\アリだーー!/其の②「アンツ・パニック 巨大蟻襲撃」感想・レビュー

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怪物映画

冬はあまり虫を見かけないですね。
そんな訳で今回紹介する作品は、「アンツ・パニック 巨大蟻襲撃」です。

※割とパッケージ通りの映画だったが、パッケージ真ん中のお姉さんの胸チラはない。

とりあえず、叫んでおこう。

\アリだーー!/

(※元ネタ「ロマンシング サガ2」)

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作品情報・スタッフ・キャスト

「アンツ・パニック 巨大蟻襲撃」
・製作年:2017年  ・製作国:スペイン/フィンランド  
・上映時間:91分  ・原題:「It Came From The Desert 」

監督:マルコ・マキラークソ/『アイスフォール』
製作:テロ・カウコマー
出演:ハリー・リスター・スミス/アレックス・ミルズ/ヴァネッサ・グラッセ/マーク・アーノルド……etc.

※ 監督は以前ご紹介した『アイスフォール』の人。

予告編

IT CAME FROM THE DESERT Official Trailer (2017) Giant Ant Horror Action Movie HD

↑日本語版が見つからなかったので、オリジナル版。

「アンツ・パニック 巨大蟻襲撃」:あらすじ

モトクロスバイクのライダーのルーカスと、メカニックのブライアンは、彼らのレースの勝利を祝うパーティーを砂漠で開催し楽しんでいた。

ふとパーティーの喧騒から離れた二人は、崖の下に怪しい洞窟を発見する。
二人は、洞窟に探検目的で入り込むが、なんと洞窟は軍の秘密基地に繋がっており、奥で巨大な蟻に襲われる。

慌てて洞窟から逃げ出すが、すでにパーティー会場は巨大蟻の襲撃を受けていた……。

「アンツ・パニック 巨大蟻襲撃」:感想/ネタバレ有

 

 ↑この作品よりは遥かに良かった。
 この監督、「大自然の中でスポーツ」みたいなシーンを撮るのは上手い。

レトロゲームの実写化:《砂漠でアリ退治》

 元ネタは1989年に制作されたゲームソフト「It Come From The Desert 」
 このゲームソフト自体、1954年に制作された映画『放射能X』に強い影響を受けたらしい。
 ということは『放射能X』のリメイクともとれる。

 この映画は「モーターサイクルスポーツの選手とメカニックの凸凹コンビが、軍の極秘実験で生み出された巨大蟻と戦う」といったプロットの、いわゆる「モンスターパニック」=ボンクラ映画である。

 それでも、今回の映画化にあたって日本円で一億一千万円の製作費が使われている。
 予算がそれなりにあるため、この手のB級映画にしてはCGやアクションシーンに気合が入っていて、けっこう見ごたえがある。
 製作者もゲーム好きなのか劇中登場人物達から、ゲームネタ・映画ネタが語られる事が多い。
 なんというか「ボンクラによる、ボンクラの為の、ボンクラ映画」といった様子。

 製作者が楽しんで作っていそうでなによりだ。

 本作は、「巨大化した生物が襲って来る」映画なのだが、ややコメディタッチで描かれている。
 さらにあまりエログロ残酷シーンもそんなにないため、わりと広い範囲の年齢が対象となっていると思う。
 巨大蟻も「気持ちが悪い」というより「可愛い」感じがするので、あまり怖くはない。
(それでも虫が嫌いな人はやめておいた方がいいかも)

 ちなみに本作に登場するアリは、今話題のヒアリとクモと宇宙人の遺伝子を掛け合わせたものだとか。

 宇宙人もすっかり「フリー素材」と化している気がしますが、気のせいでしょうか?

凸凹コンビのバディムービー:「必殺マン曰く」

本作はモンスターパニック映画だが、もう一方で凸凹コンビの活躍を描いたバディムービーである。
 明るく運動神経抜群でモテモテだがバカなルーカスと、頭はいいがネガティブでシャイなブライアン、その二人の友情物語である。

 そして、主役であるブライアンの成長物語&恋の行方のお話である。

 怪物が出て来ないシーンでは、凸凹コンビのコミカルなやり取りを描いている為、怪物が出ていない間も退屈しないで済む。

 ルーカスは、いわゆる”ジャック”なんだが”ギ―ク”であるブライアンに対して優しい。
 コメディタッチの爽やかなノリの人間ドラマなため、この手の映画によくある、「極限状態における人間の醜さ」系の、観ていてストレスがたまる感じではない。

 ブライアンは、この世界の大人気映画『必殺マン』(凄い翻訳の仕方だ!)シリーズの大ファンである。
 劇中何度か「必殺マン曰く…」とオタク丸出しの台詞を言う。
 それに対して、親友のルーカスやヒロインのリサがちゃんと反応してくれる……オタク的な言動に対して冷たいリアクションではなく、打てば響く答えが返ってくるのである。

 (本作で散々フィーチャーされた件の「必殺マン」は、ラストでちゃんと登場する。ある意味本作のオチ担当である)

 全体的にオタクに優しい人間しか出て来ないあたり、本作はやっぱり「ボンクラによる、ボンクラのための、ボンクラ映画」だと思う。
(管理人はこういう作品大好きだけどね)

 う~ん…しかし、こういったオタクの願望が色強く投影されて作品でも、東洋のある国では「ある日突然、血の繋がってない妹が12人できる」といった方向に行くのに対して、西洋では「(彼女ができる過程で)怪物に対して無双する」といった方向にいってしまうらしい。

 この差はなんなんでしょうね?

全体的にけっこうよく出来ているので、この手のモンパニが好きな人は一度観賞する事を勧めます。
あんまり酷いエログロもないので、幅広い年齢層を対象とした良作だと思う。

総評・感想まとめ

総評:♡♡♡♡♡♡ 6/10
●キャラクター………〇
・キャラクターは立っている。
・善良な人間をコメディタッチで描いている。

 

●ストーリー………〇
・テンポがいい。
・細かい伏線をこまめに回収するつくり。

●カメラ・演出とう………〇
・バイクアクションを気合たっぷりに撮っていた。

●怪物……〇
・この手の映画にしては出来がいい。
・コメディ調の作風に合わせて可愛く撮っている。

●その他・印象に残ったところ
・CGやアクションシーンは気合が入っている。
・テンポがよく間延びしない。
・登場キャラクターがいい奴ばっかりなため、ストレスがない。

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