「ドーン・オブ・ザ・デッド」紹介&感想(ネタバレ有) ~エンドクレジットまで観たい作品!~

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ゾンビ・感染系。

今回紹介する作品は「ドーン・オブ・ザ・デッド」です。

「28日後」と並び評される、”走るゾンビ”の”はしり”作品である。

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作品情報・スタッフ・キャスト

「ドーン・オブ・ザ・デッド」
製作年:2004年  
製作国:アメリカ  
上映時間:100分 
原題:「DAWN OF THE DEAD」

監督:ザック・スナイダー
製作:マーク・エイブラハム      ・製作総指揮:アーミアン・バーンスタイン
脚本:ジュームズ・ガン      ・音楽:タイラー・ベイツ

出演:サラ・ポーリー/ザック・スナイダー/ヴィング・レイムス/ジェイク・ウェバー/メキー・ファイファー/ケヴィン・ゼガーズ/リンディ・ブース/タイ・バーレル……etc.

ホラー映画の金字塔「ゾンビ」を、サラ・ポーリーを主演でリメイク。

共演のヴィング・レイムス「ミッション・イン・ポッシブル」でハッカーの役でレギュラー出演している他「ピラニア3D」にも出てる。わりとよく見る顔。

予告編

『ドーン・オブ・ザ・デッド』日本版劇場予告編

「ドーン・オブ・ザ・デッド」:あらすじ

「看護師のアナ(サラ・ポーリー)は愛する夫と幸せな生活をおくっていた。ある朝、夫婦の寝室に隣家の少女が血まみれで現れる。様子を見ようと近づいた夫は、首筋を噛まれて絶命してしまい。突然の凶行になすすべのないアナの目の前で、死んだはずの夫が起き上がると同時にアナに襲い掛かって来る。

何も分からないまま、必死で屋外に脱出したアナだったが、車はパニックに巻き込まれ横転する。目を覚ましたアナは生き残りの警察官ケネス(ヴィング・レイムス)たちと合流して、ショッピングモールに立てこもるが……」

 

ジョージ・A・ロメロの傑作ホラー「ゾンビ」のリメイク作品。登場キャラクターの設定や、展開は異なるが”ゾンビパンデミック”が起こった世界で、生存者がショッピングモールに立てこもってサバイブする作品なのは同じ。

「ゾンビ」よりも、登場キャラクターが増えている。そのため、群像劇としての要素がより強くなっている。群像劇なため「ゾンビ」のような濃密な人間関係はない。いや、ないわけじゃないんだが、そもそも「ゾンビ」のメインキャラの関係性が濃厚過ぎて、アレと比べちゃダメだw

よく見ると、「ゾンビ」SWAT役をやっていた2名が、テレビの映像カメオ出演しているから、チェックしてみよう!

ついでに、途中で合流するトラックおばちゃん一行がいるんだが、彼女らが運転しているトラックは「ゾンビ」に登場した同じロゴがついてるよ。そういった小ネタ探しも楽しい作品だ

群像劇に加えて、上記の”走るゾンビ”がアグレッシブに襲ってくる。ノロノロゾンビならともかく、このダッシュでジャンプしてくるゾンビから、生き残るのは無理ゲー感があるw

「ドーン・オブ・ザ・デッド」:感想/ネタバレ有

さて、本作は「ゾンビ」のリメイク作品である。有名作品のリメイク・リブート作品ってだいたい残念な出来になるが、本作は「これはこれでいい!」枠として成功している作品だと思う。

それなりに評価が高いホラー映画として、今ではAmazonPrimeビデオや、各種動画配信サービスの無料枠の常連である。(オリジナル版の「ゾンビ」もこれまた常連である)

動画配信サービスを契約している人は、是非とも探して観て欲しい。

本作「ドーン・オブ・ザ・デッド」は、この頃出て来た、いわゆる”走るゾンビ”を採用し、残酷描写もガッツリやっている。元ネタの「ゾンビ」がわりと牧羊的な雰囲気があるのに対して、本作は全く容赦がないのが特徴である。

振り返ると、2000年~2010年ぐらいのホラー作品って、エログロ的な意味で過激なものが多かったように思える。

さて、「世の中金と色」ってのが、資本主義・物質主義が陥る退廃なら、資本主義・物質主義の批判作品であるゾンビに、お色気が合うのは当然である。本作では、若いウエイトレスが、お色気担当で、セクシーなランジェリーを鏡の前で試着するシーンがある。

そういった「お買い物」シーンの間に、オッサンが女性用のハイヒールを嬉しそうに試着しているシーンもある。

オッサン!何やってんだよ!

