本日紹介する映画は「MEGARODON ザ・メガロドン」です。
……パッケージの戦艦を丸のみに出来る大きさなのは、さすがに大げさすぎだろ。
しかるべき機関(※JARO)に通報した方がいいかもしれんが、そういう芸風だからなぁー……。
このパッケージデザインのやっつけぷりが、正直たまんねーぜ ( ゚∀゚)
目次
作品データー・スタッフ・キャスト
「MEGARODON ザ・メガロドン」
製作年:2018年 製作国:アメリカ
上映時間:86分 原題:「MEGARODON」
監督:ジェームズ・トーマス
製作:デヴィッド・リマゥイー
出演:マイケル・マドセン/ドミニク・ペース/キャロライン・ハリス/エゴ・ミティカス
※アサイラム映画。
予告編
「MEGARODON ザ・メガロドン」:あらすじ
「アメリカ海軍が、ハワイ沖で沈没した潜水艦を発見する。
生存者救出の為に、潜水艇で向かったリンチ中佐は、巨大な”何か”に襲撃される。
それは太古に絶滅したはずの巨大鮫「メガロドン」だった。
太古の地球の海を支配した怪物と、人類の戦いの火ぶたが切って落とされた!」
どこかで見たようなストーリーだが、「MEG ザ・モンスター」の公開に合わせてアサイラムがテキトーに製作した作品なんで、仕方がない。メインキャラクターも、ジェイソン・ステイサムを(髪型だけ)意識している。
「MEGARODON ザ・メガロドン」:感想/ネタバレ有
さて『ジュラシック・ワールド 炎の王国』を超えるブロックバスター作品として、
『MEG ザ・モンスター』が公開されたのは記憶に新しい。
サメ映画が久しぶりに劇場公開されるとあって、張り切っている奴がここにもいた。そうあのアサイラムだ。
元ネタ作品が”セクシーなハゲ”ことジェイソン・ステイサム主演、女優のリー・ビンビンが大活躍すると聞きつけたのであろう。
ということで「なんでもいいからハゲを活躍させろ」&「女性を活躍させろ」、というコンセプトで作られたのが本作である。(※管理人の偏見です)
似せる気がないと言うか、性別と髪型しか合ってないないって、ギャグだろう、それ……。
巨大鮫メガロドンよりも、ロシア軍メイン。
そんなこんなで作られた本作だが、アサイラム作品らしくあんまり怪物が出て来ない。
いつものごとく、なんとなく古代の怪物が復活するが、本編はメガロドンそっちのけでアメリカ海軍とロシア海軍の争いが描かれる。
しかも、大規模な艦隊戦ではなく、一隻の艦船の中で行われる追っかけっこがメイン。ついでに、バストアップ、フェイスアップの登場人物達がどうでもいい事で延々と内輪もめする。いつものことだが、本当に省エネ仕様の撮り方だ。
さらに、後半無駄に熱い「兵士達の絆の物語」が始まってしまい、ますます何の映画か分からなくなる。
まぁ、いつものアサイラム映画です。
ストーリーはあってないようなもんで、ロシアの潜水艦がアメリカの領海内で秘密工作の為に海底をウロウロしていたら、メガロドンが登場。本当にさも当然の様に出て来ます。
↓
襲われる&座礁。
↓
しかたな~くアメリカ海軍が助けに行く。『MEG・ザ・モンスター』とは違うのは、助けに行くのがセクシーハゲマッチョではなく、黒人女性士官のリンチ中佐。
小型潜水艇のセットが何かの使い回しなのかは知らないが、妙に広々としているのが笑いを誘う。
↓
助けたはいいが、アメリカ海軍も何かに襲撃される。命からがら浮上する。
ハゲ隊長:「貴様!何を企んでいた!」
ロシア軍司令:「私はサメがすきなんだ、ニチャ…」(…すっとぼけ)
ハゲ隊長:「あの怪物の正体をさぐれ!」(無茶振り)
女性兵士:「あのメガロドンです」(有能)
「あのメガロドンです」の「あの」の部分がツボにハマってしょうがない。「あの」ってなんだよw
女性の活躍パートは、先に上げた黒人女性のリンチと、アジア系のチェンの二人に分かれる。
リンチが実質的にヒロインなのに対して、チェンの方は基本的に画面の隅っこの方に映っているだけなんだが、要所要所で
①怪物の正体を暴く。
②その辺の適当な材料で爆弾&遠隔装置を作る。
③メガロドンとの戦いで失われた遠隔装置を、乏しい資材でもう一個作る。
、等の地味にいい仕事をする。
いつもの事なんだが、デウス・エクス・マキナを適当なキャラクターに背負わせ過ぎである。
メガロドンとイマイチやる気の感じられないバトルを演じつつ、ロシア海捕虜の尋問も行っていたのだが、案の定脱走。ここからロシア人による『沈黙の戦艦』パートが始まる。
ロシア人艦長がセガール並みに強いと言うよりは、警備がいい加減なのがいけない。
ロシア人艦長が脱走したと同時に、メガロドンも空気を読んで襲撃してくる。
その際の戦闘シーンは、本作で一番クールなシーンなのでかぶりついて観よう!
