「ナイトメア・ビーストと迷宮のダンジョン」感想・レビュー ~「ファンタスティック・」ではない方のビースト~

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怪物映画

たまには、今話題になっている超大作にちなんだレビューでもするか……。
そんな訳で、今回紹介する作品は「ナイトメア・ビースト」です。

ぜんぜん、ファンタスティックしない作品じゃねーか!

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作品情報・スタッフ・キャスト

「ナイトメア・ビーストと迷宮のダンジョン」
製作年:2012年  
製作国:アメリカ  
上映時間:80分 
原題:「THE DARK SLEEP」

監督:ブレッド・バイパー
製作:マーク・ポロニア
出演:アシュレイ・ギャロウェイ/テイラー・ニコル・アダムス/スティーブ・ディアスパラ/ケン・ヴァン・サント/ボブ・デニス……etc.

※ホラー小説の巨匠H.P.ラブクラフト「魔女の家で見た夢」を基にしている。

予告編

ナイトメア・ビーストと迷宮のダンジョン 予告編 [Trailer]

「ナイトメア・ビーストと迷宮のダンジョン」:あらすじ

「離婚を機に、新居に引っ越してきたナンシー。
しかし、その家は、古代の魔術が行われていた、恐ろしい屋敷だったのだ。

越してきた一日目の夜から、恐ろしい夢を見るナンシー。

恐怖に蝕まれるナンシーは、事態の解決のため、妹のケリーと共に屋敷の周りを調べるが……」

………け、ケリー!? ビックリ(゚д゚)!させんな!

「ナイトメア・ビーストと迷宮のダンジョン」:感想/ネタバレ有

あのマーク・ポロニアブレッド・パイパーが手を組んだ!
ついでに、原作はかのクトルゥフ作品。
さらに、有名作品のパチモンタイトルと、ク○映画要素が高い非常に怖いもの見たさを刺激する作品。

《マーク・ポロニア&ブレッド・パイパー》

本作は「Z級映画界の新星」ことマーク・ポロニアと、「ストップ・モーション・アニメを現代に伝える大役を背負う漢」として有名なブレッド・パイパーが、タッグを組んだ超問題作。

決して今話題の『ファンタスティック・ビースト』の関係作ではない。
管理人は、ただの便乗レビューだが、去年の一作目の公開時に、もう既に書いている人がチラホラいる。

やっぱ、つっこまざるをえんよな!

つーか、旬としては去年の間に済ますのが正しい。

さて、『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』の見どころだが、何と言っても美麗なCGで表現された魔法生物の数々だろう。幻想的な動物が、美麗なCGにより、本当に生きているかのように表現されているのは、一見の価値がある。
 正直、管理人は有名大作には、あまり食指が動かないタイプの人間だが………(。´・ω・)ん?レビューする映画を間違えてるぞ。

どうやら、『ナイトメア・ビースト』の瘴気に当てられて正気をうしtr……(以下略)

おっと、すまない話を元に戻そう。

とんでもない監督二人がタッグを組んでいるが、実はあの『ビック・クラブ・パニック』の時点で二人は一度組んでいる。そういった意味では新鮮さはないかもしれない。

(こちらの作品は2015年製作。しかし、リリースされたのはこっちのが先だったような……わけわからんw)

あの作品とは、名前がクレジットされている欄が、監督なのか製作なのか、しか違いがない。
まぁ、どんな違いがあるのか、それが映画の出来にどれくらいコミットしているかを考えると、脳がクラッシュしそうになる。うん、まぁ、心底どうでもいいよ(笑)

正直そんな些細な違いなど、地平線の彼方に吹っ飛ぶほどどうでもいい、気分にさせてくれるほどZ級の要素で構成されている。

マーク・ポロニア&ブレッド・パイパー
さらに、元ネタがハワード・フィリップス・ラブクラフト著、クトルゥフ作品の『魔女の家の夢』ときている。

自分の本棚を確認してみると、創元社ミステリー文庫の『ラブクラフト全集』を発見。
(「魔女の家の夢」は⑤巻に収録されています)

映画を観ながら、パラパラとめくってみたら、一応原作の登場キャラクターを意識して作ってある事が分かった。

ネズミに似た怪物、ブラウン・ジェンキンスと、物語で重要な役割をこなす大学教授、ウォルターの名前がギルマンである事がエンディングで分かるのが、それだ。

ええ、ほとんどエッセンス程度で、別に、原作を読んだことがあるからってどうなの?、て話ですが。

開幕登場するのは、主人公の女性のナンシー。
続いて、登場するいつものスキンヘッドの親父。

そして映し出されるいつもの風景に、「ああ、いつものポロニア映画だな」と我々視聴者をしみじみさせてくれる。

余談だが、あの「ポロニアの泉」が、ポロニアン(※マーク・ポロニア映画のファンをこう呼ぶ)によってグーグルマップで、特定されたとか、しないとか…。ちょっと見てみたいです。

さらに、怪しい雰囲気に怯える主人公の元に、妹のケリーが訪ねてくる。

け、ケリーだと!