、と言いつつこのシーン好きです。このオッサンが設定上神父なのが、また何とも言えない味わいがあっていいw

最近のゾンビ・モンスター映画の問題点として、全部CGで済ませてしまう為、却って嘘くさいシーンが増えているのがよく上げられるが、2000年~2010年の頃は昔ながらの特殊メイクや、明暗の使い方も残っており、それと技術の進歩が合わさって迫力があった。

2000年~2010年の間も面白いホラー作品が多いので、そこら辺の作品は要チェックである。

注目のエンドクレジット。

本作は、映画のエンドクレジットを観るかどうかで全然話の内容が異なってくる作品として有名である。ちょくちょく「映画はエンドクレジットまで観るべきかどうか」というのが、話題になるが、その際に「エンドクレジットで事件の顛末が明らかになる」作品としてよく挙げられるのが、本作「ドーン・オブ・ザ・デッド」である。

ノベライズ版も、映画本編の終わりで一緒であり、そこまでならオリジナルの「ここではない何処かへと」エンドで、希望の持てる終わり方なんだが、エンドクレジットまで鑑賞すると……う~ん、こりゃバットエンドですぞ。状況からいって完全に詰んでますやん……。

いや、まぁ本編で清々しいまでに下種キャラでヘイトを稼いでいた奴がいるんだが、そいつの生前映像があって、まぁけしからん!…、ところでもっとないかね?と言いたくなるもんが映っている。

下品で、好色な、いけ好かない成金野郎……とたいへん分かりやすいゲス野郎となっているが、資本主義・物質主義のもたらす退廃的な側面を表しているんじゃないだろうか?

この男の、冗談とも言える脱出計画にのってしまった時点で、主人公たちのバットエンドは決まっていたのかもしれない。

さらには、中盤描かれる「悪趣味な遊び」シーンも含めて、とんでもない災害が起こったのに、物質主義的生活から抜け出せない業の深さよ。

オリジナルの「ゾンビ」の主人公たちが、割とストイックだったのとは対照的である。

物語が進むにつれて、うまい事いっていたのが、ほんのちょっとのミスでガラガラと崩壊していくのがたまらない。崩壊していく中で、なんとか脱出しようとするんだが、やっぱり計算違いが起こって……。

そして、エンディングへ。

サービス満載のアホなシーンからの、憂鬱な映像が続き、最後の最後で、あのオチである。

「エンドクレジットまで観るか論争」で度々取り上げられる作品なんだが、ホラー作品としてもよく出来ているので、是非観て欲しい。

AmazonPrimeビデオをはじめ、動画配信サービスの基本無料枠の常連作品なんで、動画配信サービスに入っている人は、探してみるといいよ。

総評・感想まとめ

総評:♡♡♡♡♡♡♡♡ 8/10
キャラクター………◎
・メインキャラは軒並み濃い。
・役者の演技もいい。

ストーリー………◎
・オリジナルを踏襲するも、細部をかなり変えている。
・終盤、順調だったものが、一気に崩壊していく様は見事。

カメラ・演出とう………〇
・映像は迫力があって面白い。
・グロシーンはキツイので、そういうのが苦手な人・小さいお子さんは注意。

怪物……◎
・ゾンビメイクの出来はいい。
・走るゾンビの立体的な動きが怖い。

その他・印象に残ったところ
・中盤の「悪趣味な遊び」
・犬の絶対人間の予想を裏切る行動w
・今でこそ”走るゾンビ”は当たり前だが、当時のインパクトは凄かった。

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