今回紹介する作品は「シャーク・プリズン 鮫地獄女囚大脱獄」です。
目次
作品情報・スタッフ・キャスト
「シャーク・プリズン 鮫地獄女囚大脱獄」
・製作年:2015年
・製作国:アメリカ
・上映時間:84分
・原題:「SHARKANSANS WOMON`S PRISON MASSACRE」
・監督:ジム・ウィノースキー
・製作:スティーブ・ゴールドデンバーク ・脚本:ウィリアム・テヴァ―
・出演:ドミニク・スェイン/トレイシー・ローズ/クリスティーン・ヌエン/シンディ・ルーカス/コーリー・ランディス/ジョン・キャラハン/エイミー・ホルト……etc.
※出演のドミニク・スェインは、「ニキータ」のハリウッドリメイクに出ていた。他には「フェイス/オフ」でジョン・トラボルタの娘役等をやっていたが、最近はB級映画ばっかり出ている。
予告編
「シャーク・プリズン 鮫地獄女囚大脱獄」:あらすじ
サメパニックと女囚アクションを組み合わせた異色作。アーカンソー州女子刑務所を脱獄し、森の奥深くに逃げ込んだ女囚たち。ところが、そこで待ち受けていたのは地の底から現れた古代鮫の大群だった。女囚たちは次々と鮫の餌食になり…。
~(「キネマ旬報社」データベースより)抜粋~
「地面を泳ぐサメVS.女囚」というどうしようもない作品なんだが、つい観てしまう。
「シャーク・プリズン 鮫地獄女囚大脱獄」:感想/ネタバレ有
もう何が出てきても驚かないジャンル「サメ映画」。その「サメ映画」の中で「トレマーズ」の”グラボイス”を喰いかねない存在の”地面を泳ぐサメ”。
「えっ?それ、サメにする必要あるの?」というツッコミも虚しく、今日も奴らはやりたい放題。
監督は、ロジャー・コーマン監督の弟子である、ジム・ウィノースキー。師匠であるコーマン以上に安っぽい映画を撮る。何作撮っても一向にクオリティが向上しない。むしろ、CG技術の発達とともない手抜きが増えて、新しい作品の方が安っぽくなっている。
ある意味凄い気がする。(誉めてない)
フィルモグラフィティーを見てもらえば分かるが、手掛けた作品が、画面一つでは収まらないから、多分この作品の事なんてあんまり覚えてないんじゃないかな?
「地面を泳ぐサメ」
特定の人なら興味を持つジャンルだ。少なくとも管理人は文字通り”喰いついた”
う~ん、かなりやっつけ仕事な作品だなー……。
女囚VS.古代生物~女子〇〇の無駄使い~
さて、本作は、工事現場のおっちゃん達が何やらやっているシーンから始まる。発破をかけて山を崩したら、太古の凶暴な生物が復活、のいつものパターンである。
その「太古の凶暴な生物」というのが、「地面を泳ぐサメ」である。ちなみに、本作で「陸ザメ」の詳しい生態、どうやって地面を泳いでいるのかといった説明は一切ない。
「古代生物」の一言で全部片づけている。
「黙って行動で示す」大正生まれの男みたいな映画である(錯乱)
続いてシーンは変わって女囚の一団が映し出される。どうやら刑務作業の一環として屋外での奉仕作業に出かけるみたいだ。
「女囚」、どんな名作も一瞬でB級ぽくする魔法のエッセンス。その女囚が、B級映画の雄「サメ映画」と組み、監督があのジム・ウィノースキーである。本作が約束されたバカ映画なのは、観る前から明らかである。昔は木曜日洋画劇場で「女囚コマンドー」なんてのがやってたもんだ。
懐かしい(水野治夫の笑顔を思い出しながら)
この女囚の格好が、「白のタンクトップにカットジーンズ」である。
こんな格好しているのは、70年代のプレイメイツか「裸の大将」ぐらいなもんである。
ポリティカルコネクト云々だとか、ジェンダー論うんぬんの前に、2010年代にこのセンスは、もはやギャグである。だからといって、「セクシー」かと言えばそれも疑問である。なんだか「雑なエロス」である。うん、雑なエロスって、ただのギャグだよね。
パッケージでは「凶悪犯」と煽られているが、全員あんまりたいしたことやってない(笑)
なんやかんやあって、看守を人質に脱走する。そして「太古の凶暴な生物」との死闘といういつものパターンである。
サメとの戦いはあんまり撮る気がなく、お色気シーンでおっぱいをアップで撮ってるシーンのが多い。しかし、残念ながら雑なエロスである。
雑に浪費される女囚は、まさに「女囚の無駄使い」であり、略して”女子無駄”である(ちょっと苦しいな)
さらに、尺を埋めるために女囚を追ってくる捜査官コンビのやり取りが入る。そっちの方はまさに「出張コント」である。ちなみにそちらの女性捜査官を演じているのは、あのトレイシー・ローズである。
「トレイシー・ローズって誰?」とおもった人はお父さんに聞いてみよう!
