来がどうこう言う前に、作品のコンセプトがわけわからんのが多い。
……どこに向かっているのだろう?
※豆知識・アメリカでは”昼ドラ”に石鹸・洗剤メーカーがスポンサーにつくことが多いので、「Soap Opera(ソープオペラ)」と称される
ドロドロの人間関係が怖い作品。
兄のニックと弟のサムはそれぞれの妻と恋人を連れて、山奥のステーキハウスを目指していた。
両親の結婚30周年を祝うとかそんな理由です。
しかし、兄のニックは高収入のエリートで(仕事は劇中のお話から察するに証券マンかなんか)弟のサムは夢追い人のバンドマン。
そんなんだから二人はあんまり仲がよろしくないみたいです。
時間通りに着きそうにないもんですから、車を運転しているサムが近道だと、森の中を突っ切ろうとする。
案の定車はタイヤをとられて立ち往生。
喧嘩してたら、熊さん登場。
ニックが護身用に持ってた拳銃を全弾撃ち込んで殺してしまう。
逃げる熊のケツに拳銃撃ち込んでてちょっと可哀そうになる(´Д⊂)
↓
弟のサムは「何も殺さなくたって…」と視聴者の声を代弁してニックにつっかかる。
で、兄弟喧嘩してたら、もう一匹さっきより大きい熊が出てくる。
「この熊オスよ!タマがあるわ!」
「こっちはもう弾がない!」
「金タ〇と弾を掛けたナイスな会話」(※本当にこんな訳です)をしながら、一行は車の中に逃げ込みます。
↓
熊は襲ってきたりどっか行ったりを繰り返します。
だいたい似たようなシーンで、怪物映画としては微妙なシーンが続きます。
↓
ニックの奥さんのクリスティンとサムの恋人のリズも全く正反対のタイプです。
男共が車の外に行ってる間二人は車内でガールズトーク。
そこでニックとクリスティンはあまり上手くいってない事が判明。
↓
車の修理が終わったところで、熊が襲撃をかけて来てリズ死亡。
車も壊されて、結局、お兄さんのニックが、走ってステーキハウスまで助けを呼びに行く。
※ちなみに、誰か一人が危険地帯を走って救援を呼びに行く流れは「ウルフタウン」でもやってた。
監督が、そういった展開が好きなのかもしれませんが、同じような映画で同じような展開入れてくるってどうなんだろうなー?Σ(´д`;)
↓
車内ではサムとクリスティンの会話。
なんとこの二人浮気してやがった。
兄への当てつけで、クリスティンと関係を持ったとうそぶくサムに対して、「私は本気だったのに!」みたいな返しをするクリスティン。
ついでにニックの会社がヤバいこと、下手したら訴えられるかもしれないことをドサクサに紛れて言ってしまうクリスティン。
男女間の愛憎劇やべぇよ…(; ̄Д ̄)
もう、この辺で、モンパニ映画を観てるのを忘れてしまう。
↓
頑張って走って行ったニック、無事にステーキハウスまでたどり着く。
絶対途中で、熊に喰われるだろうと思っていた、大多数の視聴者の予想は裏切られる。
だが、しかし、
安堵のためか、自分が両親に送ったポルシェに頬ずりしてたら、森から熊さん登場。
↓
サムとクリスティンの待つ車まで戻って来る。
………いや、ステーキハウスにダッシュで駆け込めよ!
さすがに脚本に無理があるだろ!
「この車まで追い返された。奴は俺たちをなぶって楽しんでやがる!」
じゃ、ねえーだろ!
↓
三人揃ったところでクリスティンが重大発表。
「私妊娠してます」
それに対して、ヌケヌケとお祝いの言葉を述べるサム。
最初は喜んだ顔をしたが、そう言えば、最近レスだったことに思い当たるニック。
↓
この作品で一番の修羅場
↓
外に出て殴り合う二人に熊さん襲撃。
ええ、ドロドロの人間関係に、激怒した熊さんのお説教タイムが、やって来ただけにしか見えない。
ここまで、熊に声援を送りたくなる展開も珍しい。
「この子は兄貴の子供として育ててくれ、俺が囮になる!」
みたいな事を言って、ギター片手に熊に突っ込んでいくサム。
「弟を放っておけない!」
と言って、やっぱり熊に突っ込んでいくニック。
二人とも死亡。
一人生き残ったクリスティンは、ステーキハウスの方に歩いて行く……。
ーEND―
熊さんが自分勝手な若者たちに、怒りの鉄拳をかます映画です。
うん、熊さん、よくやった!
熊の出てくる昼ドラ(ソープオペラ)
モンパニではないですね。
男女のドロドロした愛憎劇を見せられます。
出てる役者さんの演技は上手い。
特に、最後の義弟の子を身籠ってることをカミングアウトする下りの演技は、凄くいい。
クリスティンの顔がまるで別人に見える。
最初自分の子だと思って喜ぶ→その可能性がないことに気づいて絶望して、怒りだすニック役の演技も凄くよかった。
音楽も、どことなく荘厳で悲しい感じがしてグット。
ただね、何度も言うけどモンパニではないよね。
タイトルと内容からして、観る人はモンパニ映画を期待してると思うのだよ。
モンパニを期待して鑑賞したら、説教臭いメロドラマが始まったら、視聴者は面食らうと思うよ。
じっさい、管理人は面食らった(笑)
人間は熊を許さなかったが、熊は人間を許したわけなんですね。
人間、器の大きさで敗退(笑)
あと熊は着ぐるみでもなくCGでもなく、本物の熊が演じています。
「演じています」と言っても、やっぱり熊さんに演技は無理だったようで、襲ってくるシーンでも、見ようによっては可愛い。
ENDクレジットで熊が延々と映っていてね、それが微笑ましい。
壊れた車を揺すったり、乗ったりと熊の魅力を存分に見せてくれます。
監督はいい動物プロダクションとの絆を大切にしてもらいたい、そんな場違いな感想が浮かんでくる一品。
総評・感想まとめ
総評:♡♡♡♡♡ 5/10
●キャラクター………〇
・キャラクターは立っている。
・役者の演技は上手い。
●ストーリー………△
・「熊の出てくる”昼ドラ”」であると同時に「熊の出てくる説教映画」である。
・なんでこんな話になったか、イマイチよう分からん作品。
●怪物……〇
・熊の迫力はある。
・しかし、演技はできていない。 ・熊、可愛い。
●雑多な感想
・熊が可愛い昼ドラ。
・熊が可愛い説教映画。
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