今回紹介する作品はこれ↓
「頭がたくさんあるサメが出たらおもろいやろ」
、のコンセプトで作られた出オチ映画も本作で3本目!
『ダブルヘッド・ジョーズ』のレビューは→こちら←
『トリプルヘッド・ジョーズ』のレビューは→こちら←
目次
作品情報・スタッフ・キャスト
製作年:2017年 製作国:アメリカ
上映時間:90分 原題:「5 HEAD SHARK ATTACK」
監督:ニコ・デ・レオン
製作:デヴィッド・リマゥイー
出演:クリス・ブルーノ/ニッキー・ハワード/リンジー・ソーヤー/ジェフリー・ホースマン…etc.
備考:俳優の演技が適当。と言うよりは演技指導がいい加減なのではないか?と気づいた。
※以下、『ファイブヘッド・ジョーズ』ネタバレ注意↓
予告編
「ファイブヘッド・ジョーズ」:あらすじ
観光客で賑わうプエルトリコのパロミノス島で、観光客がサメに襲われたという通報が入る。
血だらけの現場に残さてたカメラには、頭が複数あるサメの姿が映っていた。
スターリング警部は、水族館職員のヨー博士に捜査の協力を要請する。
しかし、複数の頭を持つサメの犠牲者が次々に出てしまい……。
「ファイブヘッド・ジョーズ」:感想/ネタバレ有
さて出オチ作品の「多頭鮫」シリーズも本作で3本目である。前作は「トリプルヘッド・ジョーズ」だったのに今回は”ファイブ”である。
「”フォー”はどうした?」と言いたくなるが、その辺はちゃんと回収される。
別に「伏線がスゲー!」てな作品ではなく、掛け値なしのバカ映画なんだが、このタイトル回収の力技は個人的に大好きだ(笑)
毎回環境破壊が原因で突然変異の多頭鮫が誕生。そのため主人公は生物学者一行と決まっているらしい。
これがファイブヘッド・ジョーズだ!
本作の流れ。
まずは多頭鮫の紹介も兼ねて、お色気美女が喰われる。
↓
「鮫に人が襲われたらしい」という通報を受けた警察が、現場に急行。
その一行が残したカメラに頭が四つある巨大鮫が映っている。
「なんじゃこりゃ!」
↓
警察官、近くの水族館の生物学者にその写真を持ち込んで意見を聞く。
生物学者も首をかしげる。
↓
その写真はフェイクじゃないかと答えつつ、水族館のお偉いさんは<多頭鮫>の捕獲を目論む。
ヒロインのヨー博士は多頭鮫捕獲に反対するが、お偉いさんに
①水族館の経営がかんばしくないこと
②「環境破壊で生まれた生物を研究する事は意義のある事だ」
、二点で説得されて承諾する。
↓
水族館職員一行(ヨー博士、お偉いさん、生物学者の卵の若手職員達)、ヨー博士の知り合いの船乗りに協力してもらい多頭鮫(フォー・ヘッド・ジョーズ)の捕獲に乗り出す。
↓
案の定、フォー・ヘッド・ジョーズは人知を超えた生物で捕獲は失敗。
犠牲者が出る。
当初は「あいつの死を無駄にするな」
、みたいなノリだったお偉いさんも、徐々に
「あ、こいつはヤベー!殺さなきゃ(使命感)」
、となっていき、フォー・ヘッド・ジョーズを抹殺する流れになる。
↓
フォー・ヘッド・ジョーズ、尻尾が頭になって<ファイブ・ヘッド・ジョーズ>に変形(トランスフォーム)する。
ザトウクジラを襲って食べる(半分くらい食べ残す、ちゃんと全部喰え!)
