「ラ・ヨローナ ~泣く女~」紹介&感想 ~ここで、謎の粉を投入~

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ホラー映画

本日紹介する作品は「ラ・ヨローナ ~泣く女~」です。

日本でも劇場公開されたオカルトホラー作品です。

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作品情報・スタッフ・キャスト

「ラ・ヨローナ ~泣く女~」
製作年:2019年
製作国:アメリカ
上映時間:93分
原題:「THE CURSE OF LA LLORONA」

監督:マイケル・チャベス
製作:ジェームズ・ワン/ゲイリー・ドーベルマン
脚本:ミッキ・ドートリー
音楽:ジョセフ・ビシャラ  ・撮影:マイケル・バージェス
出演:リンダ・カーデリーニ/レイモンド・クルツ/パトリシア・ベラスケス/ショーン・パトリック・トーマス/マリソン・ラミレス……etc.

予告編

映画『ラ・ヨローナ ~泣く女~』本予告【HD】2019年5月10日(金)公開

「ラ・ヨローナ ~泣く女~」:あらすじ

昔々、ある所にヨローナとい美しい娘がいた。金持ちの牧場主と結婚し、二人の息子をもうけるも、幸せは長く続かなかった。夫が若い娘と浮気し、嫉妬に狂ったヨローナは、息子二人を溺死させ、自身も川に身を投げたのだった。

時と場所は変わって1976年のアメリカ。
主人公のアンナ(リンダ・カーデリーニ)は、ケースワーカーとして働く、二児の子を持つシングルマザーである。
ある日、アンナは、自身の受け持ちであるパトリシア(パトリシア・ベラスケス)と連絡がとれないため、警官と一緒に彼女の家を訪れる。憔悴しきった様子のパトリシアに、何かがおかしいと感じた、アンナは家の中に踏み込む。
狭い部屋に閉じ込められていた彼女の息子、トマスとカルロスを連れ出して保護する。

虐待を疑うアンナだったが、パトリシアと二人の息子の様子は、どうも違うようだ。

二人を保護した夜、アンナのもとに知り合いの警察官のクーパーから、トマスとカルロスが溺死したと連絡が入る。
現場に駆け付けるアンナ。パトリシアは、アンナに「お前のせいだ」と呪詛の言葉を投げかける。

その日から、アンナ一家の周りで、恐ろしい出来事が起こり始め……。

アンナは、教会を辞め、呪術医として活動しているラファエル(レイモンド・クルツ)に助けを求めるが……。

「ラ・ヨローナ ~泣く女~」:感想/ネタバレ有

ラ・ヨローナというのは、元は人間だった。しかし、旦那が若い女と浮気し、怒りに駆られてしまい、二人の息子を殺したあと、自身も川に身を投げて死んだ。そして、自分の子供の代わりを求めて子供をさらいにくる……といった、メキシコの方では古くから伝わる化け物・妖怪である。
「いい子にしてないと、ラ・ヨローナがさらいに来るよ!」
、としつけに使われるらしい。
ナマハゲ押し入れお化けブギーマンの類である。

水のある所に現れるあたり、「ゴースト・シャーク」の親戚みたいなもんである。
(せめて“川馬(ケルピー)”の親戚と言ってやれ!!)

メキシコの方では、けっこうメジャーな言い伝えらしく、すでに何回か映画の題材になっているのだとか。

今回プロデューサーに、ジェームズ・ワンを迎えて映画化。
「死霊館」シリーズに含まれる作品で、劇中でも「アナベル 死霊館の人形」のペレス神父が登場している。

時間軸的には「アナベル 死霊博物館」「死霊館エンフィールド事件」の間にあたる作品です。例のあの人形もチラッと登場する。

ラファエル役のレイモンド・クルツについて。

さて、他の映画レビュアーさんは、ラ・ヨローナと、主演のリンダ・カーデリーニばっかりフューチャーしているので、当ブログでは、ラファエル神父役のレイモンド・クルツに注目したい。

「今そこにある危機」「野獣教師」「エイリアン4」とうで、もっぱら主人公に協力する兵士役を演じている。一昔前はこの手の映画が、テレビの洋画劇場の常連だったので、顔を見て思い出す人も多いと思う。

「今そこにある危機」では、南米に潜入して、ただ一人生き残る兵士役で印象に残っている。

「エイリアン4」では、“恐ろしい子供たち”であるリプリーと、ニューボーン・エイリアンに散々振り回されていたが、本作では子供たちを守る役である。
マラカスをシャンシャンしながら、泥遊びするお茶目な役で大活躍。
オイルをかけたり、プールに白い何かを撒いたりするさまは、「MOCO’Sキッチン」ぽい。

90年代洋画劇場常連映画だと、わき役ながら印象に残る人だったんで、久しぶりに活躍しているのを鑑賞出来て、僕は満足だよ。

不満の残る恐怖演出。

正直、ホラー映画としてはそんなに怖くない作品だったと思う。
基本的にジャンプスケア・古典的な方法を用いている。

なんだか、テンションが一定というのか、恐怖の前の溜めもない感じで。そんなにビックリしない。
お風呂で髪の下りなんて、笑ってしまうくらいだ。
「志村―!後ろ―!」といった感じ。
基本的に、後ろからこっそりと登場します。

あんまり怖くなかった。恐怖演出の前の、仕込みの段階で失敗している感じ。

怪物はCGではなく、昔ながらの特殊メイクで表現されています。メイクとカラコンでベースを作った後は、溶かしたシリコンで濡れた感じを表現しているのだとか。
黄色い眼のカラコンは、付けていると視覚が狭くなって大変だったとか。

↑上記の“ラ・ヨローナができるまで”は、DVDの特典映像として収録されています。

DVDレンタル派の人は、ぜひご覧ください。

「ラ・ヨローナ ~泣く女~」:感想・まとめ。

オカルト・ホラー作品としては、そんなに怖い作品ではなかったかな。全体的に、テンションの上下がない感じだ。CGに頼らないのは、良かったと思う。

「水」をテーマにした作品としてはジャパニーズ・ホラーの方が上かな。

今回メキシコの言い伝えを素材にしたのも、最近のアメリカでは、メキシコ系の増加が大きいからなんじゃないかな。
怪物にも「普遍性」の時代らしい。

文化・民族・地域・言語・伝承……etc.そういった「差異」を無視して「普遍性」なんて持たせられるもんなのかね?

似たような伝承・伝説というのは、そこら中に残っているが、国や地域によって名前が違う。そういった名前違いというのは「ラベル」や「パッケージ」の張替えではなく、もっと根が深いものだ。

「グローバル化」や「ダイバーシティ」が叫ばれて久しいが、そういった「ローカル」や「差異」なんてのも大切にして欲しいもんだ。

お前の所に、”河童”を送り込んでやろうか!

(※少年誌では、河童を題材にした作品はすぐ終わるジンクスがある)

まぁ、どこかの国では定着したとたん、萌え萌えなキャラとして転生させられるみたいだ。

いや、どこの国だろう?

そんな国に、やって来た妖怪は大変だな~(すっとぼけ)

 

総評・感想まとめ

総評:☆☆☆☆☆ 5/10
【よかったところ】
・ビニール傘越しに見えるシーン。
・昔ながらの特殊メイク。

 

【悪かったところ】
・恐怖表現。
・テンションが一定。
・結局は物理攻撃ですか?

 

雑多な感想
・「アナベル 死霊館」シリーズの小道具とキャラクター。
・「志村ー!後ろー!!」と言いたくなるシーン、多数あり。
・最後のオチ。
・マラカス?

 

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