今回紹介する作品は「コロニー5」です。
カナダ産のSFホラーアクションといったジャンル作品。劇場未公開のB級SFだが、そこそこ観られる映画だと思う。いや、この手の低予算SF映画の中では、かなり面白い方だと思う。
ローレンス・フィッシュバーンやビル・パクストンといった、無駄に濃い親父がいっぱい出てる。
TSUTAYA限定リリース&ちょっと古い作品のため探すのが大変だったが、今月からU-NEXTの無料枠(2019年10月現在)で観れるようになったので、この機会に観賞した。
目次
作品情報・スタッフ・キャスト
「コロニー5」
・製作年:2013年
・製作国:カナダ
・上映時間:94分
・原題:「THE COLONY」
・監督:ジェフ・レンフロー
・製作:ポール・バーキン ・製作総指揮:マーク・スローン
・脚本:パトリック・ター ・音楽:ジェフ・ダナ
・出演:ローレンス・フィッシュバーン/ケヴィン・ゼガーズ/ビル・パクストン/アッティカス・ミッチェル/シャーロット・サリバン/ジュリアン・リッチングス……etc.
予告編
「コロニー5」:あらすじ
雪が降り続き氷河期に入り、人々は地下にいくつかのコロニー<居留地>をつくり生活をしていた。ある日、コロニー5との連絡が途絶え、コロニー7のリーダー格ブリッグスとサムたちは様子を見に行く。しかし、そこには飢えで豹変した人間によって人々が殺され悲惨な状況で…。生きる為に食べるものと生きる為に戦うもの、生存ルールは世界の変化とともに変わる。
~Amazon 作品紹介より抜粋~
氷河期に生き残った人類と、謎の食人鬼ミュータントとの死闘を描いた作品。「何らかの理由で文明が崩壊したポストアポカリプスもの・ディストピアもの」「閉鎖空間での怪物との死闘」という、安定した人気のジャンルである。
「コロニー5」:感想/ネタバレ有
カナダ産のポストアポカリプスもの・ディストピアもの。
あらすじは、地球温暖化対策で、気象操作マシンを作ったが、案の定暴走し、地球に人工的な氷河期が来てしまう。生き残った人類は、地下施設をコロニーに改造して、かろうじて生きていた。
コロニーでの暮らしは厳しく、風邪をひいた者は一定の期間隔離され、それを過ぎたら「追放」か「弾丸」を選択させられた。
主人公のサム(ケヴィン・ゼガーズ)は「コロニー7」で暮らす青年。リーダーであるブリックス(ローレンス・フィッシュバーン)に拾われた過去を持つ。
ある日、協力関係にある「コロニー5」から、SOSが入り、信号の途絶えたコロニー5に主人公達が、救出に向かう。
たどり着いたコロニー5は、いたるところに血痕が残されており、生存者は一人だけ。その生存者も怯えて引きこもってしまい、そのまんま探索を続ける主人公チームの前に現れたものは……というのが、本作の概要だ。
閉鎖空間での人喰いミュータントとの死闘が描かれる。「パンドラム」「ブロークン・ダークネス」とかが好きな人にはお勧めです。
映画館スルー作品にしては、予算があるし、ローレンス・フィッシュバーンやビル・パクストンといった”いい顔の親父”がいっぱい出ているため、安心して観ていられる。
文明が滅んだあとの世界。
冒頭の「風邪」にやられたら、親しいものでも殺すというシーンで、本作の舞台が現実とは違ったルールを採用するまで追い込まれている事と、仲間のうちに追い詰められてかなりヤバい奴がいることを物語っている。
この「風邪」が、「薬飲んで、栄養を摂って温かい格好をして寝てれば治る」ものになったのは、ほんの数十年前である。
第一次世界大戦の戦死者のうち、塹壕でスペイン風邪(インフルエンザ)が流行ったせいで死んだ兵士がいっぱいいるのは有名な話である。
この豊かな文明国(映画を観て楽しむ余裕があるレベルの生活)からは、考えられないレベルの話として、「風邪を引いたものは間引く」から始まって、「餓えているため人を殺して喰う集団」に繋がっていくのは面白いと思った。「文明が崩壊し、違うルールが生まれた」の説明シークエンスとして、掴みはOKである。
こういった「文明が崩壊してしまった世界」を描いたアポカリプス物は、一定の需要がある。個人的にはハリウッド大作よりは、こういった低予算の方が自由に作っていて好きだ。最近のハリウッド大作は、説教部分にリソースを裂きすぎである。
人工的な氷河期が来た世界はCGで表現。なんとか誤魔化してながら使っている地下コロニーや、雪に覆われた世界と、それなりに観れるレベルだったと思う。
作品をいろどる、いい顔した親父たち。
本作はカナダ産とあって、基本的にはカナダ人の俳優中心で作られている。ローレンス・フィッシュバーン(「マトリックス」シリーズ)や、ビル・パクストン(「エイリアン2」「プレデター2」)達が脇を固めている。コロニー5のただ一人の生存者を演じているのは「マンホール」のジュリアン・リッチングスと、”いい顔した親父”には、事欠かない映画だ。
このいい顔した親父たちのおかげで、作品の説得力がぐーんと上がっている。
この親父どもの散っていく様を観ているだけでも、それなりに楽しい作品。
総評・感想まとめ
総評:♡♡♡♡♡♡ 6/10
●キャラクター………◎
・ビル・パクストンが、本当にいつものビル・パクストン。故人なのが残念だ。
・濃い顔の親父には事欠かない作品。
●ストーリー………〇
・B級SFにしては、ちゃんと「起・承・転・結」があってまとまっている。
・展開は、かなり王道なので、先が読めてしまうところも多い。
●カメラ・演出とう………〇
・カメラワークがちょっと雑に感じる。
・CGはそれなり。役者の演技は良い。
●怪物……〇
・食人鬼。詳しい設定等は語られないが、無駄に身体能力が高い。
・ボスが、ジェイソン・ステイサムの人相を悪くした感じ(笑)
●その他・印象に残ったところ
・気象操作タワーのインパクト。
・↑この詳しい原理も語られない。
・コロニー7に、廃棄されたままの家畜たちの事も思い出してあげて!
●ご購入はこちら↓
●今回利用したサービスはこちら↓
コメント