ヘリを落としたりする。
↓
ここで突如として野生のイルカが、超音波とタックルでサメを追っ払う習性を紹介。
その音波を利用してファイブ・ヘッド・ジョーズを追い込んで爆殺しようという話になる。
↓
なんやかんやあって犠牲者でる。
お偉いさんはやっぱり喰われる。
刑事の助手も喰われる。
ファイブ・ヘッド・ジョーズは物凄くあっさり爆殺される。
↓
ヨー博士と船乗り、熱いkissをして物語は幕を閉じる。
正直な感想として、今までのシリーズで一番退屈に感じた
アサイラムクオリティの微妙なCGは時代の流れとして、本作が一番綺麗だがセールスポイントしては弱い。
①『ダブル・ヘッド・ジョーズ』にあった「頭の数と犠牲者が一緒」「逃げ場のない沈みゆく島、船」、「あのカルメン・エレクトラが出てる」
②『トリプル・ヘッド・ジョーズ』の
「犠牲者大サービス」「無線にダニートレホが間違ってでるサプライズ」、「沈みゆく海洋実験場センター、沈みゆく大型観光船」
、みたいな分かりやすい見せ場・セールスポイントがないんですよ。
一応「ザトウクジラと戦う」「ヘリを落とす」がありますが、どちらも10秒くらいで終わってしまうため<分かりやすい見せ場>としては弱いです。
ついでにパッケージに記された「変形(トランスフォーム)」も前作の『トリプル・ヘッド・ジョーズ』でやってしまっている為、いまいちインパクトに欠ける。
まぁ、5番目の頭が尾ひれの場所にあるので
「この頭だけ脳しんとうの危険性があって不満が溜まりそうだぁー」
、と思いながら観てた。
後は、本作では歴代の名作サメ映画のパロディは見られなかったです。
「ファイブ・ヘッド」の名前のインパクトの割には、全体的に薄味だったような気がします。
そろそろ限界です。
そもそもこのシリーズが、
「頭がたくさんあるサメが襲ってくる映画あったら面白いやろ」
、という最初の5分くらいで飽きてもおかしくないコンセプトで製作されているわけだ。
そう考えると一作目の『ダブル・ヘッド・ジョーズ』はそれなりに頑張っていたのだろう。
「頭が二つだから犠牲者も二人づつでええやろ」
、のノリを最後までやってたのは、実は凄いことだったんだ。
それ+「船は故障中で、避難したサンゴ島は徐々に沈んで行く=逃げ場なし」でけっこうツボを押さえた作りだったんだな。
続いて作られた『トリプル・ヘッド・ジョーズ』は犠牲者が3人づつなんて制約はさっさと無視してのボディ・カウントムービーとして開き直っていたのが良かったのだろう。
(あとダニー・トレホがいかにもダニー・トレホな役割で出てたこと)
本作は過去二作品に比べて犠牲者が少ない。
さらに「沈みゆく〇〇」といった緊張感を伴うシーンもない。
その上妙に場面の切り替えも多く、全体的になんとなく進行して、なんとなく終わった感が強かった。
もうそろそろテコ入れするか、シリーズを終了させた方がいいと思う。
なんとなく、このままシリーズを続けると
●総評:E
●キャラクター………△、相変わらず無駄にキャラクターが多い。今回は有名なキャストは出ていない。
●ストーリー…………△、相変わらず無いに等しい。申し訳程度のテーマで「自然破壊」があるため、今回も主役は生物学者一行であるが、正直マンネリもいいとこである。
●怪物…………………〇、出オチネタで3作目まで引っ張る度胸は買う。相変わらず無駄にデカい。本作ではクジラと戦い、ヘリを落とす。頭が増えるネタは前作『トリプルヘッド・ジョーズ』でやっている為目新しさはない。もう次は触手を生やすとこまで来てる(笑)
●そろそろマンネリ化しているため、次回作は『シャークネード2』→『シャークネード3』ぐらいのテコ入れが必要である。
●CGはちょっとづつ綺麗になっている(ような気がするが、セールスポイントではない)
●クジラと戦うシーンと、ヘリを落とすシーンは良かった。
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