※管理人は、某映画のトラウマで、ケリーと聞くと過剰反応してしまう。

さてこの妹のケリーの登場で、主人公の「姉妹だがレズカップルぽい」という非常に業の深い設定が明らかとなる。

う~ん、『ビック・クラブ・パニック』でも、主人公と親友の関係がそんなんだったが、これは製作者の趣味なんだろうか?
本当は、Z級映画なんか撮らないで、かわいい女の子がキャッキャウフフしている作品を、作りたいだけなんじゃ?

( ・Д・)<「まんがタイムきららにいけ!」

そこんとこどうなの?ブレッド・パイパー&マーク・ポロニアさんよ!

その後の展開は、謎の怪異現象に妹が巻き込まれ、妹の存在自体が消えてしまう。
大学教授のウォルターの協力もあり、なんとか怪異現象の元凶を突き止める。

怪異の原因は、別れた夫(演じているのは例のスキンヘッドのおっさん)が、黒魔術を用いて引き起こしたものであり、ナンシーは夫と怪異を倒して、ケリーを取り戻す。

助けたケリーから、ウォルターの名前(ファーストネームかセカンドネームか分らんがw)が、”ギルマン”である事が明かされて、物語は幕を閉じる。

以上の様な内容なんだが、珍しく映画を観ているだけで、内容が理解できた!

本作品、マーク・ポロニアが、関わっている割にはまともである。

なんにしろ、マーク・ポロニアといえば、もっさいストップ・モーションアニメのイメージがあるが、多分この作品でブレッド・パイパーから伝授されたんじゃないだろうか。

年代で追っていくと、同じ監督のZ級映画でも、また違う側面が見られて面白い。

……観賞作業自体は辛いですが(笑)

《二人の共同作業にしてはまとも》

さて本作品、Z級映画マニアに有名な二人が手掛けている割には、まともである。
以下↓その理由を箇条書きで示す。

●マーク・ポロニア作品にしては、ストーリーが分かりやすくまとまっており、大きな破たんが見られない。

●マーク・ポロニア作品しては、特撮が綺麗であり、着ぐるみ感満載だとか、血糊が出ないだとか、幼稚園児の工作みたいなオブジェが、出て来たりしない。

●マーク・ポロニア作品にしては、演技の出来るキャストを揃えている。
(マーク・ポロニア本人も含めていつもの面々が出ているが……)

●ストップ・モーションアニメが、他作品に比べて綺麗。かなり滑らかに動く。

●両監督の作品にしては、(比較的)登場人物がまとも。とんでもない理由で戦車を所持していたりしない。

このように、「マーク・ポロニア作品にしては」「ブレッド・パイパーが監督している割には」といった枕詞が付くが、比較的まともなため、却って評価に困る作品である。

 比較的まともだが、それは他のマーク・ポロニア作品、ブレッド・パイパー作品に比べての事だ。一般的な映画に比べるとつまらないかなりアレな出来なんで、その辺は考慮して観賞してもらいたい。

うん、一般人はレンタル屋の棚に見掛けても、まず本作を観賞しないよね(; ̄Д ̄)

総評・感想まとめ

総評:★★(ヒトデ) 2/10
キャラクター………△
・いつものポロニアワールド&いつものブレッド・パイパー作品を覚悟期待して観ると、比較的まともなため、裏切られた気分。
・いつものハゲのおっさんは、今作でも主役級。

ストーリー………△
・いつもに比べると、ちゃんとしていてビックリする。「起承転結」あり。
・↑原作があるから、そりゃあ、ねぇ……。

カメラ・演出とう………△
・今作では怪物はストップ・モーションアニメを使用している。
・ブレッド・パイパーの息吹を感じられる作品だ。

怪物……△
・いつもとくらry(以下略)。
・原作に登場したブラウン・ジェンキンスも、ストップ・モーションアニメでバッチリ再現されている。

 

その他・印象に残ったところ
・原作成分はエッセンス程度。
・まともな分、ネタにし辛い。
『ファンタスティック・ビースト』シリーズと一切関係ない。

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◇『ビック・クラブ・パニック』の感想はこちら↓

 

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