ホラー映画「ザ・ヴォイド 変異世界」感想・レビュー ~▲だらけの怪しい世界~

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怪物映画

本日紹介するのは、「ザ・ヴォイド 変異世界」です。「未確認ゾーンの映画たち2018」で上映された作品です。煽り文句は「超進化系ハイブリッドホラー!」である。

 

この映画を一言で言えば””「さんかく」

何を言っているかよく分かんないと思うが、””「さんかく」だらけの、怪しい世界が広がっている映画なんだよ。

 

 

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作品情報・スタッフ・キャスト

「The Void」

製作年:2016年  

製作国:カナダ 

上映時間:90分 

原題:「The Void」

・監督:ジェレミー・ギレスビー:『ファーザーズ・デイ 野獣のはらわた』『マンボーグ』
製作:ジョナサン・ブロンフマン
・出演:アーロン・プール/キャスリーン・マンロー/ケネス・ウェルシュ/エレン・ウォン/ダニエル・ファーザーズ/アート・ヒンドル…etc.

予告編

「ザ・ヴォイド~変異世界~」:あらすじ

「保安官のダニエルは、深夜のパトロール中に若い男を保護する。ダニエルは、怪我をしている若者を田舎の病院”マーシュ群立病院”に送り届ける。
 折しも、マーシュ群立病院は、放火が原因で半焼し移転準備中だった。

 突然、病院は白いマスクをした怪しげな集団に、取り囲まれてしまう。
さらには武器を持った二人組の男達が、若者を追って病院内に侵入してくる。

 病院内に取り残された人々は、パニックに陥る。
しかし、本当の恐怖はすでに病院内に潜んでいた……」

わけあって「陸の孤島」状態の場所に取り残された人々。包囲してくる敵意を持った怪しい奴ら。さらに、訳ありの闖入者がやってきて、建物の地下には秘密が……と、なんだか、この手のホラー映画の要素を全部ぶっこんだ様な設定。

感想・ネタバレ有

最近では珍しい、パペット、着ぐるみを使ったモンスターを見してくれる。さらに、暗がりを上手く利用した「闇に潜む怪物」を描いている。廃病院を取り囲んだ怪しいカルト集団、謎の怪物、生まれてこなかったわが子、そして異界の魔物……。

集まっちゃいけないそいつらが、一か所に揃っちゃったもんだから、そりゃ、もう地獄よ。

出てくる「いい顔の親父」を含め、な~んか、言いしれぬ恐怖が漂う作品だよ。

さぁ、レッツNURU NURU地獄!!

リスペクト・for80年代ホラー

 本作品「ザ・ヴォイド 変異世界」は80年代のホラー作品、例えば「遊星からの物体x」や「リヴァイアサン」を彷彿させる作品だ。
 例にあげた二作品からも予想できると思うが、ヌメヌメグチャグチャのホルモン系ホラー作品だ。CG全盛期の2016年において、あえて人昔の前のパペットと、着ぐるみで異形のモンスターを表現している。

その様は、一部のホラー映画ファン、リスペクトfor80年代の奴ら「感涙」となっている。
ヌメヌメの質感は、嫌な存在感たっぷり

「私たちが、一つ一つ丁寧に作りました」という言い方が、まっとうかは知らないが、懐かしい雰囲気の「地獄絵図」を再現してくれている。

 そんな地獄をさらに盛り上げるのが、一癖も二癖もありそうな出演者達。
アート・ヒンドル演じる年老いた州警察なんて、「お前絶対なんかたくらんでるだろ!」と言いたくなること間違いなし。主人公の知り合いの老医師に、病院に乗り込んでくる「プッツン親父」「いい顔した親父」には、事欠かかない作品だ。

 映画早々に起こる残虐な事件。訳ありの男を助けた主人公の保安官は、移設準備中で、半分閉鎖している病院に、そいつを連れていく。
 一息入れる間もなく、奇妙なマスクを被った“▲”の群れが病院を包囲し、激高した親父が、ショットガン片手に乗り込んでくる。プッツン親父と、しゃべれない息子。謎の化け物、あるはずのない地下通路、カルト集団、そして異世界の存在……と、こっちの理解が追いつく間もなく展開する、スピード狂の変態モンスター地獄。

ジョン・カーペンター作品が大好きな人は、久しぶりに「ホルモン料理でお腹いっぱい」になる事、うけあいである。

 

三者三様の親父たち。

この作品は、三者三様の「子供を守ろうとする父親」の物語である
死産で子供を失った主人公、カルト教団のせいで妻を失い守りべき存在である息子と共に敵討ち奔走するプッツン親父、そして愛する一人娘を失ったことが原因で異次元の魔物に魂を売り渡した、事件の黒幕。

そんな心に傷を抱え、何か大切なものを失った親父同士の意地のぶつかり合いを、グチャグチャのヌメヌメの臓物地獄で描いた作品とも言えよう。
三人が、それぞれ違う対立軸を持っている。
そんな親父どもにやってくる“▲”は、果たして神か悪魔か。

主人公からしたら、BADEND以外の何物でもないかもしれないが、この主人公の絶望を救うには神様では間に合わない。それは、異次元の存在に身を任せるしか、他にないのかもしれない。

そんな主人公の姿は、プッツン親父と、黒幕と鏡合わせである。三人にはほんの少しの“差“があっただけなのだ。

プッツン親父が命懸けで守った息子は、もう一人の生存者の若い看護婦と朝日の中で抱き合う。
そのシーンと対となるように、異次元に飛ばされた主人公は、暗い空に浮かぶ“▲”を仰ぎ見る。絶望感溢れる、しかしどこか壮大さを感じさせる。主人公は、傍らの妻の手をぎゅっと握って、物語は終わる。
どこかで希望と決意を感じさせる終わり方だ。

 

総評・感想まとめ

総評:♡♡♡♡♡♡♡ 8/10

キャラクター……◎、
 非常にいい。どいつもこいつも、一癖も二癖もありそうな顏をしている。
メインキャラクターだけではなく、脇役も濃い面々が揃っている。
ストーリー……〇
 オードソックスなホラーかと思いきや、先が読めない展開が多く、引き込まれた。ホラーだけではなく、ちゃんとストーリーもまとめてあった。

怪物……◎、
 昔懐かしの着ぐるみとパペットで表現。やたらとヌルヌル、グチョグチョになってる。
80年代ホラーの技術、今ではあまり使われない技術が見れてよかった。
ジョン・カーペンター監督作品が好きな人は、はまると思う。

雑多な感想

・懐かしい雰囲気のホラー作品。

・今では珍しいパペット・着ぐるみモンスターが、古いモンスター映画好きにはたまらない。

「グロ注意」妙な存在感がある。

・「”▲” さんかく」がいっぱい出てくる。

 

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