「ホワイト・スペース」紹介&感想 ~もしも「白鯨」がスペースオペラになったら~

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怪物映画

今回紹介する作品は「ホワイト・スペース」です。

低予算ながら、かなり見ごたえのあるSF映画です。

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作品情報・スタッフ・キャスト

ホワイト・スペース
製作年:2018年  
製作国:アメリカ/ハンガリー合作  
上映時間:94分 
原題:「BEYOND WHITE SPACE」

監督:ケン・ロクスマンディ
製作:マーク・ノイバウアー  ・撮影:トム・クランシー
出演:ホルト・マッキャラニー/ジョッコ・シムズ/デイブ・シェリダン/ズライ・エナオ……etc.

※監督は他の作品があんまり出てこない。出演者は映画紹介サイトで調べると、ちょくちょく観た作品が出てくるが、正直「ああ、あの作品のあの役か」浮かんでこない人ばかりだ

ちなみにホルト・マッキャラニー「エイリアン3」「モンスター・トラック」ズライ・エナオ「グリズリー・パーク」デイブ・シェリダン「ウォーキング・ゾンビランド」といった感じだ。

う~ん、出てたかなぁ……

モンスター映画は、だいたい観たはずなんだけどなぁー(笑)

予告編

 

「ホワイト・スペース」:あらすじ

「西暦2156年。地球上の食糧は枯渇し、人類は地球外生命体を新たな食料源として生活していた。「食料」を捕獲するため惑星間漁船の船長リチャードは、謎の空間≪ホワイトスペース≫に生息する伝説のドラゴン型エイリアン“天龍”に父親を殺された過去を持っていた。復讐のため天龍捕獲に挑むリチャードだったが、龍の体内に生息する寄生虫が船内に侵入。クルーの体を乗っ取り、次々と仲間たちを襲い始めるのだった…。」

~Amazonの商品説明より抜粋~

 

ストーリーと、船の名前から察するに「白鯨」が元ネタか?

「空挺ドラゴンズ」という漫画があるんだが、なんとなく似ている。巨大な「龍」を捕鯨のごとく狩るあたりが似ている。

かなり色んな要素が混ざった作品だが、思ったよりも面白かった。B級SF映画の中ではあたりの部類に入ると思う。SFエンタメ作品は、科学的な設定がどうのこうのなんて細かい事は言わずに、これぐらい荒唐無稽であるべきかもしれない。

ちなみに「天龍」が劇中では「テンロン」ど発言されていた。

プロレスラーの天龍 源一郎(てんりゅう げんいちろう)を思い浮かべたのは、僕だけでいい。

ついでに、くりぃむしちゅーの有田のモノマネが頭に浮かんできたのも、僕だけでいい。

しかし、なんでリンクを貼ってるんだろう?、僕は?

「天龍 源一郎なら、多分この怪獣と戦えるなぁ……」と思いながら観ていたのは秘密だ(笑)

そうなると、宇宙空間でもパンイチなんすかね?

「ホワイト・スペース」:感想/ネタバレ有

「う~ん…出ない…」と、まるで頑固な便秘に悩まされる人みたいな台詞だが、ここ数か月、B級モンスター映画がリリースされていない「シャークネード」シリーズが完結し、サメ映画ブームにも一息ついたせいか、はたまたアサイラム・アルバトロスがやる気がないせいか、とにかく出ない。

そんな中、本作「ホワイト・スペース」は久しぶりに”エイリアン”だとか”モンスター””寄生虫”なんて素敵ワードが並んでいる作品である。

パッケージ裏のあらすじ欄を見る限り、ちょっとばかし荒唐無稽すぎる気もするが、ともかく「B級モンスター成分」が足りていない管理人にとっては、まさに※死活問題。あんまりえり好みはできないのである。

(※アルバトロス中毒患者、略して”アル中”である)

そんな訳で、本作を借りてきたら、思ったよりも面白かったので紹介する

「白鯨」Ver.宇宙。お腹いっぱいのスペースオペラ

本作のあらすじは、「舞台は西暦2156年。地球の食糧は枯渇し、人類は宇宙区間に生息するエイリアンを捕まえて食糧にしている。主人公のリチャードは、宇宙の漁師。荒くれものを従えて深宇宙の彼方までエイリアンを捕獲しにいくタフガイだが、父親を殺した「天龍」(テンロン)を復讐のため探していた」、というもの。

