今回紹介する作品は「シャークトパスVSプテラクーダ」です。
目次
作品情報・スタッフ・キャスト
「シャークトパスVSプテラクーダ」
・製作年:2014年 ・製作国:アメリカ
・上映時間:88分 ・原題:「SHARKTOPUS VS PTERACODA」
・監督:ケヴィン・オニール
・製作:ロジャー・コーマン
・出演:ロバート・キャラダイン/マリオ・セアラ/ケイティ・サヴォイ/コナン・オブライエン/
備考:ロバート・キャラダインはデヴィッド・キャラダインの異母弟。
予告編↓
「シャークトパスVSプテラクーダ」:あらすじ
米海軍が生み出した合体生物兵器“シャークトパス”と“プテラクーダ”の対決を描いたパニックアクション。制御を失って暴走を始めた“プテラクーダ”を止めるため、米国防総省は秘密裏に飼育されていた“シャークトパス”に白羽の矢を立てる。
内容(「キネマ旬報社」データベースより抜粋)
「シャークトパスVSプテラクーダ」:感想/ネタバレ有
🏁「イケメンは死なない」
◇「シャークトパス」リメイク第二弾
さてこの作品は、あの問題作『シャークトパス』シリーズ第ニ弾である。
このサメとタコの合体モンスターは、『死神ジョーズ』(邦題『ジョーズ・アタック2』)に初登場した。
‘ホオジロザメ”と”ミズダコ”の特徴を併せ持った恐怖のモンスター…だったはずなのだが、この作品『死神ジョーズ』は、モンスターよりも「事件の度に人間の悪党が延々と人殺しをする」という(訳の分からない)作品だった。
そのため、この折角のハイブリッドモンスターも、残念ながらほとんど出番がなかったのだ。
時は流れ、どういった訳か、あのロジャー・コーマン御大が、このサメとタコのハイブリッドモンスターを、現代に蘇らせた。
それが前作『シャークトパス』です。




「シャークトパス」サーガ、衝撃の第二弾!
本作はその『シャークトパス』シリーズの第二弾。
まぁ、コーマン先生は、予算を回収する為に同じ素材で三作品は撮るんで、予想できた方も多いんじゃないでしょうか?
さて、本作の紹介を始めたいと思う。
開始早々、前作『シャークトパス』のシーンの使い回しから始まる(笑)
そこでまず3分稼ぎます。
さっそく、ロジャー・コーマン監督のお家芸炸裂!(゚∀゚)
前作のラストで倒されたシャークトパスの亡骸が、海に漂っています。
ヒロインが、その亡骸から、シャークトパスの幼体を見つけます。
ヒロイン(生物学者で水族館の飼育員のロレーナ)は、シャークトパスの幼体を持ち帰って育てます。
危険な生物だということは予想出来たので、死んだ魚を与え狩猟本能を目覚めさせない様に育てる徹底ぶり。
ロレーナが、シャークトパスに愛を注いでいる一方で、もう一種類の新たな怪物が目覚めようとしていた。
太古の翼竜をクローニングし、そこにバラクーダの遺伝子を組み込んだ水空両用のモンスター、”プテラクーダ”です。
完璧な制御下に置かれていたはずだが、コントロール装置のエラー(※脚本の都合上)により脱走。
すぐに追跡部隊が派遣されるが、隊長一人を残して全滅してしまう。
そのことに焦ったマッドサイエンティストは、シャークトパスに制御装置を取り付け、プテラクーダを捕えようとする。
しかしながら、案の定シャークトパスの制御装置も故障。二匹のハイブリッドモンスターはそれぞれ勝手に人々を襲い始める……という迷惑極まりないのがだいたいのストーリー。
一応それとは別に、プテラクーダのコントロールを、奪取した工作員の話も絡んでくるが、まぁおまけです。
そもそもロジャー・コーマン作品に、ちゃんとしたストーリーや設定を求める方が間違っている。
いつも通り適当な感じで話が進んで行きます。
そして適当な感じで終わります。
それでもこの作品の売りである、ハイブリッドモンスター同士の戦いは、序盤から最後までけっこうガッツリやってくれるので、その辺は満足できるかと思う。
また、CGもこの手の低予算作品にしては綺麗で滑らかに動きます。
少し思ったのだが、CGがリアルに見えるかどうかって、実は怪物のCGモデリングもさることながら、背景との兼ね合いや、影や埃の付き方といった細かい画像処理をどれだけやるかが重要なのではないだろうか?
