今回紹介する作品は「ディープ・ブルー2」です。
なんだか、サメ映画の感想が続いてますね♪
目次
作品情報・スタッフ・キャスト
「ディープ・ブルー2」
・製作年:2018年
・製作国:アメリカ
・上映時間:94分
・原題:「DEEP BLUE SEE 2」
・監督:ダリン・スコット
・製作:トム・ケニストン
・出演:ダニエル・サブレ/ロブ・メイズ/マイケル・ビーチ……etc.
前作よりも大幅にスケールダウン。
製作は南アフリカのスタジオ。前作に比べ、ほぼ無名なキャストばかりである。
予告編
「ディープ・ブルー2」:あらすじ
「遺伝子操作されたサメを用いた”アクアティカ計画”が失敗してから19年後。巨大製薬会社が、鮫を使った遺伝子操作実験を再開する。
しかし、またしてもサメが逃げ出してしまう。海中基地は巨大な餌場と化す…」
「ディープ・ブルー2」:感想/ネタバレ有
本作は『ディープ・ブルー』の正当な続編を謳っている。
それなのに、特になんらかの設定上繋がりも無く、前作のキャラクターが出て来るわけでもない。
そもそも、物語の根幹をなす研究自体、前作の研究とは似ているが全く異なる物である。
なによりも、前作と全く同じプロット、似たようなキャラクターで、続編を作る意味が分からない。
したがって、続編というよりは、「低予算のパチモン映画」の様に感じる。
オフィシャルな続編なのに「パチモン映画」のクオリティだ。
本家に比べるとどうしても見劣りする。
無名なキャストばかりで、一作目と比べると、明らかに格落ちしている。
特に、悪役である科学者の金持ちは、黒人のキャスティングでサミュエル・L・ジャクソンを意識しているのが見て取れる。
しかも、相手がサミュエル・L・ジャクソンでは完全に負けている。
お薬をキメるシーンは、映像的に面白かった。
ついでに、ヒロインに関しては、露骨な着替えシーンやわざとらしい胸チラが多く、かなり安っぽくなっている。
オッパイに関しては大歓迎なんだが(おいっ!)、露骨なお色気描写は、シリアスな作品の雰囲気とは合わない。
怪物シャークの設定だけは面白い。マイナーな”オオメジロザメ”を使っているのと、子鮫のアイデアまでは良かった。しかし、どちらもイマイチ活かせていない。
CGに関しては、20年の月日により技術力が、大幅アップでプラス。
だが、低予算のせいでクオリティが下がっている。
その結果、20年前の作品より、総じてクオリティが低下している。
それでも、アサイラム系に比べれば綺麗だと思う。
色々と不満の多い作品だったなぁ……。
あの名作「ディープ・ブルー」の続編? ん? いつものパチもんじゃねーか!
さて本作は、あの名作『ディープ・ブルー』の正当な続編である。いつものパチモン作品かと思いきや、ちゃんとした続編である。配給もワーナーブラザーズ。
(↓名作と名高い一作目↓観賞してない人は、一度観てみるのを進める)
しかし、映画館スルーのビデオリリース作品と、一抹の不安がよぎる。
残念ながら、その不安は的中してしまう。
本作は、一作目と全く同じプロットと、似たようなキャラクターで構成されている。
●プロット:
「海上・海中に作られた極秘研究所。そこでは、ある医療品の為の研究が遺伝子操作されたサメを使って実験されていた。
ある日、不注意から強化されたサメが逃げ出して、施設を攻撃。生存者はサメの襲撃に怯えながら、沈みゆく施設から脱出する」
●キャラクター:
・ヒロインの美人科学者。
・↑相手役のハンサムなタフガイ。サメの飼育員で施設の安全管理担当。
・金持ちのインテリ黒人(年配)。研究・施設の出資者でエゴイスティックな性格。
・アジア人の青年。↓と新婚で登場。科学者。
・アジア人の女性。科学者↑とは夫婦。
・サメの飼育員のヒゲモジャ。
・金持ち黒人のお抱え弁護士の男。
・施設のハイテク担当のオタク青年。お調子者。
ここまで、一作目とほとんど同じ。プロットと、メインキャラクターがほぼ一緒。
ほとんどの場合、モンスター映画の続編って、モンスター自体は同じだが、プロットや、登場キャラクターの造形は変えてくるものである。
登場キャラクターの一部や、用語を劇中に小出しにするが、まず間違っても同じプロット、同じような登場キャラクターは、採用しない事が多い。
