今回紹介する作品は「アンナチュラル」です。
目次
作品情報・スタッフ・キャスト
「アンナチュラル」
・製作年:2015年
・製作国:アメリカ
・上映時間:89分
・原題:「UNNATURAL」
・監督:ハンク・バクスタン
・製作:マーク・ホドス
・出演:ジェームズ・レマー/シェリリン・フェン/ロン・カールソン/レイ・ワイズ/アレグラ・カーペンター/ステファニー・ホーデス/クオリアンカ・キャルヒー/グレアム・グリーン……etc.
予告編
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「アンナチュラル」:あらすじ
「アラスカの山奥のロッジに写真家のブルッキングが、モデルのエラとクイン、アシスタントのデレーナを連れてやってくる。
彼らの目的は、自然環境保全をアピールする写真を、撮影するためだ。
ロッジを経営するマーティンは、この辺りに伝わる伝説の人喰い熊の話をするが、ブルッキング一行は、全く本気にしない
しかし、一行が知らない間に、巨大企業クロービッチ産業の研究施設から、実験体が逃げ出していたのだ。
凶暴な実験体は次々と人間を襲い……」
「人里離れた山奥にやって来た、パッパラパーな一行が、巨大企業の作り出した凶暴な生物に襲われる」という、使い古されたプロットである。
感想/ネタバレ有
この映画を、物凄く雑にまとめると、
「遺伝子組み換え実験でできた怪物熊が人を襲う話」
熊は熊でも、「白熊」である。そこんとこ珍しいが、設定だけなら「宇宙熊」もあるから、なんとも言えない。
「地球がヤバい!、そうだ!水着美女でアピールだ!
「地球がヤバい!誰かがこの星を守らなくちゃ……そうだ!雪原でビキニ美人に毛皮まとわせた写真を撮って自然保護をうったえよう!」
そんな斜め上なアイデアを思いついた誰かがいた(アホ)。
↓
そして、アラスカの雪原に派遣される写真家のブルッキング氏。
このブルッキング氏、モデルのエラにちゃっかり手を出してます。
しかし、こいつら、ロッジの経営をしているマーティン達先住民の悪口ばっかり言ってる困ったさん。
↓
そんな一行とは、別に山奥にあるクロービッチ産業の研究施設で異変が起きる。
白熊ベースの凶暴な実験体が、施設の職員を殺して脱走。
研究職員であるハナ博士は、一人だけ命からがら脱出するが、運転中のスマフォが原因で事故って気絶。
そんなヤバい事態は知らずに、翌日カメラマン一行は、写真撮影を開始。
↓
あたり一面の雪景色の中、モデルのエラとクインはビキニです。
突然割れた氷の下にエラが落下。
さっさと逃げるブルッキング氏。
宿屋スタッフのネイトが、銃を持って様子を見に行くが、何者かに襲われてしまう。
逃げ帰ったブルッキングと交代で、マーティンがエラとネイトの救出に向かう。
エラとネイトは殺されていたが、森をさ迷っていたハナ博士をロッジまで連れて帰る。
↓
意識を取り戻したハナ博士は、明らかに隠し事をしている。
あれ?変だな?おかしいな?怖いな…と思っているうちに怪物に襲撃されて近所の無線小屋のおっさんが死ぬ。
そんな事は全く知らないマーティンは、無線小屋に向かう。
↓
白熊の化け物が本格的に襲って来て、何人かお亡くなりになる。
ブルッキング氏は自爆する。
トラバサミを踏んでハナ博士がピンチに陥ったところに、
スノーモービルにドリルを括り付けたマーティンが、
「DNAをぶちこんでやる!」
と叫びながら突撃して熊を倒す。
何故か虫の息のマーティンは、
「自然の摂理に逆らうのはよせ(アンナチュラルはよせ)」
と言い残して息絶える。
↓
ハナ博士は研究を続ける。
~END~
一応タイトルの「アンナチュラル」は劇中で回収される。
キメラ白熊=アンナチュラル
予告編とパッケージでは、6メートルとうたってるキメラ白熊だが、実際はそんなに大きくない。
そもそも6メートルうんぬんは、その前に語られた伝説に出てくる化け物熊の話であって、キメラ白熊は関係ないです。
この手の映画のパッケージと、予告編を作っている人達の騙しのテクニックは天才的だと思う。
意図的なミスリードを誘うための工夫が上手い。
本当にお仕事ご苦労様です(`・д・´)
このキメラ白熊は着ぐるみだか、パペットで表現してるのだが、あまり出来はよくない。
見るからに毛並みが変だし、そもそも暗がりでぼんやりと映るだけである。
昼間にも出てくるが、真っ白な雪景色の中で白い毛皮なもんだから、夜以上にうっすらとしか見えないポンコツぶり。
実在の狩りをする動物としては優秀かもしれないが、映画なんだからもう少しわかりやすくても、いいんじゃないだろうか?