「巨大な生物に復讐を誓う」、船の名前が“エセックス号”と、多分元ネタはメルビル「白鯨」と思われる。
この「天龍」が、絶滅危惧種の鯨みたいな扱いで、宇宙空間で確認される超常現象“ホワイト・スペース”の「守護者」=「神」みたいな扱いである。
弟と仲間に黙って、天龍の生息域まで出張ってきた主人公と、とある理由から“ホワイト・スペース”に行きたいヒロインというのが、メインストーリーだが、それに加えて「主人公をつけ狙う宇宙海賊」、「龍涎香に潜む凶悪な寄生生物」「個性的な乗組員の人間関係」「不倫と、まぁ、色んな要素が詰まった作品である。

B級作品に多い「色んな要素をたっぷり詰め込んだ上で全部ぶん投げました」という作品ではなく、かなり上手く伏線・設定を回収した作品だと思う。

色んな要素を回収しながら、本筋の「巨大生物とガチンコバトル」も描いており、思った以上にお腹いっぱいになる作品です。

ついでに、所々出てくる「宇宙時代の神話」のように、SF的な科学技術が実現しても、人間は「神話」から逃れられないみたいなエピソード。この辺の描き方が切ないんだ。

けっきょく人類は「そこに行けば救われる」みたいな”ガンダーラ精神”がないとやっていけない生物なのかもしれない。

この映画の登場人物は、パワードスーツや小型宇宙艇を操縦する時にヘルメットや気密服を着ないフィクションだと割り切って、ビジュアル優先なんだろうけど、実際、どんな産業も利益優先・効率優先で「安全基準」が無視されていることが、往々にしてあるから、もしかしたらこれくらい人命を軽視しないと、誰でも宇宙に行ける未来はやってこないのかもしれない。そんな事をふと思った。

掘り出し物、良作B級映画。

本作品のいいところは、①キャラクターの描き方が上手い、②画の撮り方が上手い、の二つだと思う。

まずは①のキャラクターの描き方から

冒頭、訳ありヒロインが“エセックス号”に乗り込んでくる。その際に、乗組員たちがざざっと話しかけてくるのだが、そのシーンで、それぞれのキャラクターの個性を描いている。

例えば、ヒロイン(例によって肉感的な美人)がやってきてにやけている男性クルーに対して、とある女性キャラクターが言う台詞「尻軽なの?」→その後のキャラクターの資料で、「軍にいたころ複数の上官と関係を持ち退役。後に操縦士の資格をとる」みたいに、「まずキャラクターの特徴・設定・スキルを描く」その後に「ヒロインが入手した各人物の資料として、各キャラクターの経歴・スキルをテキストで説明」の二段構えで、一瞬でキャラクターの役割・性格が・人間関係が把握できる。

それが流れるような感じで、あんまり説明臭くないところに、作り手のセンスを感じる

B級映画とは思えない力量、いや、映画の登場キャラクター紹介としては、一つのお手本のような感じだった。

序盤に謎のカンフーシーンがあるのも笑う。

 

次に②の画の撮り方について。

本作品は宇宙空間において、巨大生物や宇宙船といった、スケールのあるものを撮っている。暗い宇宙空間に散らばる、隕石の欠片・スペースデブリ等の使い方が上手く、スケール間を表現。さらに一定の質量をもった物体が、移動する様を描くのに成功している
ちゃんと奥行きや、距離感を表現して、さらには単調にならず、ついでにごちゃごちゃして見にくい感じにもならない。

何を撮りたいのかハッキリしていて、観ていてストレスがない。

画の撮り方に、かなりセンスを感じる

SF的なギミックに関しても、かなり「分かってる」よこの監督。

誰か、この監督にちゃんとした予算の作品を撮らせてあげて下さい。

久しぶりに、掘り出し物を見つけたと思ったら「未体験ゾーンの映画たち」で紹介された作品らしい。なるほど。この「未体験ゾーンの映画たち」で紹介される作品は、マイナー作品ながら出来のいい作品が多いです。

画の撮り方がかなりカッコイイので、B級映画もいける口の人は、是非観て欲しい作品です

まぁ、騙されたと思って観て欲しい。

 

 

総評・感想まとめ

総評:♡♡♡♡♡♡ 6/10
キャラクター………◎
・キャラクターがたっている上に、紹介がうまい。
・キャラクター同士の対比が鮮やかである。

ストーリー………〇
・色んな要素を上手くまとめていた。
・各キャラクターの対比エピソード、物語の締め方が上手。

カメラ・演出とう………◎
・低予算のため、特撮はチープだが、画の撮りかたはセンスを感じる。
・監督にだれか資金をあげて欲しい。  

・しかし、このまま良質なB級映画を撮り続けるのもありだな……。

怪物……〇
・巨大モンスターの描き方がうまい。
・「モンスターハンター」のナバルデウスにそっくり(笑)

 

その他・印象に残ったところ
・意外な良作。久々のあたりB級作品。
・映像の撮り方がかっこいい。
・こういったごちゃまぜの世界観好き。

 

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