今回紹介する作品は「ゾンビの中心で、愛を叫ぶ」です。
邦題が狙ってますが、通称「ゾン中」でいいのだろうか?
(よくない)
ゾンビ映画なんて飽和気味なんで、タイトルで笑いを取りに来るくらいでいいと思うの。
(アイ~、ウィッシュ~♪フぉ~エヴァ~♪)
目次
作品情報・スタッフ・キャスト
「ゾンビの中心で、愛を叫ぶ」
・製作年:2018年
・製作国:デンマーク/スウェーデン ※R-15・上映時間:95分
・原題:「ZOO」
・監督:アントニオ・スティーブ・トゥブレン
・製作:アレクサンダー・ブロンステッド
・撮影:アンナ・パタラキア
・出演:ゾーイ・タッパー/エド・スペリーアス/アントニア・キャンベル=ヒューズ/ヤン・ベイブート……etc.
予告編
「ゾンビの中心で、愛を叫ぶ」:あらすじ
カレンとジョンの結婚生活は崩壊寸前。一緒にいても刺激もなく、生ける屍のような暮らし。ある日、人々がゾンビ化する伝染病が発生し、外では感染がみるみる拡大。ふたりは感染しないようマンションの部屋に閉じこもり、救助を待つことに。しかし、状況が悪化する中、ゾンビだけじゃなく、食料を狙った強盗や怪しい生存者たちがふたりに襲いかかる。突如訪れたサバイバル生活に刺激され、ふたりの愛は再燃し始める…。
~作品紹介より抜粋~
「ゾンビの中心で、愛を叫ぶ」:感想/ネタバレ有
ゾンビパンデミックが起こった世界で、とある離婚間近の夫婦の絆を描いた作品。
「サバイバル・ラブロマンス」とうたっているが、よくある「ゾンビ物」に「家族の物語」を入れた作品である。
テーマとしては、何度も繰り返し撮られたものなんで、やや食傷気味である。
展開が早い→グダグダで動きがない。
序盤の展開は早い。
ジョン(教師)とカレン(警察官)は、冷めきって離婚間近の夫婦。
別れ話が切り出されそうな雰囲気の中、ゾンビパンデミックが起こる。テレビニュースが伝える謎の伝染病、マンションを横切ってジャンボジェット機が墜落し、感染者が人々を襲い始める。
夫婦喧嘩はひとまず中断し、生き延びるために協力する二人。感染者だらけになったマンションから食料と日用品を集めて籠城の準備をする。さらには、ゾンビに備えて筋トレや格闘技訓練なんかも始める。冷めきった夫婦仲が、ゾンビパンデミックのせいで良好な関係に修復。この辺りの展開もお約束。
展開自体は早いが、画面にゾンビは出てこず、ニュース番組と二人の会話でゾンビパンデミックが起こっている事を表現している。予算の関係か、そういったスタイルなため、画面に動きが少なくて退屈である。
その後も、逃げ込んできた別の夫婦(※・以前にご近所トラブルあり)や、食料狙いの強盗団のエピソード等が挟まるが、終盤まで、たいした動きもドラマもなく、観ていて非常に退屈だ。
描き方が、「夫婦のドラマ」>「ゾンビ」なため、何の映画を観ているか分からなくなる(笑)
さらに、コメディタッチまではいかないが、物語のほとんどを軽いノリが占めているため、シリアスさや、ホラー要素も薄い。
ついでに、住んでいるマンションがゾンビだらけという設定の割には、ゾンビがいたりいなかったりと、脚本の都合のよさが目立つため、どうしても入っていけなかった。
空気を読んで、出て来たり引っ込んだりと、このゾンビたち空気を読む能力に長けている。
ついでに、夫婦そろってお堅い職業についている割には言動がDQNなんで、あんまり感情移入はできなかった。
中盤の、よその夫婦のとのやり取りも、お互いアレなカップル同士のいざこざを見せられるため、うんざりする。ついでに、決着も拍子抜けである。生々しい女の戦いを見せられても不愉快なだけである。
つーか、出て行けよ、お前ら…。
もしかして、移民トラブルを遠回しに描いているのかと思ったが、その割にはあっさりしていた。
夫婦のイニシアチブも奥さんが握っているのが、今風と言えば今風だなぁ……。
テーマ:夫婦の破綻と再構成。
あんまり「籠城もののゾンビ映画」として面白くない本作だが、テーマとしては「子供が望めず、可能性が閉じてしまった夫婦の破綻と再構成」といったところか。
もう二度と子供が望めず、未来の展望が閉じてしまった二人。絶望的な気分に浸っていたけれど、ちょっと視点を変えれば、全く違う明るい未来も見えていたわけで、それに気づかないのもただの偶然、ちょっと疲れていただけみたいな?
隣人トラブルを、変な手段で解決して落ち込んで薬で無理やり寝ていたら、救助を見逃した展開なんて、そういった事が言いたいんじゃないかな、と思ったり思わなかったり。
ただ、個人的には、始終、感情移入できるキャラがいなくて、なんかどうでもよくなる映画だったな~( ̄д ̄)
「ゾンビの中心で」とうたっている割には、ゾンビが出てこない。
なめとんのか?
いい話ふうに絞められてもなぁー。なんだかなぁー……。
まとめ。
ゾンビ映画としてはサッパリ面白くないし、夫婦の絆の再構成を描いた作品としても、それほど新しい視点があるわけでもないから、鑑賞はあんまりお勧めしない。
どうしても気になるなら、旧作になってからでもいいと思うよ。
総評・感想まとめ
総評:♡♡♡ 3/10
●キャラクター………△
・場所も登場人物も限られた密室劇。
・↑あんまり主役夫婦が好きになれなかった。
●ストーリー………△
・動きが少なくて退屈。ラスト20分までがシンドイ。
・メインの夫婦に感情移入できるかどうかで決まる。
●カメラ・演出とう………△
・最低限の撮影技術と機材はある感じ。
・街の風景はイメージです(笑)
●怪物……✖
・「ゾンビの中心で」とうたっている割には、ゾンビが出てこない。
・ゾンビを出さないで、ゾンビ映画を撮る意味不明さ。
●その他・印象に残ったところ
・「何でもする」→いま、何でもするってry…。
・ゾンビ映画なんだから、ゾンビ出そうよ!
・日本語吹き替えが残念。
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