それなのに、本作はほぼ同じである。
続編と言うよりは、一作目のリメイクみたいな作品である。
ただし、一作目よりも出来が悪いから、なんとも残念な気持ちになる。
「有名作品とほとんど同じプロット・キャラクターで一本撮る」
それ、なんてアサイラry…
子鮫反省会
本作の一番の戦犯。子鮫。
今回採用されたサメは”オオメジロザメ”。獲物に体当たりして、気絶させてから喰らう習性を持つ。
案の定、その体当たり・頭突きが、ほとんど出番無く終わるのは、勿論のこと、さらなる失敗を仕出かしてしまう。
群れのボスの雌が妊娠していた。サンプル採取用の固定器具から逃げ出し、着水したショックで出産。
(その辺の流れも一作目を踏襲)
その結果、小さな子鮫が、ピラニアの様に襲って来る、展開が起こる。
そのアイデア自体は良かったのだが、なんにしろ犠牲者のほとんどが、子鮫オンリーなのはいただけない。
実に、犠牲者6人のうち4人が子鮫にやられる。
「あ…ありのまま今起こった事を話すぜ!俺は今まで、サメ映画を観てたつもりが、いつの間にかピラニア映画を観てたんだ。何を言っているのか分からねーと思うが、俺も何を観ていたのか分らなかった…。」
ピラニア映画を観るのなら、はなっから『ピラニア・シャーク』『ピラニア3D』でも観るわ!
サメ映画の醍醐味は何と言っても、人を一口で喰ってしまう巨大鮫だ。
ちっちゃい奴がワチャワチャ襲って来るのは期待してない。
『ディープ・ブルー』の何が受けたかと言えば、「水没した狭い建物内で、巨大サメに襲われる」要素が大きい。狭い空間いっぱいに、大きな奴が迫ってくる恐怖が、画ずらとして最高に面白いのだ。
一作目と違う路線に生きたいのは、分かるが、それならば親鮫と子鮫が協力して襲って来る展開をやればよかったのに。
メインは親鮫で、子鮫は、親が入ってこれない狭い空間に、誘導ミサイルの様に追尾してくるとか、いくらでもやりようがあったと思う。
設定がイマイチいかせてなくて、残念だ。
もしくは、開き直って数千匹単位で襲ってきたら、あるいは……ん?それ『ピラニア・シャーク』じゃ…。
その他にいいたい事は、シリアスな作品なのに、設定を回収しないで終わった事かな。
劇中「オオメジロザメは凶暴で予測不可能な行動をとる。絶対に調教は不可能だ」、みたいな事を言っていたが、それが伏線かと思ったら、そんな事は無かったぜ!
成体のサメが5匹出て来るが、かなりいい加減に処理される。
というか、ぶん投げた感じ(ノ`Д´)ノ
全体的に、設定やキャラクターが前作に比べて薄っぺらいのも、大いにマイナスポイントだと思う。
なんにしろ、サメ映画(アサイラムクオリティ)と比べたら、面白い部類の作品かもしれないが、あの名作『ディープ・ブルー』の続編を名乗るには、力不足な作品だ。
正直、かなり不満が残る作品。
それとも『U.M.Aレイク・プラシッド』『アナコンダ』路線の「出す度に変な方向にすすむ」路線に切り替えていくのだろうか?
総評・感想まとめ
総評:♡♡♡♡♡ 5/10
●キャラクター………〇
・無名なキャストばかりで、一作目と比べると、明らかに格落ちしている。
・特に、富豪の黒人はサミュエル・L・ジャクソンを意識しているのだろうが、相手が悪すぎる。
・ヒロインの取って付けたようなお色気シーンはいらない。
・しかし、オッパイだけはありがたく拝んでおく(/ω\)
●ストーリー………△
・本作で一番疑問な事は、なぜ前作と全く同じにしたかということ。
・ただのスケールダウンした焼き直しなんて誰も望んでいないと思う。
●カメラ・演出とう………〇
・アサイラム系に比べたら綺麗。
・それでも、前作に比べて予算がないため、全体的にチープな映像だ。残念。
●怪物……〇
・アサイラム等の、本当に低予算な怪物映画に比べれば、丁寧に作ってあると思う。
・しかし、設定がほぼ活かされていない。 ・子鮫は正直微妙だと思う。
●雑多な感想
アサイラム系に比べたらクオリティ高め。
・しかし、『ディープ・ブルー』の正統派続編を名乗るのは、力不足である。
・子鮫の出番が多すぎ。もはや『ピラニア3D』である。
・ヒロインのオッパイは勝ってた。
・面白黒人は出て来ない。
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