今回紹介する作品は「Z BULL ゼット・ブル」です。
キャッチコピーは「エナジードリンク飲んで会社員凶暴化!!」です。
レッドブルではなく、Z BULL(ゼット・ブル)である。
「栄養ドリンク・エナジードリンクの副作用に警鐘を鳴らす」作品である。
(そんな訳ない)
目次
作品情報・スタッフ・キャスト
「Z BULL ゼット・ブル」
・製作年:2018年
・製作国:アメリカ
・上映時間:89分
・原題:「OFFICE UPRISING 」 ・配給会社:アルバトロス
・監督:リン・オーディング
・脚本:イアン・ショア/ピーター・ギャンブル
・出演:ブレントン・スウェイツ/ジェーン・レヴィ/カラン・ソーニ/ザカリ―・リーヴァイ……etc.
予告編
「Z BULL ゼット・ブル」:あらすじ
様々な兵器を生産する軍事大企業アモテック社。そのアモテック社の経理部で働くデズモンドは、リストラ候補にも挙がる冴えないサラリーマン。ある日、デズモンドはいつものように遅刻して出勤するが、社内の様子が何かおかしい。社員たちは、試作品の兵器である集中力強化ドリンク剤「ゾルト」を飲んでいた。しかしそれは失敗作で、社員たちは狂暴化し日頃のうっぷんを晴らすかのように殺し合いを始めていた…。
~内容(「Oricon」データベースより)抜粋~
軍事関連の大企業で起こったバイオハザードを、生き残ったボンクラ社員たちが力を合わせて生き延びる話です。
アメリカ版ブラック会社は、日本のブラック会社とはちょっとベクトルが違う(笑)
「シャムザ!」では正義のヒーローを演じたザカリ―・リーヴァイが、悪役をやっているのだが、かなりマッドで笑ってしまう。
ヒロインは「ドント・ブリーズ」のジェーン・レヴィ。「デッド・プール」でタクシーのあんちゃん役のカラン・ソーニも出てる。
「Z BULL ゼット・ブル」:感想/ネタバレ有
観ていてスカッとするタイプのホラーアクションコメディ映画。ゾンビ映画の「商業主義への批判」を斜め上の角度に進化させたらこんな映画ができた。
「金になればモラルなんて知った事か!」「出世のためなら何をしたっていい。他人の手柄を横取りなんて日常茶飯事」という、商業主義の悪しき側面をブラックユーモア満載で描いている。
スパイシーな社会への批判は観ていて痛快だが、「俺たちの働いている会社も、こんなところあるよね」と気づいたとたん、あんまり笑ってばかりとはいかなくなる。
「エナジードリンク飲んで会社員凶暴化!!」
「24時間働けますか」そんな翌々考えたら、ブラック以外の何物でもないキャッチコピーの栄養ドリンクがあったな。
栄養ドリンク・エナジードリンク片手に、猛烈に働く我々は「企業戦士」ではなく、「ゾンビ戦士」なのかもしれない。
そんな「ゾンビ戦士」ばかりになってしまった会社から、生き残りの社員が脱出する様子を、ドタバタコメディチックに、ただし、アクションは派手に描いているのが本作である。
「ゾンビ戦士」と書いたが、いつものゾンビ物とは、ちょっと違うので注意。
精神的に凶暴化・錯乱しているが、会話もできるし、道具も扱える。ロメロ的な「ノロノロ歩いて、噛まれた人もゾンビになる」を期待すると、がっかりするかもしれない。
アクション自体はド派手で面白い。バトルシーンはかなりいい。
しかし、全体的なノリはコメディである。
話の構成・伏線回収もかなり綺麗にやっている。アルバトロスが配給している作品の割には、豪華な俳優陣で、作品のクオリティも高い。
ブラック会社へのうっぷんがたまっている人は、気晴らしに観てみよう!
……しかし、日本・アメリカ問わず、ブラック会社なんて碌なもんじゃない。この映画の最後みたいになればいいのに(笑)
総評・感想まとめ
総評:♡♡♡♡♡♡♡ 7/10
●キャラクター………◎
・キャラ立ちは半端ない。特に敵役のザカリ―・リーヴァイがよかった。
・B級映画にしては豪華なメンバーが出ている。
●ストーリー………◎
・ゆる~いコメディタッチかと思いきや、メリハリがあり、テンポもいい。
・伏線の貼り方・回収もうまい。 ・全編にわたってブラックな笑いが多い。
●カメラ・演出とう………〇
・B級映画にしてはかなり綺麗。
・クオリティ的には映画館でやっても大丈夫なくらい。
●怪物……〇
・「走るゾンビ」の亜種みたいなものだろうか?
・凶暴なブラック会社そのものである。
●その他・印象に残ったところ
・よくよく考えたら登場人物にまともな人がいない作品。
・外見はヘッポコだが、性能は凶悪なパワードスーツ。
・経理の力ってスゲー!!
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