素敵台詞映画:「ヒトラーを殺し、その後ビッグフットを殺した男」紹介&感想(ネタバレ有) ~立ち止まってくつひもを結び直していたのね~

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今回紹介する作品は「ヒトラーを殺し、その後ビッグフットを殺した男」です。

「また”やりたい邦題”か!」と思いきや、原題からして”THE MAN WHO KILLED HITLER AND THAN THE BIGFOOD”みたいなやつ。

パンチのあるタイトルからバカ映画を期待するが、意外にも渋い出来の作品で、あ、うん…なんだか、リアクションに困る。

俺はこの作品を名作だと言い張るつもりだ

なんか、含みのある素敵な台詞が多い映画じゃったよ。

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作品情報・スタッフ・キャスト

「ヒトラーを殺し、その後ビッグフットを殺した男」
製作年:2018年  
製作国:アメリカ  
上映時間:98分 
原題:「THE MAN WHO KILLED HITLER AND THAN THE BIGFOOD」

監督:ロバート・D・クロサイコスキー
製作総指揮:ダグラス・トランプル
脚本:ロバート・D・チコフスキ  ・撮影: アレックス・ヴェンドラー
出演:サム・エリオット/エイダン・ターナー/ケイトリン・フィッツジェラルド/ロン・リビングストン/ラリー・ミラー……etc.

予告編

映画『ヒトラーを殺し、その後ビッグフットを殺した男』予告編

「ヒトラーを殺し、その後ビッグフットを殺した男」:あらすじ

「カナダの山中で、未確認生物“ビッグフット”が発見される。さらに、ビッグフットは未知の殺人ウイルスの保菌者で、そのウィルスは、直径80キロ圏内の野生生物を死滅させるほど危険なものであった。

史上最悪の感染症が猛威を振るう中、アメリカ政府は、殺人ウイルスへの免疫を持つ数少ない人物を特定する。その人物カルヴィン・バールは、過去に史上最悪の独裁者アドルフ・ヒトラーを暗殺した伝説の男だった。

老いた伝説の兵士は、もう一度だけ不可能と思われる任務を遂行するため、単身カナダの山中に分け入っていく」

かつてヒトラーを暗殺した伝説の男。彼はヒトラーを暗殺したのだが、史実ではどうなったのか? そして、老いた伝説の男のもとにやってきたのは、「ビッグフットを殺して欲しい」という冗談のような依頼。

男は半世紀前の事を思い出す。狂気の独裁者・アドルフ・ヒトラーを暗殺するためにドイツに潜入したこと。そして同時に、今は亡き恋人との悲恋を思い出すのだった……。

タイトルが冗談みたいな作品だが、内容としてはいぶし銀な雰囲気映画。台詞も妙に印象に残る素敵なものが多い。

「ヒトラーを殺し、その後ビッグフットを殺した男」:感想/ネタバレ有

まずは、そのヘンテコなタイトルが目をひく。いわゆる”やりたい邦題”かと思いきや、原題からして”THE MAN WHO KILLED HITLER AND THAN THE BIGFOOD”そのまんまである。

作品の内容としては、ビッグフットはあんまり関係ない。

「ビッグフットはあんまり関係ない」だが、そもそも「ビッグフットもの」は、監督が滅茶苦茶やってる作品が多いと言うか、ビッグフットがほぼ出てこない作品も多いので、通常営業である

現実で見つかってないばかりか、映画の中でも発見されないなんて、ある意味U.M.A(未確認動物)の面目躍如である

(そりゃ、川口隊長&藤岡隊長も見つけられんは……)

(話は変わるが↑こういった番組を小さい頃から観ておけば、「テレビはやらせ」という事を学べていいと思う。そうすりゃ、出演者の態度が悪いからって、SNSで誹謗中傷なんてしなくなるさ。一説によると藤岡弘だけは、毎回本物の探検だと心の底から信じているらしい。「やらせ」と解っていても楽しむのは、実は高度な想像力が試されるのだ!)

ビッグフットを冠しているが、ビッグフットは関係ない、そんな通常営業。

ヒトラーと保菌者のビッグフットの共通点&伝説の暗殺者。

さて、本作の主人公はかつて、アドルフ・ヒトラーを暗殺した男。老いた彼の前に、政府関係者が現れて再び暗殺の仕事を依頼してくるのだが、その相手がなんと、U.M.Aのビッグフット。

なんでも、ビッグフットは、危険なウィルスの保持者であり、発見された周辺エリアでは、哺乳類が死滅したという、とんでもない話だった。

この”殺人ウィルスを持ったビッグフット”というのが、なんのメタファーなのか? そのあたりが作品の肝である。

おそらく、「不特定多数の人を不幸にする思想」であり「間違った政治的信念」のメタファーなんじゃないだろうか? 

そういったものが、まるでウィルスのように、人々に忍び寄り、結果として恐ろしい世の中が出来上がる。それを体現する者は、ある意味でもう人間ではないのであって、またそれは、U.M.Aのように実体がないのだ。

その実体とないものと戦う内に、主人公も次第に実体のない”伝説になっていってしまうのだ。

怪物と戦うものは、その過程で自分自身が怪物になることのないように気をつけねばならない」(Byフリードリッヒ・ニーチェ)、というように、気づいたら自分自身が実態のない「伝説」と化していた主人公。彼がヒトラーを殺し伝説となり、もう一度怪物と戦い死んで、人間に戻るのには、実に半世紀の時間がかかった。

その半世紀の時間も、愛の思い出の前には「立ち止まってくつひもを結び直していたのね」という事なのかもしれない。台詞がいい映画なんだよ。

台詞がよくて、ジジイが渋い……これ、もう名作扱いでいいと思う

うん、いいお話だったと思うよ。

一応、怪物(ビッグフットもの)を期待して観たから、ズッコケ気分だけどな!

バカ映画を期待して借りたら思ったよりもいい話で感情の持って行き場に困る

総評・感想まとめ

総評:♡♡♡♡♡♡ 6/10
キャラクター………〇
・主演の爺さんが渋い。
・ベテラン勢の演技がいいんで、内容よりもよく見える。

ストーリー………〇
・ビッグフットよりも、ヒトラー暗殺パートの方が長い。
・ある意味、大衆政治の寓話みたいな話。

カメラ・演出とう………〇
・映像は綺麗。過去パートと現在の撮り方の違い。
・映像や音楽、演技は安定しているので、観ていてストレスはない。

怪物……△
・例によって、ビッグフットはあんまり関係ない。ある意味いつものビッグフットものである。
・ちらっと映るビッグフットの造形は、お世辞にもいいとは言えないのが残念。

 

その他・印象に残ったところ
・妙に印象に残る台詞が多い。
・主演の爺さん含めて、登場するオッサンが軒並み渋い作品。
・↑ジジ・ババが渋い作品に外れなし!

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