今回紹介する作品は「ジュラシック・サバイブ」です。
どこかで見たようなパッケージである。
肝心の作品の方は……。
目次
作品情報・スタッフ・キャスト
「ジュラシック・サバイブ」
・製作年:2018年
・製作国:アメリカ
・上映時間:76分
・原題:「JURASSIC GALAXY」
・監督:コンデリック・ブラザーズ
・製作:ジョン・コンデリック
・出演:エリック・エリクソン/マディソン・ウエスト/ジョナサン・ネイション/タマラ・ステイヤー……etc.
予告編
「ジュラシック・サバイブ」:あらすじ
「惑星間移民船”ガリレオ号”。ある日、航行中の事故により未知の惑星に墜落してしまう。
生き残ったのは、保安要員のマーストンの他、6人。生き残ったメンバーは、とりあえず不時着した惑星の環境の調査を開始する。
しかし、その惑星は、凶暴な肉食恐竜の巣窟だったのだ……」
感想/ネタバレ有
どこかで見たようなパッケージに、タイトルである。
ひょっとかして、パッケージ素材も使いまわしなんじゃ……?
ついでに「未知の惑星に降下したら、なぜか恐竜がいた」というプロットの作品は、ぱっと思い浮かぶだけでも「ジュラシック・プラネット 恐竜惑星」と「ジュラシック・エクスペディション」の二作がある。
どっちもアレな出来相当なストロングスタイルだった記憶がある。
嫌な予感しかしないが、新作で借りてきたから感想書いていくよー。
その惑星は、恐竜の巣窟だった…!!
いったいどの層に需要があるのかは知らないが、定期的に出てくる「未知の惑星は恐竜の支配する星だった……」系の映画。
(。´・ω・)ん?
「恐竜ではなく熊もあったって?……その話はするな」
「舞台は、惑星間移民が行われる未来。不時着した惑星には、何故か恐竜が生息していて、主人公一行は、脱出ポッドを搭載しているはずの、宇宙船の残骸を探して未知の惑星を探索する。
その過程で、主人公達より前に、この惑星に不時着していた人間がいることが分かる。
果たして主人公たちの運命は……」、というのが、この映画のだいたいの内容である。
さて、毎度同じく、特に訳もなく宇宙船が墜落するところから、物語はスタートする。
宇宙と、宇宙船はちゃちなCGで一瞬映ったような気がするが、正直この手の映画のシーンは、鑑賞したのに印象に残らないから不思議だ。
色とりどりのコード類だけで、宇宙船の残骸を表現=SFぽさがそれだけしかない。
そんな暴挙をさらりとやってくれる事に、私は感動を禁じ得ない。
その後は、カーゴパンツにT-シャツの出演者が、ハイキングしているようにしか見えないが、この手の映画では、割とよくあるので、生暖かい目で見守ってあげよう。
一応、主人公の保安要員が、丸っこいフォルムのロボット”パル”を操る「SFぽさ」はある。
しかし、中盤あっさりと壊された後は、あんまり「SF要素」はない。
謎のボール型ロボット一体に、SF要素を全部おっ被せた暴挙。安上りってもんじゃねーぞ!
その後は、ひたすら登場人物たちの喧嘩が続く地獄絵図が展開する。
露骨な尺稼ぎが酷くて、却って笑えるレベルだ。
出演者の演技自体は、熱が入っている。それが却って笑える。
惑星が恐竜の巣窟になっている理由?
細かい事はいいんだよ……。
仲間割れと頭痛には、訳がある
上述した通り、この作品かなり露骨な尺稼ぎをする。
恐竜の生息している惑星の謎、訳アリの登場人物、そのキャラクター達が織りなす濃い人間ドラマ……と、いくらでも話が作れそうだが、仲間割れオンリーという暴挙に出る。
そうやって、些細なことで喧嘩するのは、この手のB級映画でよく使われる手だが、その「イライラ」に理由付けした作品は珍しい。
やたらとイライラする原因は、「この惑星には放射能多発地帯があって、それのせいで徐々に正気を失っていく」というもの。
主人公達より前に、不時着した生存者が”狂っている”のはそのせい。
じゃあ、自分たちも、ああなるのか。まずい、さっさと脱出しなきゃ……となる。
その辺の動機付けは、面白かったが、主人公たちの行動理由が、そういった「シリアスな動機」よりも、「なんか知らんがイライラする」を優先しているため、全く緊張感がない。
「なんか知らんがイライラする」>「シリアスな動機」
……お前は職場の嫌な先輩か!!
その辺をもう少し丁寧に描写すれば、また違う評価になったかもしれないが、この作品後半になるにつれて、話がどんどん雑になる。
「なんだかなぁ…」(呆れ)
その雑さに、恐竜の弱さが相まって、観ていてどうしようもない気分になった。
恐竜が、DIY精神あふれる斧や槍で、バッサバッサと蹴散らされる様は、観ていて新鮮な気分になった。
もしかしてら、イライラのせいでパワーアップしていたのかもしれない。
主人公:「イライラしてカッとなってやった。恐竜ファンには悪いことをした」
そんな作品。
総評・感想まとめ
総評:♡♡♡
●キャラクター………△
・設定自体は色々と作っているのだが、あんまり使う気はないらしい。
・「そんな事より仲間割れしようぜ!」の精神。見習いたくない。
●ストーリー………✖
・怪物そっちのけで、人間同士の仲間割れを延々と見せられる。もう馴れっこなんで、そっちは別に許せる気がしてきたが、とにかくテンポが悪い。
・この「イライラして人間同士で揉める」のに対して、一応理由付けがあったが、(* ̄- ̄)ふ~んとしか思えない。
ついでに、後半になるにつれて、話がどんどん雑になっていく様には笑った。
●カメラ・演出とう………△
・良くも悪くも低予算作品の映像。
●怪物……〇
・意外にCGの出来はいい。背景との合成は甘いところが多々あるが、低予算のB級とは思えない出来。
ただ、脚本の都合上恐竜が弱いのには笑う。
槍や斧でバッサバッサと薙ぎ払われる様は、逆に新鮮でいいかもしれない。
上記のストーリーのせいで登場キャラクターが、後半『バイオハザード』並みに人間離れした戦闘能力を発揮するため、あのヴェロキラプトルがただの雑魚キャラと化す。
正直、「なんだこれ…?」といった感じだ。
●雑多な感想
・恐竜の出来自体はいい。
・仲間割れオンリー。
・「俺たちのサバイブはこれからだ!」みたいな終わり方。
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