本日紹介する作品は「トゥ・ヘル」です。「未体験ゾーンの映画たち2019」参加作品です。
なんだか、月に一本は、ニコラス・ケイジ主演の新作が出ているような気がする。
目次
作品情報・スタッフ・キャスト
「トゥ・ヘル」
・製作年:2018年
・製作国:アメリカ
・上映時間:90
・原題:「Between World」
・監督:マリア・プレア
・製作総指揮:ニコラス・シャルティエ/ジャナサン・デクター
・出演:ニコラス・ケイジ/フランカ・ポテンテ/ペネロープ・ミッチェル/ギャレット・クレイトン/リディア・ハースト/ホッパー・ペン……etc.
※共演のフランカ・ポテンは、「ボーン・アイデンティティー」のヒロイン役の人。
予告編
↓※注意:性的なシーンを含みます。

「トゥ・ヘル」:あらすじ
妻子を亡くしたトラックドライバーのジョー(ニコラス・ケイジ)は、ある日あの世とこの世を行き来できる女性ジェリー(フランカ・ポテンテ)と知り合う。
バイク事故で瀕死の重傷を負った彼女の娘ビリーを救うために、ジェリーの手助けをするジョー。
ビリーは無事息を吹き返し、それがきっかけでジェリーと交際を始めるジョー。
しかし、ビリーの肉体に宿っていたのは、ジョーの亡き妻メアリーのものであった。
なぜ?メアリーは蘇ったのか、果たしてジョーの運命は……。
「トゥ・ヘル」:感想/ネタバレ有
スキャンダル以降、B級問わず映画に出演しまくっているニコラス・ケイジ。
「月刊ニコラス・ケイジ」と化している気がする。
この手のB級映画ってどうして、パッケージのあらすじ欄とこうも話が違うのか?
彼女はなぜ戻ってきたのか?この世でやり残したこととは?地獄行きの復讐劇が今、始まる―。
本作品も、あらすじ欄では「リベンジ物」みたいなストーリーだが、実際は、「生前の嫁がかなり頭のおかしい女だった」というお話です。
妙にベットシーンが多いんだが、映っているのは、お腹プニプニのケイジの腹だけです(笑)
今作のケイジは、ハゲなのか長髪だか分からん髪型で、ひげ面でタトゥー。
安酒をあおって「オウッフゥー!オオゥッ!」と盛っております。
なんだか、本当に「ダメ親父」の役が板についてきた、というよりは、「馴染み」すぎててね……(ノД`)・゜・。
お猿さんばっかりの登場人物。
妻子を失ってから自暴自棄なニコラス・ケイジ演じるジョー。
そんなある日、ドライブインで、勘違がきっかけで、フランカ・ポテンテ演じるジェリーと知り合う。
「霊が視える・あっち側に行ける」なんて電波な発言をあっさり信じてしまう。
だいぶお疲れのジョー氏。
その後、なんやかんやでジェリーとねんごろになるジョー。
年頃の娘にとって、母親が家に男連れ込んで、半裸でマリファナ決めてる姿なんて、絶対に見たくないだろう。
一方、目覚めたビリーは、死んだジョーの妻・メアリーの魂が入っていた。
「俺には起こりえない幸運だ」
ビリーとも関係を持つジョー。
この時点で、画面にお猿さんしか出てこなくて辛い。容易にこの後の修羅場が想像できる。
”母親の勘”というよりは”女の勘”で気づくんですよね。案の定、ビリー(メアリー)といちゃつくジョー。いい加減にしろ!
しかし、この映画のケイジは最高に楽しそうである。そりゃ、3人の女優とベットシーンがあればね……。
なんだか、いたたまれないシーンと、この後の修羅場が容易に想像できるシーンばっかりで、観るのが辛かったです。ビリーの彼氏のラリパッパな若者が、相対的に一番まともに見えるってどうなのよ?
今作のケイジは、長髪で小太りで入れ墨のダメなオッサンです。
縞々のブリーフと、ワニ柄のT–シャツを着こなしています。
ワニ=貪欲の象徴。”crocodile tears(クロコダイルティアーズ)”で「そら涙」の意味である。
今作のケイジは、貪欲で偽善的な人物だという意味だろうか?
若干、こじつけっぽいが、この作品を観ていると、そんな風に感じても仕方がないシーンが多い。
娘の思い出のオルゴールを持って、アタフタしてますが、本当に今回のケイジはいい所がない。
そのダメ親父っぷりを愛でる映画。
しかし、「マンディ 地獄のロード・ウォーリア」といい本作といい、なんで、パンイチでダサいT-シャツ姿のケイジを記録したがるのだろう(笑)
ダウナー系の観るドラッグ。
本作で印象的だったのは事が二つある。
一つは、登場人物たちが、こっちを凝視しているかのような撮り方です。観ていると登場人物と目が合ったかのような錯覚に陥る。妙な事件の目撃者の気分にさせてくれる。
二つ目は、アクションと音楽を被せるところである。劇中で、ハイテンションな部分は、だいたいアクションと音楽が連動している。
そういった合間合間に、妙にハイテンションな映像が入って来るんですが、使い方が「ダウナー系の観るドラッグ」といった、感じでね。なんで、またこんな変な映画を作ったのか、いまいち分からん。
「観るス○ロング・○ロ」と言いますか、変な気分になる映画です。
「マンディ 地獄のロード・ウォーリア」ほどではないですが、観ていて変な気分になる映画です。
パンイチでT-シャツ姿のケイジが再び拝める作品です。
この人は、いったいどこに向かっているのだろうか?
総評・感想まとめ
総評:☆☆☆☆ 4/10
●【よかったところ】
・画の撮り方は面白かった。
・音楽の使い方が面白かった。
・ニコラス・ケイジのダメ親父っぷり。
●【悪かったところ】
・冗長で無駄なシーンばっかり。
・登場キャラクターがダメ人間しかいない。
・予告編とパッケージのあらすじ欄に偽りあり。
●雑多な感想
・観るダウナー系のドラッグ。
・↑パッケージ裏あらすじ欄と予告編は、ミスリードするように作ってある。
・ワニ柄のT-シャツを着こなすケイジ。
・観ていていたたまれない気持ちになる。修羅場が簡単に予想できる。
・演じているケイジは楽しそうだった。
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◇「マンディ 地獄のロード・ウォーリア」の感想はこちら↓
◇ニコラス・ケイジが出ている、狂った映画の感想はこちら↓
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