本物の熊を使えば可愛くなるし、偽物を使うと途端にクオリティーがガクッと下がると、実在の哺乳類系の表現も難しいですね。
そして、狼の遺伝子も合わさってるみたいだが、そんな要素は全くなく残念です(´Д⊂)
しかし、分かりやすいオオカミ要素を、入れるとなるとどんなのがあるんだろうか?
熊って、足も速いし鼻もいいんですよね。
そうなると群れで狩りをする要素が浮かぶが、全く違う映画になりそうなのと、怪物の表現にさらにコストがかかって。大変なことになりそうだなぁ~。
キメラ白熊の体全体が、映るシーンもほぼ皆無です。
厚かましい注文だとは思うが、なんとかオオカミ要素も入れて欲しかったと思う。
その分、視聴者の目を引くため+パッケージを華やかにするためにお姉さんが脱ぐ。
雪の中でビキニ姿を披露してくれるのだが、ここまでくるとエロとかそんなんじゃく、
「ああ、寒そうだな。B級映画に出てくれるお姉さん達も大変だな~」
といった感想しか出てこないです。
本当にお仕事ご苦労様です(`・д・´)
キャストについて。
ロッジの経営者のマーティン役を、「ジャンゴ 繋がれざる者」「デクスター ~警察官は殺人鬼」のジェームズ・レマーが演じている。
ハナ博士役を、「ツイン・ピークス」「CSI:14 科学捜査班」のシェリリン・フェンが演じている。
ついでに「ツイン・ピークス」つながりで最後にちらっと、レイ・ワイズが出てくる。
キャストはけっこう豪華。しかし、あんまり生かされてない気がする。
特にハナ博士はいかにも裏がありそうに、コソコソ動き回っていたのに、特になにもなく映画は終わります。
この手のマッドサイエンティスト役にしては、特に報いを受けるわけでも、エピローグで研究をいい方向に使ってるわけでもなく、非常にモヤモヤする。
演技は凄く説得力あったが、それがかえって惜しい。
ゲスキャラ、ブルッキング氏について。
今回の下衆枠にして、ブログ主のお気に入り。
自然保護をうったえるために、雪原で美人を水着にする、発想が色々とおかしい人。
清々しいまでに、自己中心的で下衆な人。
世話になっている、先住民族の悪口は言うは、恋人を見捨ててさっさと逃げるは、ロッジのスタッフは見捨てるは、下衆キャラとして100点満点の活躍を見せる。
最後は、何故か自爆アタックを仕掛けたのが、ちょっと意外だった。
そういった意外さも含めて、かなり印象に残るキャラだった。
総評・感想まとめ
総評:♡♡♡♡♡♡ 6/10
●キャラクター………〇
・キャラクターはかなり立っている奴が多い。
・ジェームズ・レマー、シェリリン・フェイ、レイ・ワイズと演者が無駄に豪華(笑)
●ストーリー………〇
・可もなく不可もなく、いたって普通。 ・王道の作り。
●怪物……△
・設定は面白いが、あんまり活かせてない気がする。
・「熊映画」はだいたい雑
●雑多な感想
・「環境保護」と水着のつながりが分からない。
・クソ寒い雪原で脱がされる美女が気の毒。
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