(やめてやれ)
そのトレイシー・ローズともう一人の男性捜査官の掛け合いが、映画の中で一番面白い変な作品である。
出張コントをやりに毎回出てくるが、女囚一行に追いつくのは、陸ザメが退治されたエンディングである。
お前ら、何しに出て来たんだよ……。
女囚の協力者であるレズビアン(ドミニク・スェイン)が出て来たり、山荘に立てこもったり、冒頭の工事現場のおっちゃんたちが合流したり、かなり適当なドラマが描かれていく。
最後は、爆破オチだったような気がするが、あんまり印象に残ってない(笑)
怪物映画は、とりあえず「爆破オチ」だったと言っておけば勝率90%です。
生き残った看守が、比較的協力的だった女囚に対して、
「お前は死んだことにして、あとは俺が上手くいっておく」みたいな終わり方だったんだが、そもそも大した罪を犯してないのなら、刑務所に戻って罪を償って出て来た方がいいんじゃないかな?
戸籍とか社会保障番号とかどうすんだろ?
それ以外の感想は特にない。
陸地を泳ぐサメ:通称”陸ザメ”
本作の肝である「陸ザメ」の詳しい説明は一切ない。どうやって陸地を移動しているのか、呼吸の仕方だとか生態は一切ない。ただし、終盤で工事現場のおっちゃんが「あれは太古から生き延びていた古代生物だ!」と解説してくれるシーンはある。そして解説を終えたとたん、雑に喰われるおっちゃん。合掌。
「だから何だよ!」て感じですが……。
CGは出来のいいシーンと悪いシーンの両方あるが、全体的に雑なクオリティーである。
エロスも雑である。
安定のジム・ウィノースキー監督作品で、ちょっとほっこり。
皆さん暑い日が続きますので、白のタンクトップにカットジーンズの山下清70年代プレイメイツルックをするときは日焼け止めと帽子を忘れないようにしてくださいね。
総評・感想まとめ
総評:♡♡♡♡ 4/10
●キャラクター………△
・”凶悪犯”と紹介される割には、全員たいしたことをやっていない。
・やられ方はやっつけ仕事気味。 ・トレイシー・ローズの出張漫才パートは台詞が面白かった。
●ストーリー………△
・あってないようなもの。
・全体的にぶん投げた感じがする。
●カメラ・演出とう………△
・よくも悪くも低予算。
・カメラをアップ寄せてオッパイばっかり撮っている作品。サメを撮れ!
●怪物……△
・「どうやって地面を泳いでいるのか」には一切ふれない。
・CGが以前の問題としてあんまり映らない。
●その他・印象に残ったところ
・とりあえず出てくる重火器の山。
・死体もCGで描いているから、そりゃもう雑な結果に……。
・もう「トレマーズ」でいいんじゃね?
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