長かった梅雨も終わり、いよいよ夏本番となった今日この頃、皆さんいかがお過ごしでしょうか。さて夏にぴったりなジャンルと言えば「サメ映画」ですね(断言)
そんな訳で、今回紹介する作品は「ホワイト・シャーク」です。
夏真っ盛りで暑い日には海に行きたくなる。海と言えば水着美女とサメである。
「水着美女がサメと戦う」そんな分かりやすい作風を、ストレートに2010年代にやるかと言えば……そんな作品です。
目次
作品情報・スタッフ・キャスト
「ホワイト・シャーク」
・製作年:2018年
・製作国:アメリカ
・上映時間:85分
・原題:「FRENZY/SURROUNDED」
・監督:ホセ・モンテシノス
・脚本:グラハム・ウィンター ・撮影:ジョシュ・マース ・音楽:クリストファー・カノ
・出演:オーブリー・レイノルズ/ジーナ・ヴィットーリー/テイラー・ヨルゲンセン/ラネット・タッチェル……etc.
予告編
「ホワイト・シャーク」:あらすじ
エクストリーム動画撮影チームのリンジーたち5人は、危険な取材旅行に出かけた。目指すは立ち入り禁止の海域に浮かぶ、レッド・ロック岩礁。だが目的地寸前で、故障したセスナが墜落。海に投げ出されたリンジーたちは何とか救命ボートに乗りこむが、ホオジロザメの大群に取り囲まれてしまう。通信機を切っていたせいで、救助が来る可能性はゼロ。目の前の岩礁に避難しようとするが、仲間たちは次々とサメの餌食になってゆく…。
~Amazn作品紹介から抜粋~
「動画撮影のために、入っちゃいけない場所にこっそり侵入したら、事故ってサメの群れに襲われました」なんていう、導入部分が現代らしいお話です。
特に巨大なわけでもなく、触手が生えているわけでも、地面を泳ぐわけでもなく、珍しく普通のサメが襲ってくる映画である。
今どきそんなサメ映画で大丈夫か?(末期症状)
全体的に「ロスト・バケーション」を意識した作りになっているが、出来は数段下である。
ヒロインの美女が水着ではなく、ボディアーマーなのも、「ロスト・バケーション」の真似なんだろうな。
「ホワイト・シャーク」:感想/ネタバレ有
さて本作品は、飛んだり炎を吐いたりしない、非常にオードソックスなサメ映画である。サメや溺死とは関係ないどうでもいい修羅場満載の、登場人物のIQが上がったり下がったり、総じて低かったりする、ちょっと懐かしい作りのサメ映画です。
サメ映画の傑作「ロスト・バケーション」を意識した作りパクリをしているが、全体的にクオリティが低い作品。
侵入したとたんエンジントラブルでTO LOVEるな展開。
近年のサメ映画と言えば「頭がたくさんある、竜巻と一緒に飛んでくる、幽霊になって襲ってくる」と、そりゃもうやりたい放題である。
そんな「サメ映画」があふれる中で、本日紹介する「ホワイト・シャーク」は「事故で海に投げ出された若者たちが、サメの大群に襲われる」といった、たいへんシンプルなプロットを元に製作されている。
物語の導入部分が「エクストリーム動画の撮影のために、一般人立ち入り禁止の海域に侵入する」といった現代らしさはあるものの、その後は使い古されたもんだった。
サメが襲ってくる&溺死&飢えといった、かなり厳しいサバイバル条件だが、人間同士のどうでもいい修羅場ばっかり描かれる、変な作品である。
導入部分のスピーディーな展開は面白かったが、その後が、回想シーンばっかりで正直観ていて辛かったです。姉妹同士の嫉妬、修羅場かと思いきや、そんなに修羅場でもなかった、本当ンどうでもいい人間ドラマが描かれる。
なんだか、壮大な茶番だったような気がしないでもない。
サメに一人一人犠牲になっていく間に、「登場人物たちの隠された人間性が明らかになる……」なんて作品なんだが、キャラクター設定をモリモリだった割には、人間ドラマとサバイバルパートが乖離しているように感じてしまい、個人的にはさっぱり共感できなかった。
回想シーンの伏線を全く回収しない、「何か起こりそうで起こらない」映画だった。
「サメよりもドロドロの人間関係が怖い作品」と見せかけて、結局、とくにクズな人間も出てこない。テーマがあるようでない作品。
いや、美人のおねーさんに誘惑されたなら、いっとけ!
こっちはそんなクズな展開を待ってんだよ!
迷惑系ユーチューバーなら、やっとけ!!
なんだか設定や改装の割には、ドラマパートがイマイチだったと思う。その結果、ヒロインが唐突に泣いたり怒ったりする情緒不安定な人に見える。さらにエンディングの展開は、仲間の死を物凄く都合よく解釈している、上昇志向の強い女を通り越して、サイコパスっぽい。
ヒロインが一番ホラーだよ。
「ロスト・バケーション」を意識した作りの割には、ドラマもなく、カタルシスもない。
助けにきた人間が、無様に喰われるところだけ踏襲していた。
ヒロイン<「サメがいるのよ!気を付けて!」
若者<「大丈夫。サメは寄ってこない」
若者喰われる。
なぜなのか?
コントなのか?
鉄板オチである。
サメの出来。ホオジロザメ×3
サメの出来は、綺麗な映像は本物のサメだが、おそらく何かのドキュメンタリー番組の映像を拝借していると思われる。
CGパートのサメの出来は、正直笑ってしまう出来である。
ついでに、サメの倒し方がどれも無理があるものばっかりで笑ってしまう。
特に、クライマックスの酸素ボンベのバルブを壊して、ミサイルのように発射するシーンは、抱腹絶倒ものである。
ナイフを括りつけているからって、あんなに大穴があくか!!
登場人物たちのIQが上がったり下がったりするが、サメの方はシーンにおいて生命力や攻撃力が上がったり下がったりする。
岩をくらったぐらいで死ぬか?
全体的に残念なクオリティーなため、新作でレンタルするのはお勧めしません。基本的に真面目に作ってあるため、アルバトロスが提供している割には、色々と中途半端な印象をぬぐえない。
総評・感想まとめ
総評:♡♡♡♡ 4/10
●キャラクター………
・メインの女優二人は綺麗な人を使っている。話をほぼキャラクター設定の説明に使っているが、映画の出来は残念な出来である。設定がいっぱいある割には人間ドラマが宙に浮いている感じがする。
・色々と大雑把な結果、ヒロインがサイコパスぽく見えてしまう。
●ストーリー………△
・回想がしょっちゅう挟めるため、テンポが悪い。
・キャラクター設定を延々と語っている割には、人間ドラマが弱く感じる。
●カメラ・演出とう………△
・よくも悪くもB級クオリティである。
・サメを倒すアイデアがいい悪いではなく、見せ方説明が悪い気がする。
●怪物……△
・普通のサメ。綺麗な映像はなにかのドキュメンタリー作品のフリー素材かなにかだろう。
・↑出来のいいシーンとそうではないシーンの差が酷い。 ・サメの倒し方には色々と無理がある。
●その他・印象に残ったところ
・わざわざ岩に当たりに来るサメさん。
・設定がモリモリな割には適当に死ぬ登場人物。
・なぜか大穴が空く、酸素ボンベミサイル。
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