アサイラム名物「怪獣に豆鉄砲」だが、怪物に銃撃戦を、仕掛けるシーンは単純に見ごたえがある。
その後に始まるハゲ隊長の演説シーンは、いい場面なんで必見。
ストーリーと全く関係ない話だが、演説開始のシーンを、画面をよく見るとイルカが泳いでいるのが分かる。
うん、和むわ。大きなサメが、近くにいる説得力が皆無になるがな!
後は、マイケル・マドセンが、あんまり出て来なかった割には、いいところを持っていく事かなー。
—以上だ。
どうしていつもメガロドンは空気なのか?
太古の地球の海を支配していた怪物メガロドン。
全長が20メートル以上あったと言われている怪物だ。
本来ならサメ映画のスターを張ってもいいはずの逸材なのに何故か映画では扱いが酷い。
(↑出番がほとんどない。カーチェイスメイン)
(↑相手がステイサム)
(↑ブレッド・ケリー監督。Z級映画として一部のマニアからある意味絶賛されている)
本作品でも「メガロドンは報われない」の伝統を守っており、必然的に
米軍VSロシア軍>メガロドン
、となる。
艦内で米兵とロシア兵が、膠着状態になった瞬間にやってきて話を回転させる役割を担う。
ほぼ舞台装置としての機能しかなく、笑える。
怪物のCGに関しては、予告編に使われているシーンは綺麗だが、それ以外のシーンはイマイチ。
大きさもシーンによって毎回違う気がする。
また、本作では、船ごと喰われるキャラクターはいる、さらにロシア兵にやられる奴らも多数いるが、どういったわけか海に落ちて喰われる人間はいない。
本家の『MEG・ザ・モンスター』に倣ったのかしらないが、残酷描写は一切ない。
喰われて血が出るのは、クジラだけです。
(予告編にもある、どこかで見たようなシーン)
そんな訳で『ジョーズ』のようなハラハラドキドキするホラー展開も無い。
う~ん、よくよく考えてみたら、ホラー展開やっているサメ映画って『ジョーズ』と『ディープ・ブルー』ぐらいだよな……。
いつの間にか「サメ映画は笑って観るものだ」に変化していたようだ。
これといってメガロドンが出て来る映画ではないが、後半のハゲ艦長の演説からの最後の決戦シーンは熱い。
その他にも、画面の隅っこに映っているモブキャラが、サラっととんでもない活躍をするので、その辺りに注目して楽しめばいいかなー(・∀・)
後は、イルカ(笑)
感想は以上だ。
総評・感想まとめ
●総評:D
●後半の演説からの展開は熱い。
●メガロドンは空気。
●観終わった頃にはハゲ隊長役のドミニク・ペースが好きになっている人多数。
●「フーヤー!」という掛け声を使ってみたくなる。
●「—以上だ」という台詞も使いたくなる。
●キャラクター………◎、キャラクターは非常に良かった。
●ストーリー…………〇、相変わらず合ってないようなもんで、かなり無茶苦茶なんだが、何故か感動した。特に後半始まる熱いドラマは露骨だと分かっていてもいい。
●怪物…………………△、予告編に使われているシーンのCGはいい。
しかし、その他の出来はお察しである。
そもそも出番がない。メガロドンっていつもこう!
出番がない割には、空気を読んで登場してくれるあたり根はいい奴なんだと思う。
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