ここ数年、アサイラムに代表されるB級映画によるCGモデリングのクオリティは、かなり高くなっている。
モデリングはよくなっているのに、相変わらず嘘くさく見えるのは、この手の低予算・短期製作時間では、どうしても画像処理に、大した時間をかけられないせいだろう。
巨大なモンスターがいるとして、そのモンスターが動くと周囲にどういった影響が出るのか、例えば土埃が舞い上がる、波紋が広がる、地響きがする、怪物の姿が金属面やガラスに映ると言った事、その巨大なモンスターに光がどう当たっているか、そういった細かい事を一切無視しているためにどうしてもCGが浮いてしまうのであろう。
しかし悲しいかな、そこまで細かい調整をするだけの、予算も時間もないのがB級作品。
いや、これはもうこういったデフォルメであって表現なんだ!と納得するしかないですね(笑)
伝説の死亡フラグ:「イケメンは死なない」
さて本作品を代表する台詞が章題。
劇中、暴れまわる二匹の怪物から観光客を逃がすために、ジェットスキーで突っ込むライフセイバーが放った一言である。
このライフセイバー、主人公であるロレーナの恋人ポジションなんだが、ハッキリ言ってただの噛ませ役である。
予告編だと台詞の後に、あっさり首をもがれて死亡自主規制されて退場するが、本編では一応もう少し見せ場がある。
しかし、結果としてロレーナは、前述の追跡部隊の隊長といい雰囲気になってしまう為、噛ませ犬と言いますか、引き立て役になってしまう。
さらに、黒幕のマッドサイエンティストに、死にざまを笑われてしまう悲劇のキャラクター。
そんな彼だが、死ぬ前に放った台詞「イケメンは死なない」によりレジェンドとして名を残す。
「ニコニコ大百科」にもばっちり明記。
また、ネットで「イケメンは死なない」と変換候補に出てくる程度には有名である。
予告編では「イケメンは死なない」→首もぎーっと完璧ギャグにしか見えない。
しかし、本編では、もうちょっと感動的である。
さらに、観光客を逃がすことに成功しているため、全くの無駄死にではない。
まぁ、「詳しく知りたかったら作品を観てくれ!」、としか言いようがないですがね。
その辺を確かめるだけでも、本作には観る価値がある(かなぁ…)
個人的には「おっぱい星人がやっつけてやる!」と、同じくらい印象に残った台詞で大好き。
皆さんも機会があったら、是非とも使ってみて下さい。
「イケメンは死なない」
あ、一応続編もあります↓
あの『スターシップ・トゥルーパーズ』の、キャスパー・ヴァン・ディーンが出てるし観てみてもいいかもしれない。
総評・感想まとめ
総評:♡♡♡♡♡♡ 6/10
●キャラクター………〇
・キャラクターは立ってる。
・死に方はブラックジョーク多め。
●ストーリー………△
・あってないようなもん。
・ノリとその場の思い付きで撮ってそう。
●カメラ・演出とう………〇
・CGは、この手の低予算映画にしては非常に綺麗で滑らかに動く。
・設定・CG・舞台・一部のキャラクターは使い回し。
●怪物……〇
・怪物のキャラクターも立っている上に派手に暴れてくれる。
・シャークトパスとロレーナに、絆があったかどうかはお察し。
●その他・印象に残ったところ
・怪物は派手に暴れまわってくれるので、コストパフォーマンスは高い。
・今日の死亡フラグ🏁のコーナー:「イケメンは死なない」
・続編:『シャークトパスVS狼鯨』もよろしく!
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