さーて、今回は出てくる怪物が非常に可愛い作品を紹介したいと思います。
その作品はこちら「ワイルド・サヴェージ」です。
目次
作品情報・スタッフ・キャスト
「ワイルド・サヴェージ」
・製作年:2006年
・製作国:アメリカ
・上映時間:83分
・原題:「MANEATER」 ・提供会社:アルバトロス・コア ・製作会社:RHI
・監督:ゲイリー・イェーツ
・製作:フィリス・レイング ・脚本:フィリップ・モートン ・撮影:ピーター・ベニソン
・出演:ゲイリー・ビューシィ/タイ・ウッド/アレクス・ポードヴィッチ/ジョン・テッド・ワイン/クリスティン・ハリス……etc.
※ゲイリー・ビューシィは「プレデター2」でキース捜査官役を演じていた人。
予告編
「ワイルド・サヴェージ」:あらすじ
物語の舞台は、北米の森に囲まれた小さな町。
年に一度のお祭りを控えた平和な町で、行方不明が続出する。
調査にあたった保安官のグレディは、森の中で引き裂かれた行方不明者を発見する。
さらに、北米では生息してないはずのトラの目撃情報が報告されて、町はパニックに陥る。
グレディは、州知事に州兵の派遣を要請するが……。
「ワイルド・サヴェージ」:感想
……毎度のことだがパッケージはカッコいい。見てのとおりトラの大きさがおかしいし、そもそも田舎町の話だからビル街は出て来ないよ(`・д・´)
動物好きのブログ主としては一度でいいからトラを存分に撫でまわしてみたい。きっと想像よりもゴワゴワで獣臭いんだろうなぁー(* ̄∇ ̄*)
ちょっとした疑問なんだが、猫アレルギーの人がトラやライオンを撫でたら、やっぱりクシャミが止まらなくなるのだろうか?
二つの視点。
この映画でトラは二つの視点で描かれている。
一つ美しい野生動物としてのトラ。こっちは主人公のロイ少年の目線で描かれている。
そもそもこんな所に何故かトラがいる原因は、輸送中のトラックの前にロイ少年がフラフラ飛び出したせい。
そのせいで横転したトラックからトラが逃げ出してしまう。このロイ少年、夢遊病を患っている空想癖がある少年で、厳格で変わり者母親と森の小屋で暮らしている。
トラもどういった訳かロイ少年を襲って食べたりはしない。ロイ少年にとってトラは故郷から無理やり連れて来られた可哀そうな動物であり、偉大で美しい動物なわけだ。
もう一つの視点は恐ろしい捕食者としてのトラである。
こっちは今回の事件の収拾に当たる大人たちの目線で描かれている。
こちら側はグレディ老保安官と、過去に駐屯先のインドで家族をトラに喰われた元英国軍大佐のジムの目線で描かれたいる。ただしジムの方はトラが偉大な動物である事を認めている節がある。
よって大抵の犠牲と苦労はグレディ老保安官に圧し掛かる。
この子役と爺さん二人がかなり上手いため、全くモンパニらしくない雰囲気になってしまう(笑)
いや、もうモンパニなんてやらずに、トラと少年と爺さんのハートフルストーリーにしてしまった方が良かったのではないだろうか?
トラが襲ってくるシーンはほとんどなくて、襲撃後の破損した遺体が残っているだけです。
そのせいか恐怖も迫力も全くない。
トラが出てくるシーンに限って言えば、野生動物のドキュメンタリー映像を観ているのとそんなに変わりがないじゃないか(ノ`Д´)ノ
さらに撮影には本物のトラを使用しているのだがよく見るとこのトラ終始機嫌良さげである。夜襲って来るシーンなんて目がまん丸になっていてじゃれているようにしか見えない。
遊んで欲しいでっかい猫である。
ついでに飛び掛かってくるシーンは、あまりやる気が感じられない。
これで怖がれと言われても無理な話である。
少し話は逸れるが、この作品破損した遺体を妙に気合入れて作っており、その辺の間違った情熱が実にRHI制作っぽい。
そのあたりだけ少々グロイが、それ以外は残酷描写は見られない。
「ワイルド・サヴェージ」:ストーリー展開
ストーリーはありきたりだ。
この手の映画でよくある展開だが、虎が現れた街はお祭りを控えている。
当然の展開だが祭りを中止を進言する保安官と、祭りを強行する偉い人でひと悶着ある。
いつもならお祭りの真っただ中に怪物が現れた酷い事になるのだが、今作ではまつり自体は無事に行われるというグダグダっぷりを見してくれる。
偉い人の息子が保安官で殉職する展開はある。
そして老保安官にトラを殺せと発破をかける偉い人。
余談だが、この偉い人役の爺さんも演技が非常に上手かった。
祭りも無事に開催されたし、いったいどうやってオチつけんのかなぁー(・ε・)
と思ってたらロイ少年と母親と老保安官と元大佐をトラを一箇所に集める強引な展開。
母親はフツ―に殺されて、トラはあっさりと爆殺されて終わる。(゚Д゚≡゚д゚)エッ!?
孤児になったロイ少年は、老保安官夫婦に引き取られて映画は終わる。
全体的にコレジャナイ感が凄い。あとトラはカワイイ。
ついでに爺さん達が演技が無駄に上手くて、却ってそれがこの映画のカオスに拍車をかけていたと思う。
もういっその事、モンパニじゃなくて他のジャンルとして撮った方が良かったんではないか?そんな風に思わせる映画だった。動物系はけっこう撮るのが難しいですね。
緊迫感は、あまりなかったなぁー。
あとは、マスコミの下衆っぷりが、やたらとフィーチャーされてて笑う。
ジムのヒゲ紳士ぶりが素敵な作品。
総評・感想まとめ
総評:♡♡♡♡♡ 5/10
●キャラクター………◎
・キャラは凄くいいと思う。
・モンパニ作品にする必要なくね?
●ストーリー………
・『ジョーズ』のトラバージョンを撮りたかったのだろうか?
・もういっそのこと、少年とトラと爺さんのハートフルストーリーでよくね?
●カメラ・演出とう………
・撮り方がファンタジー過ぎてモンパニ映画としては失敗。
・無駄にリアルな遺〇損壊描写。この情熱を傾ける所がずれているのがRHI制作ぽい。
●怪物……
・直接襲ってくるシーンはほぼ無い。
・トラは本物を使用。よく見ると終始機嫌が良さそうで全く怖くない。じゃれている様で動物好きな人は絶対に笑顔になる。
●その他・印象に残ったところ
・子供目線と大人目線でトラのイメージが全く異なる点。
・爺さん達がダンディー過ぎて、色々とどうでもよくなる映画だった。
・爺さん俳優たちが非常にいい味をだしており、完璧に物語を喰っていた。
●ご購入はこちら↓
コメント
人物や虎はいいのに内容がなさすぎる。管理人様が言うように人間と虎の心の交流のドラマにしたほうがよかったと思う。そういえばアニメ版からくりサーカスの虎の話は丸ごとカットされて残念。
そういえばアニメ版からくりサーカスの虎の話は丸ごとカットされて残念>「からくりサーカス」は読んでないが、同じ作者の「うしおととら」は大好きです。こっちはコミック揃えました。
しかし、昔の名作引っ張り出して、やっつけ気味にするのはちょっと勘弁して欲しいです。